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袖ヶ浦市議会傍聴記~その5・福祉作業所の問題~ [議会ウオッチング]

 今日私が前に住んでいた、北海道白老町にある福祉作業所「フロンティア」27周年記念の、記録集が送られてきた。友人のSさんが、古くなった自宅を提供し始めた福祉事業所である。町民に訴え、そのつながりの輪を広げ、次々と新しいアイデアを生かし、障碍者支援に力を尽くしてきたあゆみがそこにはつづられてあった。今年はさらにその輪を広げ、登別にも作業所を打ち立てる取り組みを開始している。白老町という人口3万人の町で、市の支援はもちろん、支援グループの輪が一年一年と広がっている事実がある。

 さて、わが袖ヶ浦市では、となみ議員が、市の福祉作業所廃止について追及した。2年前に行われた事務事業総点検の一覧表に、福祉作業所と、そこに通う障碍者の送迎バスについて、次のように書かれていた。

「福祉作業所については、同様の施設が市内に多数設立されていることなどを勘案すると、民間で実施すべき事業である。今後耐用年数などを考慮しながら廃止に向けた検討が必要である」(バスについては省略)

 この文言はどなたが書いたか不明だが、障碍者の実態に触れたことのある人だったらこのような書き方はしないはずだ。たとえ廃止に向かうとしても、民間施設の実態と障碍者の現状についての詳細な資料が添付されるなど、常識的なことすら欠けた机上の仕分けであることが一目でわかる。

 となみ議員は、父母の反対署名3623筆の重さを背景に、福祉作業所に通う障碍者の実態を提起しながら、市の「廃止ありき」の姿勢を追求した。その中でこの間実施された「自立支援法に基づく移行措置」について、市は意図的に移行を遅らせたこと。他市は民間施設があっても公立作業所は存続させていること等を事例を挙げて追及、市の答弁から、「今からでも設定基準を満たせば移行可能であること」「現在検討協議会で検討中なのでその結論を待つこと」等の答弁を引き出した。

 税収不足と大規模な公共事業の出費がかさむ中で、しわ寄せは弱いところに集中する。この後の予算審議では、これらの福祉・教育等に対する削減について、一層厳しい追求が求められる。

                                         平凡な一市民、

 

 
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