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15日付「広報そでがうら」を前にして [火葬場問題]

 火葬場問題について、袖ケ浦市議会・笹生猛議員は、ご自身のブログに、12月議会一般質問で取り上げた「火葬場問題」について、あらためて「火葬場問題における市の対応を振り返る」というテーマで、連載記事を書かれている。ここに2月4日(4回目)の記事を、ご本人のご了解を得て、紹介する。興味のある方は、ブログを開いて最初から読むことをお勧めする。きっと「目から鱗がおちる」ことを実感されるであろう。Kawakami


 袖ケ浦市が4市共同建設に向かっている様子は市長の答弁や全員協議会での説明で「やるんだな」というのは暗にわかっていました。

 しかし余りにも言動不一致の点を一般質問で指摘をしたのです。
その要点は
「議会等の意見を伺って」といっていますが、一方的な説明で議員からの意見を聞くだけで「その意見がどのように検証されたのか」という点は全く納得のいく答弁、説明が何のです。
 この様子は「議会は黙ってろ」という執行機関の議会軽視であり、市長の独断体質の表れなのです。確かに、火葬場問題は地方自治法第96条2項に定められている議決案件ではありません。議決案件で無いから議会をスルーするとすれば、予算案を否決するという手段に出るしかないのです。それより「議会の意見を聞く」という姿勢を示していた以上、議会との議論を通じて合意形成をすることは必須ではないかと考えます。

 このような出口市長の議会軽視、議会を遠ざけて執行している手法は今回が初めてではないのです。

 議会の意見を聞いて、議論するということが無く「本当に議会の意見を聞いたことになるのか」という指摘には最後まで話がかみ合いませんでした。

 結局、「議会の意見を伺って」というのは聞くだけのガス抜き以上ではなかったのです。

 出口市長が4市共同でやりたいというのは、私も察しがつきました。しかし、これが「決定事項で修正が出来ないことなのか?」という点が非常に重要でした。
 しかし、決定事項で修正の余地もないというところにいながら市長自身から明言されなかったのです。
 4市共同の話が議会に報告されてから「議会と正面からの議論をしよう」という個人的な進言も実現されること無く、議論なしで決定したことに憤りを感じているのです。

 次は今回の一般質問で「市民参画」に関する出口市長の言動不一致の部分を明らかにします。(つづく)

★ http://ameblo.jp/saso-takeshi/  袖ヶ浦市議会議員・笹生猛の袖ヶ浦刷新!

「広報・そでがうら」15日号 [火葬場問題]

 木更津市との共同建設協議に踏み切ったのに、一方的に事前連絡もなく協議は破棄され、新たな木更津市建設案が提起されたこと。その問題のある覚書案に、袖ケ浦市も合意参加したことが新聞紙上で報道され分かったこと。以上が火葬場建設にかかわる、市の困惑が目に見える方針模索の現状であるが、その説明は一切なかった。

 いつするのであろうか…と思っていたら、2月15日発行の「広報・そでがうら」がその特集であることを聞いた。どのような説明をするのであろうか?

1、 木更津案の問題点について明確に指摘をするのであろうか?

2、 隣りの市は二つあり、現状では、市原市が、袖ケ浦市の76%のご遺体を荼毘に付している現実や、その市原市は好意的に、手を差し伸べてくださっている状況にあることを、隠したままにするのか、あるいは弁明の記事を掲載するのか?

3、 財政悪化が叫ばれ、「持続的財政構造確立のための集中的取組み」で、66項目もの公共利用料金の値上げをし、市民の生活が一層厳しくなっている現状で、市原市に比し、数倍の負担になるであろう木更津市案に加担するという。その試算表は公開するのであろうか?
 
4、 市原市との共用案はもちろん、木更津市案も、木更津市が建設し、それを一緒に使うというのであるから、共用案である。地方自治法は、施設共用の場合、議会の承認が必要であることを定めてある。木更津案でも『共同建設である』と強弁し、議会無視の態度をとるのであろうか。議会採決を仰ぐのであろうか?

