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 バイオマス火力発電 [再生可能エネルギー]

  バイオマス火力発電     2024/05/11        政策研事務局長3/30記

昨年の正月に袖ヶ浦バイオマス火力の燃料受け入れ貯蔵をしている日本燐酸(株)現在は【NC東京ベイと社名変更】で火災が発生した。
高さ45m、直径25mの10,000Tサイロが4基ありその内2基とコンベア部分の火災で窒素封入+散水でも3月末に鎮火だったと記憶しています。
火災の原因と対策については追って聞き取りをしないといけないが今回の話題は北海道のバイオマス火力の操業停止の話です。

北海道電力と三井物産という日本を代表する2社で設立した北海道バイオマス発電所はコスト割れで操業停止となった。
設立からわずか3年半で終わり とは悲しい現実である。

 燃料の間伐材の利用は森の育成に必要なことなので一般的常識として認められることであったが北海道という広大な森林であっても起伏のある山地から木材を切り出し、運び、粉砕し、乾かし、チップにするには大変なこと。
とくに切り出し、運ぶ は大変、日本の山は坂が多いし木材は意外に重い、枝の切断、処理に手間がかかるし、根っこを抜くのは大変で普通はそのまま放置、根っこから小枝までの総熱量は多くても実際は真ん中しか使えないという非効率な燃料であり、発電所の燃料としては中々採算が合わないだろうと思っていました。
 というのは自分の人生を振り返って少年時代はどこの家でも調理・お風呂のためにマキを利用していました。 
 炭焼き小屋も身近で木材を切って人力で運ぶ様子も見て大変な重労働と思っていました。
 今は機械と車が利用されるようになっていますがそれでも山から木材を切って運ぶには山に道路をつくる必要もあり大変なことに違いない。

 山に生えているときは邪魔ものでゼロ円でも、燃料になるまでには人件費と機械の減価償却費で高価な燃料になることは予測できるし、実際に採算に会う条件の森林は既設の道路に面した山林しかないだろうと思っていました。

 そして実際に千葉県の私たちの住まいに近いあちこちの森が乱暴に切られ放置された森の跡地を見るのは残念で切られた木がかわいそうに感じます。

一方、海外の場合は平地の森林が多く、皆伐、みそもくそも一緒に切り倒す。
木が切られて日射と風通し良くなったことで湿地は乾燥地帯になって山火事の原因にもなっているという。
こんな方法で港まで運んで日本に来るまでにかかるコストは年々高くなるであろうこと、運搬と海を渡るにはCO2をたくさん出すこと、そして醜い伐採跡地が増え、森で暮らす動物の悲鳴が聞こえる感じがします。

もともとのバイオマス利用に税金をつける話は、山間地の振興で銭湯などで地域おこしに利用するのが最初の発想であった。
それを海外からの輸入木材の燃料にも税金をつけた結果、有名企業がバイオマスに出資して日本だけでなく世界中の森林を破壊しているわけである。

その内に採算悪化、悪銭身に付かず を知るべきでないだろうか?

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