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パブリックコメントに対する見解を巡って3 [市政全般]

 今日で最終日である。少し長くなるがご検討いただければ幸いである。
                          kawakami

③ 「地域包括ケアシステム」の位置づけの問題
 国の丸投げ政策を受けて、わが袖ケ浦市では、それを民間に委託することなく、行政が真正面に受け止め取り組まれた。前・出口市長の行政で功績があったとすれば、このことが第一ではなかったのか・・と私は思う。幸いさつき台病院には、「地域包括ケアシステム」実現の為に・・と言ってよいほどの熱烈な猪狩先生が着任してくださったということもあるし、人生の終焉を迎え、最後まで人間の尊厳を見守ることに徹していらっしゃる細井先生もいらっしゃる。
 かくて、袖ケ浦市の「地域包括ケアシステム」は急速に充実しつつあるといってよい。その中心はやはり行政であり、そこでの中核は福祉部を中心とした職員の皆さんの奮闘によるものであると私は思っている。
 
 さて、この地域包括ケアシステムと、「地域福祉計画」とのかかわりについて、文書では第1章「計画の策定にあたって…計画策定の背景・・」と題した簡単な説明があるだけだ。(下記図)
この説明によれば~地域包括ケアシステムは、高齢者を対象とする「地域包括システム」における「必要な支援を包括的に確保する」という理念を普遍化し、高齢者のみならず、障碍者、子ども・子育て・家庭、そして生活困窮者支援など、生活上の困難を抱える地域住民の包括的支援をするものと理解する~とある。そうであればなおさらのこと、「地域福祉計画」全体を包括したシステムとしての位置づけとそのことに伴う具体的事業が提示されるべきものではないのか。
ご承知のことと思うが、2025年問題は目前にある。地域福祉計画のカギはまさにこのことにあるのではないのか。

地域包括ケアシステム.PNG


◆ 市の見解
包括システムの理念の上位性を意識し、基本視点で包括的な支 援体制づくりの推進を掲げています。 各々の包括システムの具体的事業につきましては、「計画の目 標4 地域福祉サービス・仕組みの充実」の展開する施策の中 で、「①福祉に係る相談体制の充実」にある各事業として掲載し ております。

▲ 見解に対すいる率直な疑念
市の見解にあるだけではなく「地域包括ケアシステム」の考え方を地域計画各事業の中に浸透させる必要性を指摘したのだが、私の問題提起の書き方が悪かったのかご理解いただけなかったようである。
※ 追記・・今国会で改正された「社会福祉計画」が具体化される段階で、私の指摘はきっとご理解いただけるであろう・・と思っている。

4、 取り組みで欠落していると考えられる「住民意識調査の対象の問題」

 冒頭で確認したように、福祉政策は「誰の為に、なんのために」行う政策なのかを、私は視点に据えたつもりである。つまりこの恩恵を受ける人がいて、その人が憲法で言う「健康で文化的な最低限度の生活を営んでいるのか」そのために福祉政策は、有意義に働いているのか‥を確かめるための検証をしたいと思ったのである。
この政策取り組みの過程には、地域懇談会もあるし、各種会議が精力的に行われていることも分かった。しかしそれらの調査、懇談会、ヒヤリングは、いずれも福祉活動を行う側への作業であり、そしてそれが圧倒的な量であった。そのことを否定するものではない。ただ、これを受ける立場にある方の意識内容を知りたかったのである。
取り組みの過程表で「住民の意識調査」という項目を見つけた。私はそこを見たかったが、ホームページ上では見つからなかったので、担当課にどこにあるのかを尋ねた。4月に赴任したばかりという職員は、一生懸命探してくださって、見つけ出してくれた。聞けば「1000人への意識調査は、無作為に選出した方へのアンケート」ということが分かった。
 介護で言えば、患者の声と介護士の声、障害の方であれば、障害施設で働いている方、(かって自治基本条例案策定の時は、軽度の知的障碍者の方の声を、施設の方の協力を得て、聞きに行ったものだ)
生活保護を受けている方の声、できれば不登校生徒の声等・・そして孤独死を前にしてのつぶされた願いの声・・・。
 本来は、それらの人たちの声が基盤とならねばならないものではないのか?これは、私個人の意見である。今後の福祉政策策定の参考意見として申し上げておきたい。

◆ 市の見解
地域福祉計画はその対象者が広く地域全般に関わることから無作為の抽出としていますが、個々の計画におきましては、「高齢 者福祉計画・介護保険事業計画」では高齢者の方に、「そでがうら・ふれあいプラン」では障がい者の方に、「子育て応援プラ ン」では子育て中の方にアンケートを行っております。

▲ 見解に対する率直な意見
ここについては了解しました。それぞれのアンケートを改めて読ませていただきます。


5、付加要望 和暦と西暦を併記していただきたい。
 今回提起され「地域福祉計画」では、年度記述がすべて和暦で記されている。和暦の弱点は、経年度をそのたびごとに年度早見表で確認しなければならないことだ。公文書は和暦がお好きのようだが、民間の文書の殆どは西暦で記されている。平成25年(2013)のようなすぐわかる書き方にすることを提起する。なおこのことは、2月行われたパブコメで、応募した「環境基本計画」「一般廃棄物処理基本計画」で採用されていることを付加する。
                   
◆ 市の見解
計画の策定段階におきましては和暦と西暦の併記の検討も行ったところですが、和暦と西暦を併記することにより文章が長文化 して読みにくくなることから、本計画におきましては和暦のみの 表記としております。

▲ 見解に対する率直な疑念
① 「環境基本計画」「一般廃棄物処理基本計画」では採用されたので併記するようになるが『地域福祉計画』では不採用で和暦だけになる。年号記述での違いは、担当課の好みで判断されるもののようである。それでよいのかな?
② 理由は「長文化」されるからということだ。理由としては薄弱すぎると思いませんか?
もっと言いたいことがあるように思われますがいかがでしょう?

◎ 以上でパブコメに対する、検証を含めた私たちの取り組みは一段落といたします。パブコメ本来の在り方から、徐々に形骸化されてきた経緯について、少しは見えてきたような感じがしませんか?このブログに数百人の方々がアクセスしてくださいました。感謝申し上げます。


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