 まだあるが、最低これらのことについての説明は、あってよいはずである。私たちは、15日の広報を読み、もし試算比較表などがなかった場合、あるいは情報に欠けている部分については、可能な範囲で市民の皆さんにお知らせしたいと考えている。

   kawakami

朝日新聞朝刊から [火葬場問題]

今朝の(30日)朝日新聞に、火葬場建設問題と、石炭火力問題が記載されているということで、会員が送ってくれました。確か石炭火力問題については、28日であったかと思いますが、議員さんたちが、学習会ということで環境省、経産省に出かけたと聞いています。議会がまとまって、このような機会を作ることは、良いことであると思います。

 石炭火力問題では、業者が「市民への説明会」を開催することが書かれてありました。最大の問題はCO2排出にかかわる大気汚染のことでしょう。環境省が反対することもうなずけます。市民説明会に積極的に参加して、疑問を一市民として解明することは大事なことだと思います。

 火葬場問題については、市として木更津との協議に正式に参加したとの記事内容になっています。広報には一切掲載されていません。市では「市民説明会」を開催し、大方の了解を得たと発言していますが、緊急に数会場で開かれたこの集会には、数会場総数33名とのことでした。

 このことについて、2月中に私たちは、木更津市と共用した場合と、市原市と共用した場合の比較試算表を市民の皆さんに新聞折り込みで提示する予定でいます。新聞記事にもありましたが、議会でも創袖クラブ主催で、この問題の「市民の意見を聞く会」が持たれています。市民一人ひとりは、どのように思われているのか・・・お考えいただきたいと思っています。市行政は市民の声に耳をかたむけ、民意に沿った政策を具現化する責務があるといえましょう。

 以下、今日の朝日新聞記事を掲載します。(クイックすると大きくなります。)


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かわかみ

「木更津市火葬場建設運営事業」覚書 [火葬場問題]

昨日(20日)のブログで「(仮称)木更津市火葬場整備運営事業」文書の原本写しをお届けした。内容をお読みになって理解できたでしょうか。私に理解できたことは次の諸点です。

★ わかったこと
1、 木更津市が主体となって建設・運営を行うので、連携市は共用することができること。つまり共同建設ではなくて、木更津市が建設した施設を共用できるということ。
2、 だから、連携市は、建設・運営にかかわる応分の負担をすること。
3、 建設地は当然木更津市であること。
4、 建設方法はPFI方式で行うこと。
5、 地元の反対があり困難になったらこの覚書は失効すること
6、 連携市の中で参加困難になったときは覚書の解除を申し出ることができること。(この項目は袖ヶ浦市の意見)

★ わからないこと
1、 公共事業施設建設におけるPFI方式は、民間に建設・運営一切をゆだねる方式である。建設した民間企業が、利益を追求するのは当然である。それを木更津市が運営主体であるという意味が分からない。
2、 勿論、別途、事業の負担割合、および清算方法について構成市による協議があるにしても、事前に袖ケ浦市も、木更津市も、試算は当然あってしかるべきものであろうに、一切明らかにされていない。不思議なことだ。
3、 6項目にあるは、申し出ることができても、脱退することが可能なのか?他の構成市の負担が大きくなることは目に見えているというのに・・・?いったん入ったら抜けられないのが常識というものであろう。

★ なんのことはない。木更津市建設施設を共用することであれば、行政が反対条件に挙げていた状況が変わった市原市施設も、共用可能になる公算が大であるわけだから、同じ条件である。両方どちらが、市民にとって、利便性が高いのかを比較してみればよい。袖ケ浦市にしても木更津市もなぜが試算しないまま、(あるいはしていたとしても公表しないまま)つまり不透明なまま、この「木更津市火葬場整備運営事業」に突っ込んでいこうとしているのか?不思議なことだ。近いうちに私たちの試算による比較表を提起する。  Kawakami

火葬場建設覚書 [火葬場問題]

