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憲法記念日に寄せて(2) [憲法]

 憲法記念日に寄せて(2)  2024/05/03    関  巖

 日本国憲法の章立て
憲法の章立ては以下のようになっています。

前文  主権在民、基本的人権、恒久平和の理念を述べています。
第1章  天皇         1条-8条       8箇条
第2章  戦争の放棄      9条          1箇条
第3章  国民の権利及び義務 10条-40条     31箇条
第4章  国会        41条-64条     24箇条
第5章  内閣        65条-75条     11箇条
第6章  司法        76条-82条      7箇条
第7章  財政        83条-91条      9箇条
第8章  地方自治      92条-95条      4箇条
第9章 改正         96条          1箇条
第10章 最高法規       97条-99条      3箇条
第11章 補則        100条-103条     4箇条

この中で第三章 国民の権利及び義務 の条項が一番多く憲法全条項の約1/3の31箇条からなっています。

31箇条の中で権利と義務の条項はそれぞれいくつあると思いますか。

義務は31箇条の中でたった3箇条です。残りすべては国民の権利を述べています。
義務の3箇条は
①納税  ②勤労  ③教育を受けさせる義務のわずか3箇条です。
さらにはこの3つの中で勤労と教育は先ず「権利があって義務がある」と書かれています。
憲法はこのように国民の権利を手厚く保障しているものです。

 なお蛇足ですが義務教育を子どもが学校へ行くことや勉強をすることが義務であると解釈して、だから子どもは勉強しなければならない、と子どもを責めている人が多く見られますが、子どもは教育を受ける権利があるのであって義務ではありません。
子どもの教育を受ける権利を保障するために、その親は子どもに教育を受けさせる義務があるのです。

*注
〔教育を受ける権利と受けさせる義務〕
第二十六条 すべて国民は、法律の定めるところにより、その能力に応じて、ひとしく教 育を受ける権利を有する。
2 すべて国民は、法律の定めるところにより、その保護する子女に普通教育を受けさせ る義務を負ふ。義務教育は、これを無償とする。
〔勤労の権利と義務、勤労条件の基準及び児童酷使の禁止〕
第二十七条 すべて国民は、勤労の権利を有し、義務を負ふ。
〔納税の義務〕
第三十条 国民は、法律の定めるところにより、納税の義務を負ふ。


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