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「静岡市清水区のLNG火力発電所計画」2 [火力発電所]

 昨日の、清水における地図でお分かりのように、何もかもそっくりです。
下の完成想定図面の違いは分かりますか?LNGの3本の煙突で、清水の場合、噴煙は蒸気3本で真っ白ですが、袖ケ浦の場合、この想定図のように、真ん中の一本からは石炭火力の黒い噴煙が噴き出すことになります。清水よりまだ悪いということになります。
(これは清水のチラシにある想定図をそのまま使わせていただき、真ん中を黒くした想定図です・・・清水の想定図借用)

清水地区火力発電所計画.PNG

 清水には、近くに「三保の松原」という世界遺産があります。観光都市を目指して静岡市長はまっしぐらです。2013年に20万人だった来訪外国人は、2016年には200万人突破、20年には500万人を目指しています。市民の中にその目標が浸透していますから、火力反対のアンケート回答は、多いところで88%、少ないところで60%、そして注目すべきことは賛成の%はほとんど10%以内。後はわからないという数です。

 つまり市民運動は、チラシまき、市民デモ、学習会・・等々、運動体はいくつもあって、その連合体が結成されているのです。地区ごとのアンケートは、自治会単位で行われています・・・言ってみれば町ぐるみの反対運動に発展させてきたのです。過去にも火力発電の計画を断念させた経験もあることが、自信と力になっているのでしょう。

 わが袖ヶ浦はどうか?躍動するような、市民が一致できるような街づくりのビジョンはありません。市民運動では、袖ヶ浦北側開発を断念させた経験はあるのですが、それは行政への抗議でありました。行政と一致しての活動の経験はないのです。しかし、じわじわと市民の間に石炭火力発電所建設に対する危惧の念が、浸透してきていることは感得できるまでにはなってきたようです。

 一気に爆発させる取り組みは、清水の運動の中から生み出された教訓に学ぶことです。可能なところから実践に移すしかありません。公害の街にさせないために・・

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静岡市清水区のLNG火力発電所計画 [火力発電所]

  2018年4月11日のこのブログに、静岡市清水地区に計画された200万kwのLNG火力発電所建設計画のことのことが書かれています。今一度そのまま復活させます。地形も全く同じことにびっくりされるでしょう。さてどんな結果になったと思われますか?ぜひお読みになってください。kawakami

 下の画面を見てください。どこの街の地図かお判りでしょうか。静岡県静岡市清水区の地図です。海に張り出した工業地区、沿岸を走る鉄道。清水駅のある場所などを見ると、袖ケ浦の長浦駅周辺と全く同じ状況であることが浮かんできます。その上富士山が見えるのも同じです。

清水火力発電所計画.PNG

 さてこの街に、LNGの火力発電所建設計画が持ち上がりました。JXTGホールディングス株式会社という会社で、エネルギー事業、石油・天然ガス開発事業、金属事業を行う企業で資本金が1000億円という石油元売りとしては日本第一の大企業です。この計画では110万kW(当初200万kW)の火力発電所建設計画です。

 この計画に対し、市民の中からいくつもの反対運動が沸き上がると同時に、この市民の声を背景に、静岡県川勝知事、田辺静岡市長が次々と反対声明を出しました。その代表的発言を並べてみましょう。

★ 市民の声・・住民の声がこれだけ盛り上がらなかったら知らない間に出来上がっていたでしょう。決定には感謝します。利益だけでなく本当に安全な電力に取り組んでください。
★ 川勝静岡県知事は・・電力は不足しているとは言えない。観光都市として取り組もうとしている市の現状にはあわない。
★ 田辺静岡市長・・この計画は街づくりの方向とは一致しないものです。再考をお願いしたい。

 官民が一致した反対運動の勝利です。袖ケ浦市議会の一般質問で、県・国の政策に対する意見、あるいは民間企業の不当と思われる経営に対する、市としての態度を鮮明にすることの要請に対し、市長として毅然とした回答を聴いたことはありません。残念なことです。(続く)


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マクロン大統領からの返信と火力発電 [火力発電所]

 以下の文章は、私の「方法書意見書」です。目を通していただければ幸いです。
                              かわかみひろし

 「地球Bはない。だからプランBもないのだ」
 この言葉は、パリ協定実現の先頭に立つフランス共和国・マクロン大統領が、アメリカ合衆国・トランプ大統領にあてた、叱責・抗議ともいうべきメッセージである。
 マクロン大統領が「地球Bはない」といった文言の本意は、別な言葉で言うと、温室効果ガスの濃度が、このまま進むと、地球に住む全人類の生存にかかわることなのだ・・「だから、人類の生存をかけて取り組むべきプランはこれしかないのだ」ということを意味している。

 私は、マクロン大統領あての激励と、「我が国の政権担当者は、まだその重要性を認識していない。同じように厳しく、友情も込めてメッセージを贈っていただけないものか・・・」
という趣旨のお手紙を差し上げた。
 なんと2か月後、フランス共和国大統領府事務総長・フランソワーグザヴィエ ロッシュ氏から、大統領の委託を受けての返信が届いた。
 「あなたからのお手紙は、意見交換や対話のアプローチであり、私にとって、おおいに注目すべきことであると考えます。私がそのように受け取ったことをご確信ください。    
そして、どうぞ、私の最高の気持ちを受け入れてください。 敬具」
とあった。
 私はフランスという国の、民主主義の深さをこの返信で学んだものだ。

 ここでは特に、東京ガス経営陣にお聞きしたい。今回の計画立案内容を見ると、マクロン大統領のような見識に立たれたものとは私には到底思えなかった。今地球がどのような状況になっているのか、お考えになったことはあるのか?「国の計画に従っての目標達成は可能である」と言った回答を、質問に対しされていたが、そんな段階ではないということを、お考えになったことはないのか?

