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沖縄辺野古基地の現状 [沖縄]

 10月24日の東京新聞には、沖縄辺野古基地の現状が伝えられている。東京新聞の良いところの一つに「沖縄の現状」「福島原発の現状」が定期的に報じられることである。
 今回の記事は沖縄戦の激戦地であった南部地区の土砂が、辺野古新基地の埋め立てに使われる可能性があるとして「辺野古新基地を造らせないオール沖縄会議による「遺骨の眠る土砂を埋め立てに使わせない10・21県民集会」の報告であった。
 いつから日本は、アメリカの属国化(別名植民地化)してしまったのであろう。民意を無視して見通しのできない軟弱地に、戦没者の遺骨をほおりこむなどという無神経なことを、平然とする政府自民党政権は日本の政府ではなく、アメリカの出先機関と化してしまった。早々に退陣させなければならない。
 以下、東京新聞記事である。(クリックすると大きくなります)

辺野古基地.PNG
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「海なりの島から」 [沖縄]

 ペンネーム「横田のお兄さん」という若者からの投稿です。  kawakami

 沖縄の情報はいろいろな見方からとらえたブログがあり、何が本当に正しいのか取捨選択が難しいと感じていましたが、過去の歴史、米軍の実態、デモ行進の活動といった現状をわかりやすく伝えるブログを見つけました。目取真俊さんのブログ「海鳴りの島から」です。

https://blog.goo.ne.jp/awamori777

 このブログを見ると、沖縄の戦争の悲惨な歴史だけではなく、米軍がいかに約束を守らず傍若無人な行動をしているか、警察や海上保安庁や防衛省もひどいことをしているか、デモ行進や団結小屋に集まっている人たちは地元の人も多いといったいろいろなことがわかり、考え方が変わりました。

・米軍は低空飛行や訓練の禁止、学校や住宅地や病院の上空の飛行禁止といった当たり前の約束が守れない。
・米兵には反対運動の市民に威嚇して脅してくる奴がいる。
・米兵が数々の犯罪を犯しても謝罪がない。
・学校で軍用機が上空を飛行している、それも低空飛行を何回も繰り返していて、飛行するたびに授業が中断させられる。子供たちは飛ぶ音を怖がっている。外で遊ぶことや体育の授業をすることもできない。
・教室でガラスを閉めていても飛行する音はうるさい、子供は怖がってしまう。授業が成り立たない。
・学校でこんな思いをしているのは沖縄だけだ。
・日本はあまりにアメリカ言いなりすぎる。
・練習場や森林では道路と柵挟んで見えるようなところで堂々と銃を使った訓練をしている。
・基地内だけの訓練に留まらず、時には米兵が銃を持って道路に出てくることもある。
・オスプレイや軍用機の発着が道路から間近に見られることがある。こんなに軍用機の発着や銃の訓練が間近に見られるような場所は沖縄だけ。
・警察や海上保安庁や防衛省は、反対運動の市民に対して物をどかすような態度で持ち上げて移動させている。人によってはわざとつねったり、押し倒して転倒させるような暴力の犯罪を警察がやっている。
・警察の土人、シナ人発言だけじゃなく、警察や海上保安庁や防衛省は他にも沖縄の人たちを逆撫でするような発言を反対運動の市民に直接吐いている。
・反対運動で排除した市民を柵に押し込んでいる。逮捕してないのに監禁することは違法。
・本来であれば法律を守るべき警察が暴力や監禁をしている。
・海上保安庁は反対運動のカヌーやゴムボートを転覆させたことがある。
・市民に対しては強権的な態度で挑んでくるのに、警察は工事車両の運転マナーの悪さ、車両の整備不良といった犯罪を見てみぬふりしている。弱いものに強く、強いものに弱くみたいな、弱い者いじめをしている。
・土砂の採掘や埋め立て工事の認可で違法行為をしている。国が違法行為をしている。
・反対運動に参加する市民は多くが地元の人たち。全部が辺野古や高江の人たちとは限らないが、沖縄の広い範囲からも集まっている。
・地上での団結小屋やデモ行進や座り込みの活動だけじゃなく、海上にカヌーやボートで出ての活動もしている。

 いろいろなことがわかってきました。私は情報が錯乱しているなかで事の本質を全貌として理解できないでいましたが、目取真さんの「海鳴りの島から」を隅々まで読んでみたことで理解が深まりました。ここまでひどいことされて怒らないでいられるわけがないと思いました。地上での活動に留まらず海上に出てまで活動するほどの熱意は、それだけ沖縄の人の怒りが大きい、絶対に基地はやらせないという情熱の表れなんだと思いました。