 今日は火葬場建設問題で、木更津市から提起された「覚書原本」の写しをそのままお届けします。この原本の写しは、袖ケ浦市議会議員の皆さんも初めてであろうと思います。木更津の友人が送ってくれたものです。
 この内容を読んで、市民の皆さんはどう思われますか?内容が理解できますか?とりあえずお届けしますので、話題にしていただければ幸いです。(1回目のクリックが小さければ2回目をすると大きくなりますよ。)
明日は、この問題点を提起します。
  kawakami

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火葬場問題続編その1 [火葬場問題]

  このブログを読んだ、木更津の友人がさっそく下記の文章を送ってくれた。
もちろんこれは、木更津市火葬場建設予定用地周辺自治会の白紙撤回を求める陳情書である。ここには、地元に何らの説明もせぬまま4市共同火葬場を建設することに対する、地元住民の怒りが込められている。 なお、この陳情書には、地元住民の過半数を超える署名用紙も添付されている。じっくり読んでみてください。。(クリックすると大きくなります)

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kawakami

 



原発・放射能産廃・火葬場 [火葬場問題]

 天気予想が、12日が近付くにつれ当初予想と変わってきました。現在の予想では(11日午後3時)強風雨の予想だったのは11日午前中まで、明日は晴天、ぽかぽかと暖かい小春日和です。さあ、行動に移りましょう。

 12日・13日と3つの行事があります。

★ 12日(土)午前10時から、原発廃棄物を搬入している産廃施設「新井総合」の説明会が午前10時から久留里で行われます。なんと3期工事計画の説明会を開催したのですが、質問山積で今回に持ち越したものです。おそらく午前中では終わらないでしょう。

★ 12日、午後2時から1時間
「脱原発・原発再稼働反対デモ  in 袖ヶ浦」
が行われます。福王台中央公園に集合してください。国道16号線を楽しく、1時間パレードします。

★ 13日午前10時から、市民会館を会場に「火葬場建設について市民意見交換会」が開催されます。議会創袖クラブ主催です。初めての試みです。議会がちょっぴり近くなった感じです。

 それぞれ、私たちの生活に直結する大事な集会です。興味・関心のある方・・・ぜひ多数ご参集ください。

  kawakami

袖ケ浦火葬場建設報道 [火葬場問題]

 今日(11月21日)の朝日新聞に、袖ケ浦市も、木更津市中心の火葬場建設に、富津市、君津市ともども、1枚加わるという方向で議会に説明したことが記事になっていた。この記事は、袖ケ浦市に関するスクープを、次々と明るみに出している堤記者の署名記事である。

 火葬場建設の方向については、昨日行われた議会全員協議会で説明されたばかりのものである。ただこの全員協議会というのは、質問をしてはならないという奇妙な約束事があると聞いた。この火葬場建設の説明を聞き、いらいらなさった議員の方々もきっといらっしゃるに違いない。

 経緯をたどってみれば、出口市長は、今までの単独建設方式から、急きょ木更津市と2市での共同建設に踏み切り、3月基本合意を目指していた。ところが、基本合意どころか、木更津市の一方的破棄という状況に立ち至った。その上、次に出た木更津案は「木更津市が中心になりPFI方式で建設。その後の運営も木更津市が主体的に行う。3市は応分の負担をする」という独善的なもので、これは共同建設ではなく、木更津市が建設した火葬場を、共用するという方式である。

 当初、木更津市から共同建設を打診しておきながら、一方的に破棄し、その上で、あきれるような独善的方式を提起し、恥ずかしげもなく袖ケ浦市に参加を求める。その前に謝罪はあったのか?何らかの有利な条件が付加されたのであろうか?とにかく木更津市案の内容不明のまま、そこに唯々諾々とついて行こうとする神経がわからない。

 心ある議員であれば、だれしも思うであろう。まして、「メモリアルホール検討特別委員会報告」直後に、木更津市との共同建設を表明するという経緯もあった。・・・議会軽視の結果がこのような状況を生み出しているという事実に、議会はもっと怒るべきであると思う・・・