 産業革命以降大気中の温室効果ガス濃度は増加を続けており、2007年の世界平均濃度は前年より1.9ppm増加して383.1ppm。産業革命以前(280ppm)と比べて37%増加している。
 それが2020年段階で400ppmを超え、417ppmに達している。そのことを証明するかのように世界的な気候変動(気候危機)が起き、私たちのまち袖ケ浦市でも、初めてと言ってよいほどの強風が吹き荒れた。昨年の15号台風である。これが450ppmに達すると、人類の生存不可能とのことである。つまり化石燃料は燃やしてはいけないものなのだ。

 燃やし続けることは、人類滅亡に手を貸す犯罪に等しい・・とは考えないのか?

 私の質問はこの1点だけである。

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トウキョウサンショウウオ [自然保護]

 トウキョウサンショウウオ
                   関  巌

 春に袖ヶ浦市環境保全課主催の里山の観察会に参加しました。
その折、トウキョウサンショウウオの卵嚢を預かり里親として成体になるまで育てることにしました。

 トウキョウサンショウウオはカエルと同じ両生類で、卵を水中に産み、幼生は水中でエラ呼吸(外エラ)、成体になると陸上に上がって肺呼吸になります。
幼生のうちは他の動物に食べられてしまうので、里親として飼って育てていました。

 先日成体になったので元の谷津田に返しました。
トウキョウサンショウウオは昔はどこにでもいたのですが、今は東京から沿岸部で生息が見つかっているのは袖ケ浦市以南です。
 袖ヶ浦市はぎりぎりこのような環境が保たれているということです。
この自然豊かな袖ケ浦市をこのまま残したいと思います。

写真は
3月の卵嚢、カエルと違ってクロワッサンのような卵嚢

サンショウウオ1.PNG
   
4.5月に卵から次々幼生が生まれ外エラ呼吸

サンショウウオ2.PNG

6.7月に幼生から成体になり陸上に上がって肺呼吸

サンショウウオ3.PNG





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台風シーズン・避難所は? [天災・自然災害]

 欧米の避難所はエアコン、シャワーに食堂も この差なぜ
植松佳香 2020年7月18日 9時00分 朝日新聞デジタル

 昨年10月、台風19号の接近で住民が避難した体育館。段ボールの上で雑魚寝をしている=千葉県南房総市、長島一浩撮影

避難所.PNG

 九州を中心に、豪雨で甚大な被害が出ています。避難所での生活を余儀なくされている人も少なくありません。日本の避難所といえば体育館で身を寄せ合うイメージですが、海外でも災害時の避難所は似たような感じなのでしょうか。
 避難所・避難生活学会の理事でもある新潟大の榛沢和彦・特任教授(専門は心臓血管外科)に話を聞くと、日本の現状は欧米からは「信じられない」と驚愕(きょうがく)されるほど、状況は全く違うことが分かりました。

その場しのぎの日本

 ――日本の避難所は、世界と比べてそんなに違うんでしょうか。
 全く様子が違います。まず、一人一人にベッドがないという時点で、欧米人からは「考えられない! つらすぎる」と言われます。さらに災害発生から数日ならまだしも、その状況が1週間、2週間と続くことが信じられないと言います。「その場しのぎ」で作った避難所がずっと続くのは、日本ならではでしょう。中国や台湾の避難所もベッドがあるのが普通です。

◆ ガウランドや臨海体育館・学校を再生エネルギー化すれば・袖ケ浦の避難民ハッピー


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「袖ケ浦天然ガス火力発電所建設計画」6 [火力発電所]

◆ 海の調査の報告について
<<質問>>
石炭火力の準備書のために漁協にお願いして海域の調査をされました。調査後に解析結果は知らせますと漁協に言っていたと思いますが報告されてなかったと聞きました。事実でしょうか?
 調査に協力した方々への信頼もありますので報告はちゃんと行って欲しいと思いますので確認したいと思います。

◆ 地球温暖化・気候災害への配慮が不明瞭ではないでしょうか?
 まず年間の燃料使用量は235万トンと記載されていますが燃焼によって発生するCO2の量を書いていません。主成分はメタンですからメタンとして計算しますとCO2は約646万トン年間に排出となります。
 いま地球温暖化で気候災害が起きて袖ケ浦でも台風15号で
① ゆりの里の瓦が飛びました。 
② 社会福祉協議会の屋根も飛びました。 
③ 私の家の屋根を含め多くの市民の家も被害を受けました。
 このような中でCO2の削減は世界の方針かつ国の方針でもあり、パリ協定に基づいてIPCC1.5℃特別報告書では2030年45%CO2削減が必要としています。

<<質問-1>>
 この状況を踏まえ事業者は自社の排出するCO2 646万トン年間排出を相殺するために東電建設の袖ケ浦火力の2028年までに停止・廃止をJERAと合意しているでしょうか?