 安倍首相は「基地負担軽減に全力を尽くす」とコメントしています。

 これに対して沖縄の人からは「安倍首相は噓つきだ」、「安倍首相の言葉はいらない」、「安倍帰れ」といった怒号が飛び交ったようです。沖縄の人たちにとって、慰霊祭は本来戦没者を弔う厳粛な儀式であり、静かに戦没者の思いに寄り添いたいという思いがあっても、「安倍首相には厳しい言葉を言わざるを得ない」、「基地の縮小や負担軽減と安倍首相のやってることは違う」、そういった事情で怒りたくなくても怒らざるを得ないという複雑な思いがあるようです。

 政治のせいで静かに戦没者の思いに寄り添いたいという当たり前の思いが叶わなくなっていることに、私は心が痛みました。


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沖縄全戦没者追悼式 [沖縄]

◎ 追悼式で朗読された「平和の詩」

本当の幸せ

   山内玲奈 (糸満市立兼城小学校6年)

青くきれいな海
この海は
どんな景色を見たのだろうか
爆弾が何発も打ち込まれ
ほのおで包まれた町
そんな沖縄を見たのではないだろうか

緑あふれる大地
この大地は
どんな声を聞いたのだろうか
けたたましい爆音
泣き叫ぶ幼子
兵士の声や銃声が入り乱れた戦場
そんな沖縄を聞いたのだろうか

青く澄み渡る空
この空は
どんなことを思ったのだろうか
緑が消え町が消え希望の光を失った島
体が震え心も震えた
いくつもの尊い命が奪われたことを知り
そんな沖縄に涙したのだろうか

平成時代
私はこの世に生まれた
青くきれいな海
緑あふれる大地
青く澄みわたる空しか知らない私
海や大地や空が七十四年前
何を見て
何を聞き
何を思ったのか
知らない世代が増えている
体験したことはなくとも
戦争の悲惨さを
決して繰り返してはいけないことを
伝え継いでいくことは
今に生きる私たちの使命だ
二度と悲しい涙を流さないために
この島がこの国がこの世界が幸せであるように

お金持ちになることや
有名になることが
幸せではない
家族と友達と笑いあえる毎日こそが
本当の幸せだ
未来に夢を持つことこそが
最高の幸せだ

「命ど宝」
生きているから笑い合える
生きているから未来がある

令和時代
明日への希望を願う新しい時代が始まった
この幸せをいつまでも
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辺野古基地・住民投票でノー [沖縄]

 1月31日に石炭断念の報が入り歓喜に溢れた・・その後始末をしていたらもう2月の終わりである。
2月中に忘れ物はなかったか・・・忘れ物ではないが、これも歓喜に溢れたことがある。24日の辺野古住民投票である。安倍政権は、日本の政府ではなくアメリカの第51州の知事になり下がり、だれのための政府かが疑われるような存在に完全になったのが、辺野古住民投票である。
 その確認の為に、記録をキチンと取っておく。

 結果をきちんと書いているのは、沖縄の新聞に限る。新聞記事を最終に記載する。ここでは日刊ゲンダイの記事を載せておこう。

 沖縄県は25日未明、県民投票の開票確定結果を発表した。辺野古沿岸部の埋め立てに「反対」は72.2%、「賛成」が19.1%、「どちらでもない」は8.8%だった。
安倍政権は、もはや言い逃れのできない「辺野古ノー」の声を沖縄県民から突き付けられた。
 名護市辺野古の米軍新基地建設の是非を問う沖縄県民投票は24日、投開票が行われた。この問題の賛否に絞って、県民が直接民意を示すのは初めてのこと。その声は、反対票が7割超と圧倒的多数を占めた。
 投票率は52.48%と、昨年の県知事選を下回ったものの、反対票は昨年の知事選で玉城デニー知事が獲得した約39万票を超え、約43万票。優に投票資格者の4分の1(約29万票)に達し、玉城知事は結果を尊重し、安倍首相やトランプ米大統領に通知する。
 安倍政権が恐れていたのは、県民の「辺野古ノー」の意思がここまで明確になること。だから昨秋、県内の若者らが9万筆超の署名を集め、県民投票を実現させると、あの手、この手で投票潰しに躍起となったのだ。(日刊ゲンダイ)

henoko.PNG

◎ ここでは、この結果に寄せられた無数の声の中からいくつかを掲載する。

★ 沖縄の米軍普天間基地の海兵隊は、グアムに移転する予定になっていると防衛相のホームページにありました。日本は今まで2,298億円を出しています。それなら、辺野古は何のために埋め立てているの? 防衛省