 市長選直前、火葬場問題説明会なるものを急きょ開催した。だから市民の声は聴いたとでもいうのであろうか??「あれ?これって選挙活動じゃないの?」と話していた市民が結構いた。会場は散漫であった。

 12月議会での、火葬場問題質疑は聴きに行かねば…と思っている。

kawakami

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木更津市火葬場建設に地元大反対 [火葬場問題]

 とうとう木更津市の火葬場建設案に対し、地元連合自治会がが反対の意志を文書で市長あて提出したという、びっくりニュースが飛び込みましたので、今日はこのニュースに変更します。

 木更津市は、財政難から、火葬場建設も金をかけないで建設しようと、民間に建設・管理をゆだね、運営は木更津市が行うので、これでよければ共用ということで、応分の負担を3市に出させる案を提出し、袖ケ浦市を除く君津、富津市は合意したと聞いています。

 ところが、地元では、3市も4市も合同の火葬場など、まったく聞いていない・・ということで、反対運動に立ち上がっという次第。袖ヶ浦の2の舞を犯そうとしているところといえましょう。

 これじゃ、火葬場問題解決は、まだまだ見えないし、袖ヶ浦も、それでもついていくのか??という市民からの声が、湧き出ると思います。

 どこでも市民の声を無視しての強硬は、行政の信頼をどんどん落とします。渡辺市長は順調な船出だったのですが、さてこの事態にどう対応されるのでしょう・・・しばらくは注目です。

kawakami

火葬場建設はどうなるか? [火葬場問題]

 「基本的に木更津市は財政がひっ迫している。だから市庁舎建設もオリンピック後まで延期したという状況だ。しかし火葬場の老朽化は相当進んでいて放置するわけにはいかない。そこでいくらかでも建設費を浮かせるために選んだのが、袖ケ浦市との共同建設である。だから袖ケ浦市から可能な限り負担額を引き出そうと図るであろう。その上、客観的には、交渉力は木更津市の方がずっと高い。交渉の主導力は木更津に取られるだろう。」

 これは、市民集会での参加者からの発言の記録である。まさにその通りになり、君津、富津両市から「共同建設に参加したい」という申し入れがあったら、あっさりと袖ケ浦市との交渉は一方的に打ち切られ、木更津市主体の建設案が提示された。「これでよかったら応分の負担をお願いしたい」との提起になった。
 「このような方式も共同建設といえるのか?」と袖ケ浦市議会での質問もあったが、市長は例によって、「共同という言葉にはいろんな形があって・・・」と、安倍首相に似た答弁をされていた。

 不思議なことに、今議会では、火葬場設立予定で巨額で購入した南袖の土地の活用が具体的に提案され、賛否は拮抗したが、一応賛成多数で通過するということが起こった。前市長の責任問題はうやむやのままである。なぜこのような事態になったのか。この背景にすでに購入(あるいは賃貸)予定企業が決まっているという噂も飛び交っている。これが事実か、今後の方向を注視していきたいものだ。

 さて、振出しに戻って、これで火葬場はどうなるのか?こんなあきれた木更津市案に、のこのこついていくのであろうか?だからと言って、単独建設とすれば南袖予定地はなくなった。しかし、林区の予定土地はまだあるが、なぜか行政は、ここから意図的に目を離そうとする。もう一つ市原市との共同運用、あるいは将来的な共同建設の方向・・・これもなぜか「どうせ拒否されるから・・・」という思い込みが先に立って、打診すらしようとしない。

 袋小路である。こういう時は、過去にこだわらず、市民の実態的状況を把握し、市民の意見に耳を傾け、市民にとって一番良い方法をまさぐり、丁寧な説明で理解を求めるという、行政の正道に立ち戻ることをお勧めする。市長選もまじかになってきた。市長選での争点の一つとし、市民的論議の中で道を探ってほしいものだ。

   kawakami

火葬場4市共同建設案~その5 [火葬場問題]