木更津6漁協、富津3漁協から得られる情報では海苔、アサリなどの貝類他が激減していて発電所温排水が増加すること、並びに次亜塩素酸ナトリウムを海水に注入し藻や貝が冷却水管につかないようにすることでも海の環境を変えることは死活問題です。

<<質問―2>>
 方法書に記載された海への配慮は深層取水と水中取水ですが石炭火力計画時の調査で近隣発電所(姉崎。袖ケ浦、君津共同火力)の温排水との複合影響での包絡線などのデータの公開はできますか?
(石炭火力準備書にある程度記載されているはずです)

<<質問―3>>
 復水器の冷却に海水を使用する案ですが+7℃の温排水毎秒49トン海に流す問題が東京湾の環境を悪化させます。海のない栃木県真岡市での東京ガス、コベルコによる120万kWのLNG火力は自動車のラジエーター型の復水器冷却の仕組みです。
 この運用経験から気温と復水器真空度の関係を公表した上で海水を冷却に使用する根拠を明確にすべきです。
また寒冷期、中間期はラジエーター型で冷やし、一定気温以上の夏季は海水冷却方式との併用とかも検討すべきであって最初から東電方式を前提にすべきでありません、検討し回答できますか?


◆ 70万kW3基200万kWという大きな設備容量は将来リスク?
過去の経験、今は昔の諺を忘れていませんか

<<質問-1>>
 そもそも200万kWなんて大きすぎます。いわゆる大規模集中電源は北海道ブラックアウトや台風15号、3.11地震・津波でそのもろさを露呈 しています。 首都圏直下地震や東南海地震も迫っている中でもっと小規模分散化電源を広げることを企業戦略とすべきでないか?
 そしてガス会社だからLNGをその原料と固定すべきでなく、太陽光の無料設置でのVPPとかも考えるべきではないか?

<<質問-2>>
今でも工場や大都市の地域冷暖房などが自社電源を持っているなかで、さらに水素化社会でさらに中小工場や地方都市でも燃料電池を中心としたコージェネレーションでの地域冷暖房が普及します。
 災害に弱い大規模集中電源は未来社会に合わないと思うがどうか?

<<質問-3>>
年を経るごとにますますひどくなる気候変動の中で化石燃料の火力発電への風当たりは燃料が石炭でなくても、ますます強くなっていくことが予測できます。
またシーメンスや日立の火力部門の状況などを見るとき、建設後の維持管理コスト上昇傾向は避けられないように見えます。
 一方、事業者は天然ガス燃料でのガスタービンコンバインドサイクルを実用的な最新技術であるとしていますが、それは現時点での話であって、2028年から運用するときには陳腐化の恐れがあります。

 例として三菱日立パワーシステムズ(MHPS)の水素混焼ガスタービンを上げます。
 すでに2年前の2018.3.30にMHPSホームページに
https://www.mhps.com/jp/special/hydrogen/article_1/index.html の
水素ガスタービン 30%混焼技術が完成 CO2 フリーへの道のり という記事が掲載され、2年後の2020.3.12報道から
三菱重工系、水素使う火力発電を受注 大型では世界初
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO56671150R10C20A3TJ2000/

 MHPSは、水素を混ぜる次世代型の火力発電設備を米国で初受注した。水素を混ぜると発電時のCO2の発生を大幅に減らせるため、環境問題にも対応できる。
受注額は300億~400億円程度とみられる。天然ガスを燃やしタービンを回して電気をつくる設備だが、2025年に稼働を始める段階で30%をガスでなく水素にする。45年までに比率を高め、100%水素で発電するようにする。

 受注したのは、米ユタ州のIPP(独立系発電事業者)、インターマウンテン電力が同州ソルトレークシティー郊外で計画する84万キロワット級の発電所の主要設備。
 このように社会の進歩は10年一昔ではなく5年一昔の速度で進み世界トップを目指す日本の水素戦略、再エネ水素は2032年に商用化とあり、2028年建設完了から短期間で時代が変化し、いま最新の天然ガス火力はCO2排出規制強化で陳腐化、座礁資産の仲間入りの可能性があります。

<<質問-4>>
いま建設しようとしている天然ガス火力計画はCO2排出規制からの燃料の水素化を念頭に置いて企画・設計されていますか?

<<質問-5>>
天然ガス火力ガスタービンが水素燃料化できるとした場合でも、燃料電池の技術予測と各工場が工場空き地に燃料電池を設置し分散電源化できる特性から、集中大規模電源に向かい風であると判断できますがこの大規模電源の運用期間は何年とみているでしょうか?

<<質問―6>>
EVはレシプロエンジンの小型自動車を駆逐しつつあります。EVは部品点数が少なく組立は簡単で電気メーカーでも可能なほどというのがその理由、大型自動車や長距離走るトラックなどは水素燃料電池FCVになっていくことはほぼ確実で水素化は不可避の流れと判断できます。
 東京ガスは大規模LNGタンクを持ち供給・販売が主力であることからその延長線上で天然ガス火力を発想したと思いますがこれからは水素サプライチェーンの方向に進むべきで岩谷産業はその方向を向いている?

 LNGも化石燃料。水素社会に向かうなかで脱炭素経営軸を見直し、今回のガス火力を考え直す必要はないでしょうか?
(現状の最大級燃料電池は1万kWですが望まれる技術は急速に進歩しますし、そして今後、電力は分散化すると思います)


 以上です。事務局長が書いた、「袖ケ浦天然ガス火力発電所建設計画・環境影響評価方法書」に対する意見書を紹介しました。。意見書の締め切りは8月18日です。どうぞ意見書を書いてください。その際遠慮なく参考にされてください。  (この稿終了)

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「袖ヶ浦天然ガス火力発電所建設計画」5 [火力発電所]

◆ 最高着地点濃度の予測値と地点は
<<質問>>
 石炭火力の最高濃度着地点は川原井近くでした。
今回の天然ガス火力では最高濃度着地点はどこで、その値はいくらでしょうか?
 石炭火力の準備書のために調査した風向データからガス火力の場合はどのようになるか月ごとに計算して教えてください。
また汚染度を表ではなく等高線グラフで表示することは可能ですか?京葉コンビナートにはたくさんの汚染源がありますが火力発電所を複合汚染源としての等高線グラフを期待します。
(なお複数個の排出源の複合影響の計算が可能と専門家より聞いています)