★ 今さら工事中止って言いづらいだろうけど、どのみちマヨネーズ地盤に基地なんて作れないんだからこの結果を受けて潔く撤回すればいいのよ。いい機会でしょ。 辺野古埋め立て「反対」票、玉城氏の知事選得票を上回る 

★ 「普天間基地の危険」の「除去の為」の「移設」という文言が いかに欺瞞に満ちた詐術なのか! 辺野古に基地作るな。美ら海は美ら海のままで! 更に広がり、世界中から応援の声が届き 強い『民意』が示された。 (自公支持層の過半数が「移設」に反対) ドコに"移転"しても、危険"除去"にならんとの民意だ

★ #沖縄県民投票 で有権者の38%近くが辺野古埋め立てに反対票を投じたにも関わらず「県民投票に法的拘束力はない」だの「政府は普天間早期返還のために移設工事を続行する方針」だの「安全保障は国の専権事項」だのと県民投票で示された意義を全く評価せずに政府の意向を垂れ流すNHK。恥知らずですね


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辺野古土砂投入 [沖縄]

 辺野古の美しい海に、土砂が容赦なく投入された。福島に原発を新規に建設・・ということができないのであれば、沖縄に基地を作るなどと言えるはずがない。しっかりと、この投入写真を心に焼き付けておこう!  kawakami (以下の文章は、沖縄タイムス関連)、

 米有力紙ワシントン・ポストは、護岸で囲われた埋め立て区域に土砂が投入された約20分後、AP通信の東京発の記事を用いて速報。「地元の激しい反発にもかかわらず、日本政府が沖縄の米軍基地移設地で埋め立て工事を開始」と伝えた。
 ニューヨーク・タイムズ紙も、玉城デニー知事が記者会見し「県民の反対の民意を無視したやり方に激しい憤りを禁じ得ない」と、政府の強硬姿勢を強く非難したことなどを報じた。
 米ABCテレビは、「米軍基地が集中する県民は県内移設に反対し続けてきたが、日本政府は辺野古移設が『唯一の解決策』との姿勢を崩していない」などと指摘した。

辺野古土砂投入.PNG  

◎ 兵頭正俊
 米主要メディアが一斉に「沖縄の民意に反して工事着手」と報道。これも玉城デニー訪米の成果。直接に米国政治家とメディアに訴えた方が、沖縄基地問題の解決は早い。日本の奴隷政治家とメディアに訴えても意味はない。保身しか考えていないからだ

◎ 米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設工事を止めるよう求める嘆願書に賛同する署名集めが、米ホワイトハウスの嘆願書サイトで始まっている。1カ月間で10万筆が集まれば、米政府が内容を検討して何らかの返答をする仕組み。開始から10日経った17日時点で、すでに8万筆を超えている

◎ サイトは、オバマ前大統領時に開設された市民の声を聞く「We the People」。嘆願書は、トランプ大統領に対し、辺野古埋め立ての賛否を問う来年2月24日の沖縄県民投票まで、埋め立てを止めることを求めている。ハワイ在住で、母方が沖縄にルーツを持つ作曲家のロバート・カジワラさんが提案した。
 理由として、9月の県知事選で辺野古移設阻止を掲げた玉城デニー氏が大差で選ばれたことを挙げ、「埋め立てを容認すれば沖縄県民の強い反米感情を生み、米国と沖縄の関係に永久的な亀裂を招く」と指摘。トランプ氏に「沖縄県民に米国が名誉ある偉大な国であることを示そう」と呼びかけている。

◎ 私は「We the People」の呼びかけに応え署名しました。あなたにも呼びかけます。下記を開いて署名してください。   kawakami  

https://petitions.whitehouse.gov/user/reset/169475719/1545121771/z245Mjuo78ce2WZJiY_c_h00OjtfFOJRz5kFSRZqSTI




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沖縄知事選・玉城氏圧倒的勝利 [沖縄]

 台風の中の沖縄知事選結果が気になっていた。テレビはなぜか台風のニュースばかりで、沖縄知事選のニュースが入らない。そこへYさんからのニュースが飛び込んだ。アサヒ電子版ニュースである。今日は何はともあれこれを紹介しなければならない。   kawakami


 9月30日投開票の沖縄県知事選挙で辺野古移設に反対する前衆院議員玉城デニー氏(58)が当選を確実にした。

 政権与党の自民党と公明党が推した前宜野湾市長、(54)と在職中に亡くなった翁長雄志前知事の後継として、オール沖縄が支持した前衆院議員、玉城氏の事実上、一騎打ちとなった。