▼ 袖ケ浦市自体が抱える課題の3 依然としてくすぶる火葬場建設用地問題

 火葬場建設予定地は2か所購入していた。一つは南袖臨港工業地帯内、もう一か所は、林地区にある市営霊園を含めた土地である。

 南袖の火葬場建設予定地については、「高額購入疑念」「不思議な協定書問題」とそれにかかわる「議会特別委員会報告」について触れてきた。これに加えて、新たに6月議会に提起された南袖用地の活用方法についても、新たな疑問が湧いてきている。

① その一つは、活用方法についての議案提起は、文面から推察すると、木更津市との2市間共同建設時点を踏まえてのこの提案であると理解する。しかし4市共同建設提起という新しい局面を迎えた。そうなれば当然新たな事態であるので、論議は原点に戻すべきであること。

② 仮に、上記建設提起に関わりなく、南袖地区の用途変更措置であるとするならば、用地購入目的の変更になるのであるから、その手続きを取る必要があること。

③ 用地活用に当たってはプロポザール方式(プロポーザル方式は、主に業務の委託先や建築物の設計者を選定する際に、複数の者に目的物に対する企画を提案してもらい、その中から優れた提案を行った者を選定すること。「プロポーザル(proposal)」は「企画、提案」の意味。・ウイッキペディア掲載)
を取るという。まだ建設決定以前であるというのに、なぜ今なのか?という疑念が湧く。又当初予算で提起すべき内容のものではないのかという当然の意見もある。どのように考えているのか不明。

2、 もう一つ現実に現存する火葬場建設予定地が林地区にある。小島町長時代に1億数千万円(詳細不明)で購入した土地である。その後この土地は、人口増に伴い墓地霊園となったが隣接地に火葬場建設用地は十分に残っている。市に「この土地も候補地になるのではないか」と質問したが、明快な回答は出てこなかった。この土地について、市議会「志清会・新風会」の議員の皆さんが、地元の方々と4月26日懇談会を行った記録が、フェイスブックで報告されている。その報告を紹介する。

 本日は、火葬場建設について、林地区の皆様にお話を伺ってきました。これまで、私達が聞いていた説明では、市が最初に市営墓地の隣に火葬場を作ろうとした際に、林地区から反対があり、それから場所を転々とし、今に至るとのことでした。

 しかし、実際に林地区の方に伺うと、火葬場建設に反対したことは一度もなく、反対どころか、市から、市営霊園の話はあっても、火葬場建設については、なんの話もなかったとのこと。

 それから、数十年、市長が南袖用地への火葬場建設を断念したのち、他に候補地が無く困っていた市の為に、林地区が名乗りをあげてくださったことなど、これまでの歴史的経緯を教えて頂きました。

 私達がこれまで聞いてきた説明と異なる点や知らなかった事実が沢山あり、驚きの1日でした。最後に、以前、市が火葬場用地として公社に購入させた土地を上から見せて頂きました。こんないい場所に土地を所有しており、更には地元の皆さんからの了解も得ているのに、急遽、市独自建設ではなく、木更津との共同に方向転換した市長の判断に首を傾げるばかりです。このことについては、今後会派のメンバーでしっかり追求していきます。

 「志清会・新風会」の皆さんの厳しい追及を期待する。6月議会では小国議員が火葬場問題に触れている。
健闘を祈る。なお火葬場問題の経緯については、この間、全市民宛の新聞折り込みや、地域対象の折り込みを私たちは行ってきた。林地区の問題も南袖断念当時から、候補地として林地区があることを、市に問いただしてきたことを付加しておきたい。

  以上で木更津市提起の、4市合同建設提案にかかわる、私たちの問題意識を述べてきた。行政の拙速が混乱を一層助長している実態について猛省を促すとともに、市民各位の積極的意見が、議会・行政を動かし、袖ケ浦市政の健全な市政運営が前進することを願っていることをまとめとしたい。
事務局












火葬場4市共同建設案~その4 [火葬場問題]

