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議会だより その2 貧困と教育 [教育]

「議会だより」その2  貧困と教育
 「議会だより」2点目の気になる事項である。

 私の手元には次の記録がある

①  平成27年3月16日、議会答弁議事録 福原議員一般質問

● 長期欠席者(30日以上) 小学校 28名     中学校  50名
● 不登校者数        小学校 15名     中学校  39名
               合計  43名      89名

②  平成28年9月18日付公文書公開決定通知書(情報請求に基づく回答)
● 長期欠席者(30日以上) 小学校   26年度 36名  27年度  32名
●  同上          中学校   26年度 58名  27年度  70名
               合計       94名       102名

③ 29年9月議会「議会だより」172号 決算特別委員会    
● 小学校  心身の健康  304件(含む教師) 発達障害 259件 
                            不登校 200件 
● 中学校  心身の健康  187件  家庭環境136件        
                            不登校 126件 
        合計    491件               326件
                             

福原議員への回答に始まって、年を追うごとに人数が増えている。しかも29年の9月時点の数値は異常というより言いようがない。
私たちの会で、28年に「貧困と教育」についての学習会を開きたいので、この問題に詳しい方を講師に招きたいと教育委員会に依頼に行ったとき、「こういう問題について、調査研究している担当者はいない」ということで断られたことから、情報公開をすることによって資料を得たという経過がある。

 御園教育長になられて、議会答弁を聞いていると、学校現場の雰囲気が感じられるような、誠実で真摯な話しぶりである。ただ、この際、率直に言わせていただければ、袖ケ浦の教育現場では、教職員の奮闘で、全国的なコンクール等で成果を上げている事例がいくつも見られるが、その一方で、家庭の事情で学校に行きたくてもいけない子どもたちに、手を差し伸べる意図的取り組みは、なされているのであろうか・・・

子どもの貧困率の貧困ラインは平成24年度で122万円の年収、厚生労働省の調査では6人に一人(16.3%)
300万人余りがその状態にあるという。ひとり親世帯の問題もある。ひとり親世帯ではその約半数が貧困の状態にあるという。このような家庭では医療の問題、学力との関連の問題、給食・修学旅行等の参加の問題等次々と問題点が浮かんでくる。その実態はつかまれているのか?今でも担当者はいないのか

 今年、袖ヶ浦でも、有志者による「子ども食堂」を開催したところ、100人を超える子供たちが集まったという。支援対策は「待ったなし」の状況にあるのではないのか・・・

 東京都足立区には、「子どもの貧困対策担当課」がある。どこからスタートするかと言えば「早期発見・早期支援」からであるという。

 朗報もある。全教室にエアコン配置のニュースや、学習支援学級の取り組み等が聞こえる。
「子育て日本一」をめざす袖ケ浦市教育委員会である。もの言えぬ子どもたちへの、さらなるあたたかく、積極的対応を期待したい。

                               kawakami 

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