 玉城氏が世論調査などでは終始リードし、そのまま、逃げ切って当選確実を決めた。

「なんとかリベンジをと思ったが、歯が立たなかった」
と沖縄の自民党の地方議員は悔しそうにそう話した。

 自民党が投票直前に行った出口調査では佐喜眞氏が追い上げ、1ポイント程まで差を詰め、あわや逆転かとも思われた。

「自民党の世論調査で追い詰められ、逆に結束が固くなった。それまではオール沖縄は共産党や社民党がそれぞれバラバラに動いて
いた。だが、このままでは勝てない、翁長氏の遺志を継いで成し遂げなければ、と一致団結したことが勝利につながった」(玉城氏を支援した地方議員)

 一方、安倍政権としては辺野古基地移転問題などを抱え、絶対に勝たなければならない選挙だった。自民党幹部がこう頭を抱える。

「4年前に翁長氏に負けた瞬間から、4年後に勝つためにやってきた。告示前から、二階幹事長を筆頭、筆頭副幹事長の小泉進次郎氏も3回も沖縄入り。公明党も山口代表以下、幹部が続々と現地に入った。新潟県知事選挙で勝利したように、期日前投票で圧勝して貯金をつくり、当日は互角で勝つ戦術だった。だが、自民党、公明党の支援者でも辺野古など基地移転問題では反対を示す離反者が続出した。玉城氏の演説会に創価学会の三色旗を振る人まで出て、票が流れてしまった。とりわけ、これまで安倍首相に代わって厳しい姿勢を沖縄にとり続けていた菅官房長官が進次郎氏と一緒に入って演説したことが、失敗だった。辺野古のへの字も言わず、携帯電話の値下げの話などを延々と喋り、『帰れ』と怒号まで飛び交う始末だった」

 前出の自民党幹部は公明党についてもこう語った。

「公明党さんには最後までよく支援をしてもらった。投開票終了直後に当確が出るほど差が開いてしまった。安倍首相が総裁選で勝利し、さあ最後の締めくくりと思っていたが、出鼻をくじかれた。これまで安倍政権が長期にやれたのは、実力以上に野党がダメすぎたから。オール沖縄で結束されると勝てることを2回も実証された。来年の参院選挙は沖縄の二の舞になるかも。玉城氏の勝利で自由党の小沢一郎氏が発言力が増すだろう。そこが一番怖い」

 翁長氏の遺志を継ぐと宣言している玉城氏。当選後、初めての大仕事が安倍首相や菅官房長官への挨拶となる予定だ。翁長氏が当選直後、東京で安倍首相や菅官房長官に面会を求めたが、実現しなかった。

「翁長氏は安倍首相や菅官房長官が面会拒否したことを、本当に悔しがっていた。当選の挨拶だけなのに、なぜ、こんな態度を取るのかと心底、怒っていた。玉城氏にはそういう対応をとらないでほしい」(前出のオール沖縄の地方議員)

 安倍政権には大きな黒星となりそうだ。(今西憲之)

沖縄知事選勝利.PNG

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沖縄知事選・赤坂自民亭 [沖縄]

 沖縄知事選である。安倍政権は何とかひっくり返したいと、必死であるようだ。公明党は5000人を沖縄に送り込んだという。金も飛んでいるのであろう。日本国民を意図的に分断しようとする力もうごめいているようだ。ここには22日23日時点での、世論調査結果をお知らせしておこうと思う。改めて、ネット上では「赤坂自民亭」が、繰り返し掲載されている。今日は関係のないようなこの二つを並べてみよう。           kawakami


◎ 沖縄知事選真っ最中!  
 30日投開票の沖縄県知事選を前に、琉球新報社と共同通信社は22、23の両日、電話世論調査を実施し、選挙戦の情勢を探った。本紙の取材や14~16日に実施した前回調査の結果を加味すると、県政与党が支援する無所属新人で前衆院議員の玉城デニー氏(58)と、無所属新人で前宜野湾市長の佐喜真淳氏(54)=自民、公明、維新、希望推薦=が互角の戦いを繰り広げている。ただ、2割強の有権者が投票先を決めておらず、浮動票の獲得が最終盤の情勢を左右しそうだ。(琉球新報)

◎ 県民の命を守る #沖縄県医師会 の140名が、辺野古新基地建設に対し、明確な反対表明! 基地反対表明の医師の中には自民党支持者もいます。 〜2018年9月23日 琉球新報朝刊〜

◎ 怒りで震える・・なぜか「赤坂自民亭」

赤坂自民亭.PNG


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生きる [沖縄]