◆ 大気の調査地点について
 京葉コンビナートに沿った風が住宅地に流れる場合に汚染がひどいことは体感的に市民も理解しています。 このため既存の測定器設置場所以外にコンビナートの住宅地側の団地に海側と山側というように臨時の測定点を追加で設置してできるだけ正確な実態の把握を望みたいと思います。
<<質問>>
 石炭火力の準備書のために追加の測定地点で測定したでしょうか?
袖ケ浦は長浦小学校と蔵波小学校の生徒の有所見者が多いことが知られています、追加の測定点でもデータを取ることはできるでしょうか?

◆ NOX排出とオキシダント・PM2.5の関係について
 方法書の意見への回答にガス火力排煙には一次物質の煤塵がないのでPM2.生成の原因にならないということを言っていますが


▲ NOXは他の工場などから
 排出されたVOCや粒子状物質と関係しつつオキシダントも生成しますし、PM2.5も生成します。
これは
https://ja.wikipedia.org/wiki/
粒子状物質#組成などにも記載されています。

▲ NOXが低い高度で排出されればそれだけ自動車排気ガスなど低い発生点からのばいじんやVOCとの反応が起こり、環境悪化を加速します。

このことから自社の煙突の排煙に一次粒子物質がないからと言って無実になるわけではありません

<<質問>>
訂正しますか?


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『袖ケ浦天然ガス火力発電所建設計画』4 [火力発電所]

 「(仮称)千葉袖ケ浦天然ガス発電所建設計画 環境影響評価方法書」への質問・意見

はじめに
「環境影響評価方法書」は公開されていると言っても土日は市役所でも見ることができません。
もちろん役所の時間に合わせての公開ですからサラリーマンは平日、勤務終えて帰れば閉館でだめ
休日もダメで、インターネットで見ようとすると 
① インターネットエクスプローラー以外では参照できません
② 印刷やダウンロードしてゆっくり見ようとしてもできないよう仕組まれています。
③ そして8月14日過ぎたら意見書も封筒も方法書もすべて持ち帰られ、インターネットも
 閉じてしまいます。
つまり、できるだけ市民に知られないようにしている現状。
 しかし、横浜市では配慮書は方法書がでるまで公開、方法書は準備書がでるまで公開 というように
オープンにしています。 千葉市も公開していています。
 環境省ホームページにはアセスメント文書の公開について以下のように書いています。
以下は 計画段階環境配慮書や方法書などの公開について 環境省総合環境政策局環境影響評価課の公開に関する環境省の発行文書 https://www.env.go.jp/policy/assess/2-2law/pdf/sonota_02-2.pdf
“環境影響評価図書のインターネットによる 公表に関する基本的な考え方” の内容

3.1 対象とする図書
 以下の環境影響評価図書は、改正法に基づき、インターネットの利用による公表が義務付けられています。(以下これらを総称して「環境影響評価図書」といいます。)
・環境影響評価方法書(以下「方法書」といいます。)及び要約書(改正法第7条)
・環境影響評価準備書(以下「準備書」といいます。)及び要約書(改正法第 16 条)
・環境影響評価書(以下「評価書」といいます。)、
 要約書及び評価書に対する免許者等 の意見の書面(以下「評価書等」といいます。)(改正法第 27 条) また、法定の公表期間後であっても、対象事業に対する国民の理解や環境保全に関する知見の共有・蓄積といった観点から、インターネットを利用した公表を継続することが望まれます。

3.2 方法及び期間
①省略
②インターネットによる公表を行う期間
環境影響評価図書のインターネットによる法定の公表期間は1か月とされています。 なお、地方公共団体の中には、インターネット上での公表期間を、少なくとも次段階 の図書(方法書の場合は準備書、準備書の場合は評価書)の縦覧が開始されるまでとしているところがあり、このような運用も参考に適切な情報提供を行うことが望まれます。

3.4.1 著作権の取扱
(1)環境影響評価図書と著作権
 改正法に基づく手続において、環境影響評価図書は、1か月の縦覧が義務付けられていま す。
環境影響評価図書の記載内容は、図書の作成者以外の者が作成した地図、写真、図形などを含むことが多く、これらはほとんどの場合、著作権法(昭和 45 年法律第 48 号)上の著 作物に該当します。
 このため、環境影響評価図書の公表に際しては、他者の著作権法上の権利を侵害することのないよう留意する必要があります。 また、環境影響評価図書に関する著作権法上の権利は図書の作成者に帰属するため、作成者以外の者がこれらの図書やその記載内容を取り扱う際にも、著作権法に基づく対応が必要となります。

※1:著作権法とは 知的財産権のうちの一つ、文化的な創作物を保護の対象とする「著作権」を保護するための国内法です。 文化的な創作物とは、文芸、学術、美術、音楽などのジャンルであり、人間の思想、感情を創作的に表現 したもののことで、「著作物」といいます。また、それらを創作した人が「著作者」です。なお、次の要件 を満たす場合には、法人等が著作者となります。
(1) 法人等の発意に基づくもの
(2) 法人等の業務に従事する者が職務上作成するもの
(3) 法人等が自己の名義で公表するもの (4) 作成時の契約、勤務規則に別段の定めがないこと

