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不可解な議会の対応 最終版 [議会ウオッチング]

 袖ケ浦市議会議員・笹生猛さんのブログ転載最終回です。議会に提出した、私たちの要望書と、それに対する回答について、一議員としての貴重なご意見をいただいたことに、心からの感謝を申し上げます。6月議会が始まります。一層のご健闘をご期待申し上げます。 kawakami

不可解な議会の対応・最終回

政策研究会らかの要望書に対する議会の対応についての追加です。
過日のブログでは、政策調整室の件を綴りました。しかしもう一つの要望、全員協議会に関する部分を追加します。

袖ケ浦市議会として全員協議会のあり方について色々な意見があり、一つの方向性を見出すことが難しい状態です。しかし、検討がなされていないというものではありません。

平成26年9月の議会改革特別委員会の報告書では
「全員協議会のあり方」全員協議会については、過去には、執行部の付議案件に対する質疑を行っていたが、時間の制約等から廃止した経緯があり、質疑を行う場合は、過去の経緯や対象案件を所管し審議する常任委員会との兼ね合い等を検討する必要がある。
全員協議会のあり方の検討に おいては、質疑を設けることについては賛否両論があり、改正自治法に基づく法的な位置づけ、会議公開の可否と合わせて検討していくことが必要である。

平成28年9月の議会改革推進特別委員会の報告書では
「全員協議会のあり方」執行部の付議案件に対する質疑を設けることについては賛否両論が あり、改正自治法に基づく法的な位置づけ、会議公開の可否と合わせて検討していくことが必要である。

と平成24年から4年間(前任期)では検討がなされました。
今任期に入り、議会改革の項目を検討推進する特別委員会が設置されず、前任期に検討された事項が宙に浮いていると感じています。今任期に入って特段の検証がされたという報告を聞いた記憶がありません。

ここから私見ですが、全員協議会のあり方は議会の審議の構造と密接な関係にあります。
この全体像から全員協議会のあり方を検討せねばならないと考えています。
ただ、公開にしたり、公的な機会にしたりすることが目的ではないのです。

私は現状では全員協議会は今のままでイイと思っています。
その理由は、議員に情報を伝達する場が確保される場としての機能があるからです。
問題はここから、委員会の審議に直結する委員会運営や議会運営の構造をつくれるかどうかなのです。こここそ、議会運営委員会の腕の見せ所だと思っています。

筆の勢いに任せて書きますが、議会運営委員会と会派代表者会議のメンバーが同一で運営の方法もはっきりしていないことは問題だと考えます。

公式の議会運営委員会と非公式の会派代表者会議に区別がないのです。
公式な委員会と非公式な会議が同一なため公式非公式を区別するためには、細心の注意と非常な労力が必要になっています。

年々議会としての審議機能の充実が求められている中、議会としての構造改革が必要だと考えます。その柱は常任委員会だと考えています。
縦割りで構成されている常任委員会中心になって審議の場となるのです。
議案でないことも積極的に所管事務調査などを行う構えが必要です。

また議会運営委員会も会派代表者会議とメンバーを違え、各委員会の委員長を中心として構成すべきだと考えます。

全員協議会という場を悪用させないことです。
大切なことを非公式な全員協議会で報告し、「正式に報告した」としてしまう風潮があります。
これはとんでもないことだと思っています。
これこそ「執行部の全員協議会の悪用」だと感じています。

悪用の最たる例は平成20年3月26日の3月定例会が終了した後の全員協議会です。
この全員協議会で出口市長は「南袖地区への火葬場建設は断念しました」と言い放ち、何ら質問を受けることなく逃げ去ったのです。
この態度には議員もいきり立ち、ハチの巣をつついたようになり、同年6月定例会では一般質問で火葬場問題を扱う議員が大挙したのです。

出口市長は一般質問の答弁でも「全員協議会で説明した通り・・・」と全員協議会を引き合いに出すことがあります。執行部側も全員協議会の扱い方をもう一度考え直して欲しいものです。

議会の審議機能向上の構造改革として全員協議会を扱わなければ、アリバイ作りで終わってしまうのです。

いずれにしても、要望書に対して議会の姿勢を示さなければならなかったのですが、この姿勢を示すだけの検討はされていないというのが実際の所ではないでしょうか。

議会が開かれることは、議会の内輪の論理が通用しなくなることなのです。これを乗り越えた議会は沢山出てきているので、頑張っていきます。



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