 明日で1年の半分である6月が終わります。会員から送られてきたニュースの中で、今日中に掲載しておかねばならぬものがあります。それは6月23日、沖縄慰霊の日の、慰霊祭で、圧倒的感動をもたらした二つの発言がありました。翁長知事の平和宣言と、中学3年生・相良倫子さん、平和の詩『生きる』の朗読でした。今日はこの詩「生きる」全文をお届けします。   kawakami


生きる   沖縄県浦添市立港川中学校 3年 相良倫子

私は、生きている。
マントルの熱を伝える大地を踏みしめ、
心地よい湿気を孕んだ風を全身に受け、
草の匂いを鼻孔に感じ、
遠くから聞こえてくる潮騒に耳を傾けて。
私は今、生きている。

私の生きるこの島は、
何と美しい島だろう。
青く輝く海、
岩に打ち寄せしぶきを上げて光る波、
山羊の嘶き、
小川のせせらぎ、
畑に続く小道、
萌え出づる山の緑、
優しい三線の響き、
照りつける太陽の光。
私はなんと美しい島に、
生まれ育ったのだろう。
ありったけの私の感覚器で、感受性で、
島を感じる。心がじわりと熱くなる。
私はこの瞬間を、生きている。
この瞬間の素晴らしさが
この瞬間の愛おしさが
今と言う安らぎとなり
私の中に広がりゆく。
たまらなく込み上げるこの気持ちを
どう表現しよう。

大切な今よ
かけがえのない今よ
私の生きる、この今よ。

七十三年前、
私の愛する島が、死の島と化したあの日。
小鳥のさえずりは、恐怖の悲鳴と変わった。
優しく響く三線は、爆撃の轟に消えた。
青く広がる大空は、鉄の雨に見えなくなった。
草の匂いは死臭で濁り、
光り輝いていた海の水面は、
戦艦で埋め尽くされた。
火炎放射器から吹き出す炎、幼子の泣き声、
燃えつくされた民家、火薬の匂い。
着弾に揺れる大地。血に染まった海。
魑魅魍魎の如く、姿を変えた人々。
阿鼻叫喚の壮絶な戦の記憶。
みんな、生きていたのだ。
私と何も変わらない、
懸命に生きる命だったのだ。
彼らの人生を、それぞれの未来を。
疑うことなく、思い描いていたんだ。
家族がいて、仲間がいて、恋人がいた。
仕事があった。生きがいがあった。
日々の小さな幸せを喜んだ。手をとり合って生きてきた、私と同じ、人間だった。
それなのに。
壊されて、奪われた。
生きた時代が違う。ただ、それだけで。
無辜の命を。あたり前に生きていた、あの日々を。
摩文仁の丘。眼下に広がる穏やかな海。
悲しくて、忘れることのできない、この島の全て。

私は手を強く握り、誓う。
奪われた命に想いを馳せて、
心から、誓う。

私が生きている限り、
こんなにもたくさんの命を犠牲にした戦争を、絶対に許さないことを。
もう二度と過去を未来にしないこと。
全ての人間が、国境を越え、人種を越え、
宗教を越え、あらゆる利害を越えて、平和である世界を目指すこと。
生きる事、命を大切にできることを、
誰からも侵されない世界を創ること。
平和を創造する努力を、厭わないことを。

あなたも、感じるだろう。
この島の美しさを。
あなたも、知っているだろう。
この島の悲しみを。
そして、あなたも、
私と同じこの瞬間を
一緒に生きているのだ。
今を一緒に、生きているのだ。
だから、きっとわかるはずなんだ。
戦争の無意味さを。本当の平和を。
頭じゃなくて、その心で。
戦力という愚かな力を持つことで、
得られる平和など、本当は無いことを。
平和とは、あたり前に生きること。
その命を精一杯輝かせて生きることだということを。

私は、今を生きている。
みんなと一緒に。
そして、これからも生きていく。
一日一日を大切に。
平和を想って。平和を祈って。
なぜなら、未来は、
この瞬間の延長線上にあるからだ。
つまり、未来は、今なんだ。

大好きな、私の島。
誇り高き、みんなの島。
そして、この島に生きる、すべての命。
私と共に今を生きる、私の友。私の家族。
これからも、共に生きてゆこう。
この青に囲まれた美しい故郷から。
真の平和を発進しよう。
一人一人が立ち上がって、
みんなで未来を歩んでいこう。

摩文仁の丘の風に吹かれ、
私の命が鳴っている。
過去と現在、未来の共鳴。
鎮魂歌よ届け。悲しみの過去に。
命よ響け。生きゆく未来に。
私は今を、生きていく。


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時限爆弾 [沖縄]