※2:著作権法上の「著作物」とは
省略
・ 地図、図形の著作物:地図と学術的な図面、図表、模型など
省略
※ 3:著作者の「権利」とは
著作者の権利は、著作権法上、人格的な利益を保護する著作者人格権と財産的な利益を保護する著作権 (財産権)の二つに分かれます。
■著作者人格権:著作者だけが持っている権利で、譲渡したり、相続したりすることはできません(一身 専属権)。
この権利は著作者の死亡によって消滅しますが、著作者の死後も一定の範囲で守られることに

※4:著作権法上の「引用」とは
「著作権法上の引用」とは、一定の条件を満たすことで著作権者に特に断りなく掲載を行なうことが出来る方法のことです。
 著作権者の許可を得ない代わりに、掲載に関して厳しい条件が設けられています。 (著作権法第 32 条)
・報道、批評、研究その他の引用の目的上正当な範囲内で行われるものであること ・引用される部分が「従」で自ら作成する著作物が「主」であるというような、内容的な主従関係があること ・かぎ括弧を付けるなどして引用部分を明示すること ・著作者名、題名などを明らかにする出所の明示をすること
※社団法人著作権情報センターホームページ(http://www.cric.or.jp/)を参考に作成


 以上の著作権などの説明から縦覧期間中は不特定の公衆に公開したものを縦覧期限が切れたからと言って“事業者の許可が必要”という考えで情報公開を阻むのはおかしいので公開をお願いします。
(縦覧期間の間は誰でも見られて、縦覧期間過ぎたら突然著作権が発生するのもおかしい話で横浜市、千葉市もちゃんと公開しています)

<<質問>>
 広く市民に公開すべき情報を、著作権を盾にして知られまいとする姿勢について改善すべきで、少なくても公開期間中はどのブラウザでも参照でき、印刷・ダウンロードできて当然と思うのですがいかがでしょうか?




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「袖ケ浦天然ガス火力発電所建設計画」3 [火力発電所]

「袖ケ浦天然ガス火力発電所建設計画」の「環境影響評価方法書」の説明会についての意見が、続々届いています。その意見について、しばらく連載しますので、意見内容について皆さんお一人お一人が、ご自分の意見をお持ちになって、積極的にお寄せ下さい。    kawakami

◆ 気候変動について
 
 昨今の気象災害はかつてない猛威を振るい、私達の生存が脅かされるまでになりました。原因であるCO2による気候変動はもう待ったなしの段階に入っています。
 10年後の2030年に、10年前の2010年を基準としてCO2を半減にするという、パリ協定を達成するには今後のCO2の排出は極力ゼロにしなければなりません。
 そのような状況で2028年に御社では毎年650万トンのCO2を排出すると言うことです。
環境アセスでは御社のCO2が気候変動にどのような影響を与えるか評価すべきです。
この影響を調査し、評価するアセスメントを行って下さい。
この評価で影響がないと言えるのでなければCO2排出の火力発電は中止すべきです。

◆ 児童の呼吸器疾患.
 袖ケ浦市の沿岸部の小中学校では呼吸器疾患の児童生徒が他の地域より特出して多いです。
アセスでは呼吸器疾患への影響が無いことを調査して予測して下さい。
 アセスにおいて、現在の袖ケ浦市の児童生徒の呼吸器疾患の調査を綿密に行い、御社が2028年に稼働した後での同様の調査と比較して、御社の排出ガスによる影響でないことをきちんと証明して下さい。

◆ 煙突の高さ80m・・考えられない.
 上記に関連して、煙突の高さが80mということですが、80mの場合と千葉エナジー社が計画した200mの場合とを比較して大気汚染の予測を出すべきと思います。

◆ 温室効果ガスの濃度

 化石燃料を燃やし続けるとどうなるか・・温室効果ガス濃度の上昇
「国の目標に準じて排出量を削減しているので大丈夫です」
 これが11日の集会での質問に対する回答でした。
産業革命以降大気中のCO2濃度は増加を続けており、2007年の世界平均濃度は前年より1.9ppm増加して383.1ppm。産業革命以前(280ppm)と比べて37%増加している。
 それが2020年段階で400ppmを超え、417ppmに達している。450ppmに達すると、人類の生存不可能とのことである。つまり化石燃料は燃やしてはいけないものなのだ。
燃やし続けることは、人類滅亡に手を貸す犯罪に等しい・・とは考えないのか?

◆ 座礁資産に

 石炭火力建設断念は、正しい判断であったことは、たった3年間で変化した世界の状況、そして国内の状況を見ても明らかであろう。LNGに対する評価も年を追うごとに気候変動と併せて大きく、急激に変化することが想定される。火力発電が始動する8年後、さらに稼働するそれ以降を含めて、LNG火力稼働を許さない情勢になること。せっかくの施設が座礁資産になる見通しが見えないのであろうか?

 (続く)



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『袖ケ浦天然ガス火力発電所建設計画』2 [火力発電所]

 昨日に引き続き、今日は「お願い」を書いておきます。   kawakami

お願いがあります。
 石炭火力はCO2を多く出すと言ってやり玉に挙がっていますが、天然ガス火力200万kWのCO2は100万kWの石炭火力よりも多くのCO2を出します。ガスだからといって無視はできません

 その天然ガス火力200万kWの建設計画が7月1日に公表されました。 
7月11日、15日に方法書の市民説明会が実施され、これからは県での審議ー>知事意見として出され
準備書のための1年間の現地調査になります。多分21年12月は準備書がでてくるでしょう。