▼ 袖ケ浦市自体が抱える課題の2 市民の不満

 市民の間には、火葬場を巡って木更津市との共同建設に踏み切った時点で4種類の意見があった。

① 今はその時期ではない。現状のままでよい。現状は個人への援助費にとどまっているので、市の負担年間2800万円で済む。

② 市原市との共同運用はできないか。また市原市の施設も建設以降15年を経過している。間もなく10年以内には共同建設は可能である。木更津市は人口13万人、市原市は人口28万人だ、負担する額も木更津よりずっと安くなると思う。なによりも便利だ。共同運用の場合、償却費として計算するので5億6千万程度で済むと思う。
※ 利用実態では、市原市の火葬場が約8割の遺体が荼毘に付されている。便利だからである。

③ 木更津市との共同建設は、15億4千万というけれど、この試算の根拠になった年度はH23年だから、建設はその2年前、つまり21年になる。5年間の間にオリンピックが決まり、資材高騰、この金額の1,5倍とみてよい。それに用地費がかかる。10億は上乗せを考えた方がよい。

④ 市内単独建設は、もう無理だと思う。南袖も今の賃貸方式であれば、減価償却には100年かかるという話も聞こえている。もし取り組むとすれば林地区よりない。いずれにせよ購入済みの土地でなければ不可能だ。市の試算では用地を除いて26億4千万円ということだ。これも甘い。

※これらの意見は、完全に無視され、市原市への打診もなかった。かって水面下で市原市との共同運用について合意直前まで行っていたという、元市役所幹部の発言は、事実解明もなく、「記録がない」ということで無視された。発言者のお名前を明示してもご本人への確認はないまま、「そういう記録はない」の一点張りの回答であった。このことでの長浦地区で行われた市民集会に、要請した行政からの出席もなかった。


火葬場4市共同建設案~その3 [火葬場問題]

★ 袖ケ浦市自体が抱える課題

▼ 木更津市との共同建設に踏み切った時点での拙速さ・・・議会は徹底的に無視された。

出口市政第2期が23年10月の再選で決定した直後の11月14日、火葬場が老朽化した木更津市から、共同建設の打診が舞い込んだ。しかし議会では「メモリアルパーク検討特別委員会」の討議の真最中であった。
やむなくその結果を待ったものの、打診承諾の方向は既決されていたように思われてならない。「メモリアルパーク検討特別委員会」の報告は24年9月議会であったが、その内容は次の4点であった。

① 市は火葬場予定地の選考において、今後も断念した南袖用地も一つの候補地として視野に入れ検討を進めること。                        
② 市は火葬場予定地の候補地として、南袖用地以外の適地を選考した場合においては、速やかに議会へ報告して了承を得るとともに、南袖用地の火葬場建設に代わる有効な土地活用方策を検討し、議会へ報告すること。
③ 市は(2)においては南袖用地の火葬場建設に代わる有効な土地活用方策の確定なしに、火葬場建設にかかわる一切の手続きに入るべきではないこと。         
④ 市は、火葬場建設に当たっては、議会とともに進めること。

つまり議会は、あくまで独自建設を前提に報告をまとめていた。しかし市は25年2月15日の全員協議会で
上記5点の報告を無視する形で、今までの方針を一変し、木更津市との共同建設を打ち出したのだ。

 特に南袖の火葬場用地については、
 ・平成20年9月議会で「火葬場の南袖計画の断念撤回を求める決議」可決
 ・平成21年3月議会では、議長から市長への質問書提出、市から5月には回答。

という経過もあってのことである。議会の報告は、議会決議も含めて、特別委員会①の報告内容の無視と、活用方式では賃貸形式での活用という、完済まで100年はかかるであろうと噂される内容であった。まあ形だけ整えて、あとは無視されたことになる。議会は行政の一方的強硬策に適切な手を打てなかった。
哀れというほかにない。

 議会の特別委員会自体の弱点は何か。南袖用地火葬場設置困難点の決定的要件である「協定書決定の経緯」ついて、最も市民の目から見て不条理なことは、当該協定書締結責任者の小泉前市長からの事情聴取をしていないことである。かくて南袖用地購入時の「巨額金額への疑点」、「協定書締結への疑点」は、解決されぬままの報告となり、行政の一方的判断で南袖は放棄され、木更津市との協議に移って行ったという経緯であった。
 念のために書いておこう。土地開発公社が南袖地区16,528㎡を、11億5千万という巨額で購入した。現在その土地の時価3億400万円。税金はかくてどぶに捨てられる形になった。(続く)