 今日の東京新聞のコラム「本音のコラム」に、佐藤優さんが「時限爆弾」というコラムを書いている。怒りがこみあげてくる内容である。ぜひ読んでほしいものだ。  kawakami


時限爆弾  佐藤 優

 4日の就任記者会見で、鶴保庸介沖縄・北方担当相は、「沖縄の振興策と基地問題は確実にリンクしている」と述べたうえで、普天間飛行場の移設作業の遅れで跡地利用などが進まない場合、振興予算を減額すると明言した。

「振興策と基地問題はリンクしない」というのが従来の日本政府の立場だった。それを鶴保氏は「沖縄の振興策と基地問題は確実にリンクしている」と180度転換した。官房長官も防衛相も鶴保氏の発言と平仄を合わせている。すなわち、これは鶴保氏の不規則発言ではなく、中央政府の政策転換であるということだ。

 しかも鶴保氏は「消化できないものを無理やりお口開けてたべてくださいよでは、全国民の血税で使われているお金を無駄遣いしているという批判に耐えられない」と述べた。

 あんた何様のつもりだ!翁長雄志沖縄県知事、沖縄県民、県外の日本に在住する沖縄人、全世界に在住する沖縄人に対する侮辱だ。沖縄人は、鶴保氏ら日本人より数は少ないが、このような侮辱をされる筋合いはない。

 とりあえず9日の翁長知事との会談で鶴保氏は、持論を述べなかった。長袖のかりゆしを着て、梅干しとワインを献上して翁長氏の歓心を買おうとした。卑劣なこの男の存在自体が沖縄と日本の間に横たわる時限爆弾だ。

伊波洋一議員初登院 [沖縄]

 
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2016年8月4日 日刊ゲンダイ

 先の参院選の沖縄選挙区で現職大臣の島尻安伊子を大差で破って初当選した伊波洋一議員に、8月1日初登院の夜にお目にかかった。

「選挙前には接戦かと言われていたのに、大差でしたね」と称えると、「ええ、おかげさまで10万6400票差でした」と晴れやかに言う。市町村別の得票数を見ても、従来は自公両党が強かった石垣市や宮古島市でも互角に近いところまで票差を詰めており、「明らかに『オール沖縄』勢力が力を増している」とのことだった。

 伊波さんの勝利で、沖縄の衆参すべての選挙区から自民党が駆逐されたことの意義は大きい。今後は、同じく沖縄から参議院に出ている沖縄社会大衆党の糸数慶子議員と新会派「沖縄の風」を結成するとともに、民進党リベラル派を中心に社民、生活の一部など40人余りがつくる超党派の「立憲フォーラム」にも参加して活動を展開するという。

 伊波さんが国会に乗り込んできたことで、私が期待するのは、沖縄の辺野古はじめ基地問題や、その背景となる米軍再編、海兵隊の動向などについての論戦が格段にレベルアップするだろうということである。彼は、県議2期、普天間飛行場の地元の宜野湾市の市長2期という公式プロフィルには出てこないが、実は沖縄では誰からも一目置かれている軍事問題研究家で、市長時代には市の予算も使って膨大な米軍関係資料を収集し、翻訳し、分析してホームページで公開した。

 私たち沖縄基地問題に関心を持つ者にとっては、この「伊波ファイル」は貴重な情報源だった。今もその研究熱心さは変わらず、例えば「世界」の今年1月号には「沖縄は新基地を拒む」を寄稿してその最新の成果の一端を披露しているので、一読をお勧めする。

 伊波快勝に報復するかのように、日本政府は開票翌日の早朝から、本島北部・高江のヘリパッド建設の強行に着手、本土から動員した機動隊員を使って、ピケ隊の暴力的な排除を始めた。
 そのことを話題にし、建設工事やオスプレイ飛行でヤンバルの森に生息する特別天然記念物の県鳥「ノグチゲラ」や、準絶滅危惧種のチョウ「リュウキュウウラボシシジミ」の生息環境破壊が危ぶまれていることに触れると、彼はすぐに「あ、それは平成12年9月に日米が合意した『環境原則に関する共同発表』とそれに基づく米軍の『日本環境管理基準』への明白な違反ということで、政府を追及できます」と、日付から文書名までスラスラと口をついて出てくる。外務・防衛官僚がタジタジになるのを早く見たいものだ。

高野孟 ジャーナリスト
1944年生まれ。「インサイダー」編集長、「ザ・ジャーナル」主幹。02年より早稲田大学客員教授。主な著書に「ジャーナリスティックな地図」(池上彰らと共著)、「沖縄に海兵隊は要らない!」、「いま、なぜ東アジア共同体なのか」(孫崎享らと共著」など。メルマガ「高野孟のザ・ジャーナル」を配信中。
 