 多くの皆様の「石炭もガスも化石燃料だから気候危機の物質CO2の排出は許せません」
という意見書を出していただけると嬉しく思います。

 明日から具体的にこんな問題があることを、順次お知らせしていきます。
参照されて、意見書を書いて頂くと共に間違いなど意見を頂ければ幸いです。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
(1)意見書の記載事項
・氏名及び住所
・「(仮称)千葉袖ケ浦天然ガス発電所建設計画 環境影響評価方法書」と記載して下さい。
添付の書式使えば簡単
(2)意見書の提出期限 2020年8月14日(金)消印有効
(3)意見書の提出先
〒130-0022 東京都墨田区江東橋4-29-12 あいおいニッセイ同和損保錦糸町ビル7階
株式会社千葉袖ケ浦パワー 宛


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「袖ケ浦天然ガス火力発電所建設計画」1 [火力発電所]

 「千葉袖ケ浦天然ガス火力発電所建設計画」の「環境影響評価方法書」についての説明会が11日、
15日と終ったことから、その中で、参加された方々のいろんな考え方について、その報告内容、さらには、私たちの所に寄せられた考え方も含め紹介したいと思います。
 
◆ 先ずは建設完成を考えていらっしゃる方々の意見。

① 発電所作れば固定資産税が入るのは当然として市民側は今後、汚染ガスを吸うことは事実、今でも小学校の 健康調査でよそより悪いデータがあるわけだが、とくに九州電力は袖ケ浦まできて利益を上げるわけだが どう地元に利益を還元するつもりか聞きたい
  ①市に国民健康保険補助とかするつもりあるのか
  ②特に子供と老人に被害を及ぼすから毎年寄付するとか考えているのか

② 千葉袖ケ浦パワー本社も事務所も袖ケ浦におき、従業員も袖ケ浦に引っ越して、袖ケ浦財政に貢献して欲しい。本社が東京にあるため、地元には全く貢献していない企業もある。それで大きい顔をされてはかなわない。

③ 最近災害が多く、またコロナで公民館など避難場所が問題になっている。再エネで停電しない公民館や学校にして避難民が分散して過ごせるようその費用を考えて欲しいし、15号台風で停電して袖ケ浦市民は苦労した。 病院やスーパー、ガソリンスタンドなど市民生活維持に重要なところの耐災害性を高める技術と資金提供をお願いしたい!!できますよね?こんな風に地元に貢献してくれるならば俺は賛成だ

④ 東電の200m煙突は、もう耐久年度ぎりぎりのところまで来ている。それを見通しての計画かな?だとすれば東京ガスも、よく考えてみると腹黒い。東京電力を乗っ取ってしまう見通しかな?石炭でもLNGでも化石燃料に違いはないのに・・・

⑤ 千葉県内発電実績に対し県内需要実績は36.4%であり63.6%が県外使用です。また県内の発電実績は国内で一番です。(千葉県だけで国内の11%を発電している)
このことは、裏を返せば千葉県は県外のために発電し、汚染物質だけ引き受けていることになります。

                     (明日に続く)




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「散歩道のプロジェクト」砂漠化の実態6 [環境問題]

 川のほとり、丁度わずかに残されたかつての風景と、砂漠の風景の境界線。砂漠がそばにあるかぎり、この一見のどかに見える風景はいずれ風化してしまい、存在することが許されなくなる。

砂漠化6.PNG


 誰が?何の為に?生き物が住みかを作るように、人にも住みかは必要だ。しかし、森を生かして人が住むことは出来るはずだ。それが人間の知恵というものだろう。どうしてこんなに広大に砂漠化する必要があるのか?さらに砂漠公園を作ってなにが嬉しいのだ。

 家に帰って、妻とまた色々話した。私はとにかく、どんなことでも全て記録に残して、ずっとずっと残したいと思っている事。無邪気に遊ぶ二人の娘たちのためにも自然は残してやりたいこと。少なくとも記録は残してやりたいこと。そして、彼女らが大人になり、そのことをふりかえった時、その時に何も残っていないのでは困る。だから、わずかながらでもこうして記録しておくことは意味がある。私が今、最も大事だと思っていることがそこにあると。だから散歩に出かけるのだ。だから記録に残すのだ。だから自然を感じるのだと。

 少なくとも、私がこの森を歩いて、心の奥底で強く感じること、あるいは、森から砂漠エリアに出たときに言葉には言い表わせない恐怖感とか、絶望感におそわれる感覚は決してわすれてはいけないのだろうと思う。それは、自然の中でくらす人々は太古の昔から感じてきたのだろう。



 だから、自然とともに生きる術を色々と考えてきたはずなのだ。すくなくとも、未来を担う子供達には、こんな過ちを犯さないように、よくよく見せてやりたい。かつて、私が子供の頃、悲惨な戦争を繰り返さないようにと色んな話しをきいたり、いろんなものを見せてもらったりしたように。それでも、愚かな人間は戦争をくりかえす。ある意味、それはしかたないとあきらめている人は多いと思う。もっとも、自分一人の力ではどうしようもないと思うのかもしれない。しかし、それを回避するための知恵が大事なのだ。そうして人間は知恵をしぼって生きていくべきなのだ。今、子供達に望むことがあるとしたら、そういう知恵だ。その知恵で豊かな世界を築いていって欲しい。薄っぺらなご都合主義で無意味に砂漠を拡大する愚かな大人は早く滅びるがよい。