4市共同での火葬場建設案~その2~ [火葬場問題]

 今回の、木更津市からの提案に対し、木更津市と対等の気持ちで協議を進めてきた袖ケ浦市としては、一体どのように対応しようとするのか。改めて、いくつかの問題点を確かめてみたい。(前号末尾)

 結論から書いていこう。袖ケ浦市としては、あらためて火葬場問題の原点に戻っての論議を尽くし、その上に立って着地点を見出すべきということである。
 このことを前提に、二つの観点から整理すべき課題を確かめたいと思う。一つは木更津市が、あらためて提起した課題自体が抱える問題。そしてもう一つは袖ケ浦市自体が抱えている問題である。

★ 木更津市からの提起自体が抱える課題

① 4市共同と言いながら、木更津市が建設主体であり、この方針・内容の是非を論議の対象にはしない・・といった、共同という言葉にふさわしくない木更津市の基本姿勢がのぞかれること。

② PFI方式は民間の活力とは言いながら、あくまで民間企業の利益優先が基本にあること。事例的に書いておこう。ごみ処理施設・KCS(上総クリーンセンター)は4市共同で建設されたPFI方式の施設である。この施設を稼働して実際に生じてきた疑問を併記しておく
・ごみが減ると単価が高くなること。
・施設保全の修繕費等は4市負担で製作者の新日鉄の負担はゼロ
・ごみ処理方法としてダイオキシン対策等も含め、この方法が最適かという基本的問題もある。

③ 今回の試みは、広域事業の在り方を考えると同時に、4市合併論も自然に意識されてくる性格のものだ。その際、火葬場問題で、一番利用度が実態として高く、火葬場を使わせてもらった、隣接する市原市との関係をどう考えるのか。このことも忘れてはならない観点であろうと思う。

 (明日は袖ケ浦市自体が抱える問題点を指摘したい)


4市共同での火葬場建設(案)~その1~ [火葬場問題]

 今朝(6月5日)朝日新聞千葉版トップに5段抜きで「木更津市に4市共同火葬場」の記事が載った。堤記者のスクープである。ここ数日、火葬場に関するニュースが慌ただしく飛び交っていた。木更津市議会全員協議会での報告が、既定事実のごとき文章で行われたことで、その方向が決定的ということになったのであろう。
 
 内容を箇条的に並べてみる。
① 火葬場建設に当たっては、木更津が事業主体になり、現木更津火葬場を拡大し、建設する。
② 木更津市と袖ケ浦市との2市で共同建設についての協議を行ってきたが、新たに君津市・富津市から共同建設についての打診あり、4市協働に踏み切ったこと。
③ 建設方式はPFI方式~PFI(Private Finance Initiative)とは、公共サービスの提供に際して公共施設が必要な場合に、従来のように公共が直接施設を整備せずに民間資金を利用して民間に施設整備と公共サービスの提供をゆだねる手法である。(ウィキペディア参照)~を取り、経費は各市応分負担とする。これはすでに4市共同の「高熱度ごみ処理焼却炉」で実証済みである。
④ 火葬炉は12基(内2基が予備)とする。
⑤ 2021年度(平成33年度)供用開始予定

というものだ。さて、普通に読めば木更津中心の、~別な言い方をすれば一方的~内容と読み取れなくもない。

 朝日の記事は、特に後半焦点を袖ケ浦市に置いている。なぜか・・ご承知のように、火葬場建設については30数年間、袖ケ浦市では、よく言えば市政懸案事項、冷たく言えば政争の具であったからだ。

 今回の、木更津市からの提案に対し、木更津市と対等の気持ちで協議を進めてきた袖ケ浦市としては、一体どのように対応しようとするのか。改めて、いくつかの問題点を確かめてみたい。(次号に続く)