沖縄の民意無視・民主主義破壊の暴挙を平然と行う権力の開き直りを見つめる [沖縄]

 参議院選挙が終わって数時間もたたないうちに、沖縄ではヘリポット建設工事が再開された。参議院選挙では沖縄担当大臣が10万票の差で落選し、辺野古基地推進与党は県内選挙区で全議席を失った。これほど民意が明白であるにもかかわらず、政府は沖縄県を国が提訴し法廷闘争を行うという申し入れを、21日に行ったという。

 これは総務省第三者機関である「国地方係争処理委員会」が示した話し合い解決の提言にも反するもので、恥も外聞も投げ捨てた政府の、米国盲従姿勢を明らかにしたものだ。まさに植民地日本の傀儡政府の姿そのものである。

 友人が森住卓さんのブログと写真を送ってきた。そのまま転載する。 kawakami

 森住 卓さんがアルバム「民主主義破壊の最前線。戒厳令下の高江」に写真5件を追加しました。
黙っていて良いでしょうか?この事態を許して良いでしょうか。参議院選で沖縄では基地建設反対。オール沖縄のイハ洋一氏が自民党沖縄問題担当大臣の島尻愛子氏を大差で破り圧勝した数時間後の7月11日早朝、県警機動隊200人前後が北部訓練場ゲート前を取り囲みヘリパッド建設反対の市民を排除し、仮設トイレやプレハブなど工事準備資材を数台の大型トラックで運び込んだ。

 以後4日連続で同時刻に運び込んでいる、来週はさらに機動隊の数が増えると言われている。人口たった百数十人の高江に大阪府警、警視庁などから1000人の機動隊を集結させると。

 翁長知事は12日「到底容認できない。戦後70年間、日本の安全保障を背負ってきた県民に対して、こういうやり方でやるのか」と怒りの会見を行った。
機動隊に制圧された高江はまさに戒厳令下に置かれた状態だ。民主主義社会が音を立てて破壊される最前線だ。

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沖縄のことを [沖縄]

 今日は沖縄の基地のことを、小学生高学年から高校生まで、いや大人の人たちにもよくわかる動画を見つけました。

 ご家族そろってご覧ください。  関 巌

( Ctrl を押すとが出ます。それを押しながらダブルクイックしてください)

https://www.youtube.com/watch?v=2xUhXj0UVuM 

「戦場ぬ止み」上映会 [沖縄]

沖縄の映画.PNG

 作品解説 

 日本にあるアメリカ軍基地・専用施設の74%が密集する沖縄。今、辺野古の海を埋め立てて最新のアメリカ軍基地が作られようとしている。巨大な軍港を備え、オスプレイ100機が配備されるそれは、もはや普天間基地の代替施設などではない。2014年8月14日、大浦湾を防衛局と海上保安庁の大船団が包囲。日本政府は機関砲を装備した大型巡視船まで投入して、建設に抗議するわずか4隻の船と20艇のカヌー隊を制圧した。陸上でもなんとか工事を止めようと市民が座り込みを続ける。

 基地を作るのは防衛局だが、市民の前に立ちはだかるのは沖縄県警機動隊と民間警備会社。国策に引き裂かれ、直接ぶつかり合うのは県民同士だ。「私を轢き殺してから行きなさい」と工事車両の前に身を投げ出したのは、あの沖縄戦を生き延びた85歳のおばあ。彼女にとって沖縄はずっといくさの島、それを押し付けるのは日本政府だった。

 沖縄の怒りは臨界点を超えた。11月の県知事選は保革を越えた島ぐるみ闘争に発展。「イデオロギーよりアイデンティティー」と新基地建設反対の翁長雄志氏が圧勝、続く衆院選でも民意を叩きつけた。しかし国策は止まらない。海上の抗議活動を屈強な「海猿」たちが排除していく。日々緊張を増す現場で負傷者や逮捕者が出る……。

 はたして今、沖縄で本当は何が起きているのか?
 本作で三上智恵監督(『標的の村』「海にすわる~辺野古600日の闘い~」)が描くのは激しい対立だけではない。基地と折り合って生きざるをえなかった地域の人々の思いと来し方。苦難の歴史のなかでも大切に育まれた豊かな文化や暮らし。厳しい闘争の最中でも絶えることのない歌とユーモア。いくさに翻弄され続けた70年に終止符を打ちたいという沖縄の切なる願いを今、世界に問う。