 いま、この豊かな自然を、残すためのなんの知恵もなく、砂漠化してその上になんの脈絡もない木を植えるなどという馬鹿馬鹿しい破壊を進めている大人。それがどういう結果をもたらすか見ていてごらん。それがいかに愚かな行為であったか、未来にもし、しっかりとふりかえることができるなら、私のこの記録は何かの意味を持つであろう。
 かつて私の散歩道のように豊かな自然があった筈の場所がこんなにも惨めな場所になってしまうのだ。かろうじて残された私の散歩道。そこには何があり、どんな生き物たちの営みがあったのか?それを踏みにじり、浅はかで薄っぺらな大人の都合だけで、こんな砂漠を作ってはいけないのだ。
 たとえ私が死んだ後でも、ここにこうして記録したことは残るだろう。残すのだ。こんな酷いことを前にして、何も考えない、なんにも感じない大人であってはいけない。とにかく、私に出来ることは少ないが、それでもこんな風に記録をとどめ、誰もが見れるようにすること。今はこんなことしか出来ないが、それでもこれを精一杯やろうと心に誓ったのだ。

 決してやめない。けっしてあきらめない。子供達が楽しげに眠った後、私は一人、この日記を、この記録を一生懸命作る。力をこめて、少し怒りをこめて作る。時間は限られている。出来ることは限られている。しかし、今やらなくては間に合わない。そんな焦りを感じながら、それでも今出来ることをするのだ。すべての愛するもののために。

◆ 田頭さんの記録はまだまだどっさりある。いずれも田頭さんの悲痛なまでの心の叫びであり、私たちの心にまっすぐ響いてくる。「散歩道のプロジェクト」と検索すると、すぐ会うことができる。
 あとでわかったことですが、奥様もご一緒にこの活動に参加されていらっしゃるとのこと。どうぞお元気で、「散歩道プロジェクト」が」、願い実現に向けて力強く歩んでいかれることを祈念いたしております。掲載させていただきありがとうございました。  かわかみ


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「散歩道プロジェクト」砂漠化の実態5 [環境問題]

 かつてはここも私の散歩道のような自然豊かな場所だったことを思うと、なんだかとてもやるせない。ほんの数年前だ。ほんの数年前、この付近にきたことがある。そこは水辺があり、田んぼがあり、森があり、生き物たちがあふれていた。むせるほどの木々の香り、カエルや鳥たちの大合唱があった。今も、キジのケンケーンという声が聞こえ、ウグイスの声が遠くからひびいてくる。この破壊の後で、都会からきた人はそれでも自然の豊かなところだと思うかもしれない。しかし、それは違う。いずれその声はこの場所から消えていく運命にあるのだ。私はこの近くに住んでからずっとそういう風景をみてきたのでよくわかる。そうなるまでにたいして時間はかからない。あと何年、このウグイスやキジの声が聴けるだろうか。もう来年には聴けないかもしれないのだ。

 「関係者以外立ち入り禁止」の立て札が腹立たしい。「なんだよ!関係者って!」ええい!こんなもん!と砂漠の土地に入り土をつかんでみる。土は風化して本当にさらさらの砂になっている。

砂漠化2.PNG


 この砂は風が吹くとかなり遠くまで飛んでいくだろう。その砂は、周辺の豊かな森にまで影響を及ぼす。手にとってみると、本当にさらさらの砂だ。パウダー状だ。これは風に飛ばされてかなり遠くまで飛んでいくはずだ。

砂漠化3.PNG


 それは砂漠をさらに広げてしまう。私の散歩道にはこんな砂はもちろんどこにもない。かつて砂漠エリアが森だったとき、こんな砂はどこにもなかったはずだ。私の言う「砂漠エリア」とか、「砂漠化」という言葉は大袈裟に思えたかもしれない。単なる宅地造成地じゃないかと。いや、その実は「砂漠造成地」なのだ。その砂漠に木を植え、公園を、公園だぞ!公園を作ろうとしている場所がある。公園っていったいなんだ?さて、その砂漠公園(!)を撮ろうかとカメラを向けたらバッテリー切れで写真がとれない。「くそっ!ええい!俺はこの風景がどうしても撮りたいんだよ!」と苛立って一人叫ぶ。何度かトライするが、やはりもうバッテリーが切れてしまっていて撮れない。ちくしょー!

 しかたないので、急いで家までひきかえし、しばらく充電してからまた戻ってきた。絶対撮ってやる。この風景を撮って撮って撮りまくってやる。豊かな森を砂漠にして、そのうえに芝生や木や花を植えることの愚かさをよく見るがいい。

砂漠化4.PNG


 かつての森を知らない人は、芝生の広場があり、花が咲き、それはそれでよいと思うかもしれないが、それは違う。絶対に違う。

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「散歩道プロジェクト」砂漠化の実態4 [環境問題]

迫り来る砂漠エリアの実態(その1)
 散歩道のすぐそばに、 が行われている場所がある。ここを私は砂漠エリアと名づけている。もともとは散歩道同様に豊かな自然があったのだが、ほんの数年の間に砂漠となってしまった。

 都市基盤整備公団の開発する大規模宅地であるが、造成されて何年たっても空き地ばかりが目立つ。つまり計画自体がいい加減だったということだ。しかし、そんなことに懲りるほど都市基盤整備公団はお利口さんではないことは誰にもすぐに想像がつくだろう。宅地は今も広がっている。散歩道側の造成は一旦終了した様子だが、反対側にいまだに広げている場所があるのだ。このような砂漠エリアが砂漠のままなのに、さらにすぐそばに宅地を造成しているというのは、問題をさらに悪化させようとする行為でしかない。悪化させた問題は未来永劫残るのだ。つまり、未来永劫にわたる悪事を働いて、自分達はのほほんとその場をやり過ごす態度でしかない。もはや人間失格。こんなことはヤクザのすることだ。つまり、日本はこのようなヤクザが実権を握っている国なのだ。

