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権力と権威の乖離 [国政]

 東京新聞5月27日付「時代を読む」欄に、内山節さんが「権力と権威の乖離」という一文を寄せている。「一強集中」による権力を握っても、国民の信頼によって生み出される権威(別な言葉を使えば、信頼によって生み出される尊敬の念)が皆無に近い現政権の状況を鋭く指摘したものだ。

 一つ嘘をついたことで、真実を覆い隠すために、またその上にうそを重ねなければならない。
しかしその積み上げが重なれば重なるほど、逆に真実ははっきりしてくるものだ。
 テレビ上でも、ようやく物事をはっきり言われる方も出てきている。心ある人たちは誰一人として、安倍、麻生、佐川、柳瀬と続く一連の発言を、真実だと思う人はいないであろう。

 ところが悪いことに、この風潮が、官邸から、財務省、防衛省、文科省へと続き、さらにエネルギー基本計画は見ただけでわかる経産省の電力ムラとの癒着。労働者酷使・残業代ゼロを目指す「働き方改革」法案における基礎統計資料のずさんな内容を平然と提出した厚労省。

 だんだん身近なところへ目を転じてみよう。理事長がパチンコをしている間に、監督とコーチは、学生に責任転嫁の記者会見を行い、日本一巨大な日大とは、官邸と同じ姿勢の人物によって経営されていることを露呈してしまった。

 もっと近い現実を2つ提示する。
① 県議会が全会一致で採択し、県は厳しく産廃施設・新井総合に対し、汚染漏れがあった場合の地層について、産廃現場から久留里の銘水噴出井戸まで、ボーリングして確認する指導をするはずであった。ところが、新井総合は、あわてて、ボーリングをやめ、現場に1本井戸を掘り、汚染状況を確認することに変更。県環境部はなんとこれを承認したという。完全な権力と悪徳企業の癒着である。

② 最も身近なこととして、わが袖ケ浦市で、議会が不適切ということで、不同意であった副市長人事について、その直後、数十年来、行政運営について積み上げられてきた、各種規則を無視し、市長職権を利用した「実質副市長人事」を強行し、そのことは一切市民に公開されないままの行政が、この4月から行われている。ほとんどの市民はこれを知らない。

 かくて、政権の腐敗に発した、汚染は急速に、日本全土に拡散しつつある。

論語に曰く
 其の身正しければ、令せずして行われ、其の身正しからざれば、令すと雖も従わず。(子路第十三) 〔注釈〕孔子云う、上に立つ者が自らの身をもって正しい行いをしておれば、下の人民は、その行いを範として、とやかく命令しなくても自然と正しく生きていくものだ。~その反対もまたしかり・・日本の未来が案じられてならない~

                              kawakami



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