『戦場ぬ止み』映画会】
■上映日:3月26日(土) ■上映時間:14:00~
■会場:木更津中央公民館
■会場住所:千葉県木更津市中央1-15-4
■主催・問合せ:きさらづ市民ネットワーク
■会費 500円
TEL:090-4226-2926
E-mail:tanaka-noriko★live.jp
HP:http://tanaka-noriko.sakura.ne.jp/index.shtml


沖縄基地一部返還の欺瞞 [沖縄]

沖縄に関するニュースを、続けて三か目であるが、見逃せないので書き続けよう!〈赤かぶ)さんのブログからの転載である。
   kawakami


 きょう12月24日の東京新聞の投稿欄「ミラー」に、沖縄県糸満市の大城規子(66)という人からの投稿があった。

 その投稿は、12月4日に菅官房長官とケネディ大使が共同発表した米軍普天間飛行場の一部先行返還についての投稿である。
「事情をよく知らない沖縄以外の国民の中には、沖縄のために政府は頑張っているとの誤解があるかもしれません(が)、沖縄では周知の事実をあえておしらせします・・・」

 こういう書き出しで始まるこの投稿は、安倍・菅政権の卑劣さを見事に糾弾している。 すなわち、今回発表されたのは沖縄米軍基地総面積22300ヘクタール余のうちの約7ヘクタール、率にしてわずか0.031%であり、しかもその返還は、25年前に返還が合意されていたものであるというのだ

しかも、交通渋滞緩和に向けて以前から地元の強い要請があったものであり、やっと念願がかなった、という。

 なるほど、こう説明されてはじめて知った。
12月4日の菅官房長官とケネディ駐日大使の共同発表は、とんでもない食わせものだったのだ。
よくもそのような発表を、菅官房長官はケネディ大使まで借り出して仰々しく行えたものだ。
ケネディ大使もそのような菅官房長官の思惑を知ってか知らずか、よくもその発表に協力したものだ。
 あらためて、菅官房長官の厚顔ぶりと、ケネディ大使の無知、無神経ぶりに怒りを感じる。

 しかし、この投稿者が批判したのは、安倍政権と安倍政権に協力するケネディ大使だけではない。この投稿者が一番批判しているのは、実は日本のメディアなのである。

 その投稿者は書いている。
日本国民があの共同発表に騙されるのも、「沖縄の実情を伝えない本土・大手マスコミの存在を考えれば無理もないかもしれません」、と。

 その通りだ。
あの共同発表を報じた本土の大手新聞各紙を、当時私は詳しく読み比べたが、この投稿者が指摘しているようなことを書いて共同発表を批判した記事は皆無だった。

 みな大きな見出しを掲げて先行返還のことばかり強調していた。
投稿者の言葉を借りてしか、安倍政府批判が出来ないメディアは、それだけでもメディア失格である。

「沖縄についての政府発表については一時が万事(筆者註:「一事が万事」の書き間違いであろう)、欺瞞が付きまとっています」

そう言う言葉で締めくくれらているこの投稿を、メディアはよくかみしめるべきである(了)

 


ケネディー大使に抗議・米国有識者 [沖縄]

昨日、辺野古基地反対決議を全会一致でバークレイ市が挙げたことを紹介した。続くものだ。今日の東京新聞に、ケネディー駐日日本大使の発言に対し、米国の有識者70人が、厳しく抗議する声明を出したことが掲載されていた。

 ケネディー駐日大使は、辺野古基地建設について
「実現できれば大きな前進になる。今ではできるだけ早く現在の計画を実施に移すべきだと思う。」
と17日の東京都内の記者クラブで語ったという。

 このことに対し、映画監督・オリバー・ストーン氏や、言語学者のノーム・チョムスキー氏ら米国の有識者70人が、22日キャロリン・ケネディー駐日大使が、米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古の新基地建設計画を「ベスト」と述べたことに対して、厳しく抗議する声明を出したのである。

 声明は
「計画に激しく反対してきた沖縄の人々に対する、脅威、侮辱、挑戦であり、同時に、法律、環境、選挙結果を恥ずかしげもなく軽視する行為である。」とし「米国政府が、沖縄市民の自己決定権や、健全な環境で暮らす権利を含む基本的人権を否定することをやめるよう米国国民として強く求める」としている。

辺野古基地建設反対の運動は、米国市民の良識を掻き立て、翁長知事は、国連でもその不当性を訴え、国際的にも注目の人となっている。こういう方々がいることを、私は誇りに思い、自分にできる支援可能の範囲はちいさいけれど、その可能性を追求したいと思っている。

kawakami