 そういういい加減な計画のために、無駄に自然が破壊されただけではなく、さらに問題がややこしくなってきている。

1.周辺の未利用地は当初の目論みが外れたからか、おかしな計画、おかしな土地利用があちこちに生じて、地元住民とのトラブルも生じている(例:遠隔地の寺が檀家数の10倍もの区画の大規模墓地を宅地のすぐそばに造成しようとしているなど)

2.森林を伐採したため、森林の保水能力が失われ、谷の集落等、地下水をくみ上げ(つまり井戸)て生活用水としている地域(私の居住地域も含まれる)では、井戸が涸れるなどの被害が出ている。しかしながら、市は公共の水道を引くなどということを行政の責任でやるという話は全くない。地元住民にその負担を負わせようとしているのである。

以下、2003年5月18日の「散歩道日記」から、砂漠エリアの実態について抜粋する。

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 さて、散歩が終わって、出かける用事があったので、ちょっといつもより近道をしようと、あまりいったことのない砂漠エリアの端を通った。そこで、とにかく信じられないほど悲しい風景を見てしまったのだ。私は夕方近くなって、家に帰り、寝転がって、しばらく妻と話しをしていた。今日の散歩のこと、散歩道の生き物のこと、その砂漠エリアのことを妻に話した。そして、ふと思いつき、膝を叩いた。「ちょっといってくる!」今日見た砂漠の果ての姿を写真に撮ってくる。外は日が暮れかかっている。早くしないと。そう思うといてもたってもいられなくなり、カメラを持ち、車を飛ばしてその場所にいった。ごらんの通りの殺伐とした風景だ。

砂漠化1.PNG

                         (明日に続く)



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「散歩道プロジェクト」3 [環境問題]

私がこの地に来てから、この周辺の谷津田などの環境はどんどんと削り取られていった。それをなんとかしたいと思って始めたのが「散歩道プロジェクト」だ。「散歩道プロジェクト」をはじめてもう17年。私はずっとこの場所の自然を見守ってきた。
 先日来、このブログに書いてきたアズマヒキガエルのオタマジャクシが卵から孵って上陸するまで、本当に我が子のように思って見つめてきたし、毎年、この周辺のニホンアカガエルは産卵から上陸までを記録している。特にこの谷津田周辺は本当にニホンアカガエルの楽園だった。休耕になって環境が悪化し、以前のように何百という産卵は見られなくなったものの、それでも、毎年産卵にやってくるニホンアカガエル。しっかり命を繋いできているのだ。

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(私が長年続けているニホンアカガエルの産卵記録)

 いまでも、近所の子供たちが、この周辺で捕虫網を持って虫捕りに必死になって遊んでいる。かつて、うちの娘たちもここで虫捕りをして遊んだし、この周辺の水路で捕まえてきたザリガニを家で名前を付けて飼っていた。そうして自然と戯れた経験はとても大切なものとなっていることだろう。

谷津田6.PNG
(虫捕りをする子供たち)

 様々な社会的困難があることは承知する。しかし、この最後に残された豊かで貴重な自然を後世に伝えていくことが今を生きる私たちの役目なのではないか?と思う。  今は、自然を守ろう、環境を守ろうと世の中みんな言っているじゃないか? プラスチックゴミの問題が広まれば、すぐにプラスチックゴミを減らそう様々な取り組みが行われているではないか?  オリンピックの会場建設のために、都内のある公園の環境破壊が大きな問題になり、人々の力でその計画縮小がなされてきたではないか。


 環境にやさしく、自然にやさしくといいながら、ここにわずかに残された貴重な自然、太古から延々とつながれてきた命たち、そんなものを人々の一瞬の人々の利害のために、取り返しのつかない破壊が行われてよいのか?


 ここは多くの人が犬の散歩やジョギングで通る。豊かな自然の中で、緑の息吹を感じながら、歩いたり、走ったり。この周辺の自然に囲まれた素晴らしい市民農園で、作物を作っている人々もいる。そうして、私たちは自然から多くの恵みを得てきたではないか?多くの人がこの場所を歩いて安らぎを得てきたではないか?それが大きく破壊されようとしているのだ。

 先日から色々な人に働きかけたりして、なんとかこの場所を救えないかと色々始めたところだ。だが、意外と人々の関心は薄い。この自然を愛していた筈の人々は沢山いるはずだ。なのに、何故なのだ?面倒なことには近寄りたくないのかとは思う。

 そりゃあ私だって、何もせずにいたほうが平和だし、苦労もない。だが、私はここの自然を見つめて、守っていくことをライフワークときめて、もう20年近くもここを愛してきたのだ。  そんなことをしたって、なんの得もない。だけれど、私の人生の多くの部分をこの場所の自然と向き合って過ごしてきたんだ。それが無くなるなんて、命を奪われるような気持ちなのだ。 もし、私がここで何もせずにいて、ここの自然がズタズタにされてしまったら、一生後悔する。 だからとにかく、やれることは全部やる。

 私は、ここの自然を守ることで一銭のお金も得られないどころか、むしろお金を沢山使う羽目になるし、ものすごい労力と心が折れそうになる様々な事柄と、そういうものに相対していかねばならない。苦しいだけだけど、この場所から沢山の力をもらい、安らぎを与えてくれたこの自然への恩返しだ。それをやらずに死ねるかっていうんだ。やれることは全部やるんだ!私がこの地で自然を見つめて過ごしてきた長い長い時間を無駄になんかしたくない。


谷津田8.PNG

日時 2020年6月14日 (日) 16時59分   (明日に続く)








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