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千葉県議会・請願採択 [産廃処理場]

 緊急のニュースが入りましたので、富樫事務局長の連載は明日に回します。
緊急のニュースとは、明日10日の新井総合に対する行政裁判の原告団結成集会を控えて、8日千葉県議会は、前定例議会より継続審議であった新井総合にかかわる下記請願について、満場一致で委員会報告を承認したというニュースです。(ホームページ掲載)
 すでに工事再開許可が出てからの採択ですが、これからの動きと裁判への影響大と言えましょう。明日の集会を励ますニュースです。(巷の陰口・県議選間近・・)
                              kawakami

第 90 号 平成30年6月19日受理 環境生活警察常任委員会付託
件 名 新井総合施設株式会社君津環境整備センターの安全に関することについて

要 旨
 私たちは新井総合施設株式会社(以下、「新井総合」という)の第Ⅲ期増設計画における排出水の水質悪化により御腹川が汚染されて被害が出ること、さらに、万が一処分場に漏洩が起きた場合には、地下水の汚染により、久留里地区を中心とする上総掘り自噴井戸群が汚染される可能性もあることを危惧してきた。
 新井総合は、平成30年4月5日千葉県に対し文書で、「地層が異なっていても地下水が混ざり合うことを前提として、安全対策を検討すべきとのご意見をいただきました。」それにより「敷地境界の外側へ汚染を拡大させない対策を行うことが何よりも重要なことと考えております。」との新たな方針を出した。

 この突然の発表に私たちは、大きな衝撃を受けた。なぜこのような変更が行われたのか私たちが調査をした結果、以下のことが判明した。

 千葉県の審議会等で専門家から次のように指摘されていた。
「川の断面は一様ではなく、砂層と接する部分などがあるため必ず川の水から地下水へ涵養される分が出てくるはずである。表流水に放流したからと言って、地下水へ影響がないというのは専門的見地からは言えない。」(平成26年9月22日環境影響評価委員会会議録P14)
「上下での水の交換が起きる。地層に沿って水が流れるわけではないので、帯水層が異なるので影響がないというのは、現在の地下水学の観点からは認められない見解である。」(平成27年12月18日環境影響評価委員会会議録P4)

 その後千葉県は千葉県議会環境生活警察常任委員会の委員に以下の点を公表した。
久留里には自噴井戸が多いことから、地下水が上昇しようとする力が強いと考えられ、地層が異なっていても地下水が混ざり合う可能性が高い。したがって、処分場の地層と自噴井戸取水層の地層が同じか否かにかかわらず、万が一、処分場からの漏洩が生じ、敷地外へと汚染が広がってしまった場合には、久留里の自噴井戸の地下水が汚染される可能性も否定できない。(平成29年8月25日第2回千葉県廃棄物処理施設設置等審議会)

 つまり、御腹川の水質悪化は農業用水に重大な影響を与えるばかりではなく、御腹川の水が地下に浸透することによって久留里や小櫃の上総掘り自噴井戸群も汚れる可能性があること、また処分場から場外への漏洩があれば、久留里地区を中心とした上総掘り自噴井戸群が汚染される可能性が大きい、ということである。
 これは非常に重大で深刻な事で、地下水および表流水が汚染されれば取り返しのつかないことになる。

 以上の趣旨から、安全で安心して暮らせるために、審議会等での専門家の意見を踏まえ、第Ⅲ期増設事業が久留里・小櫃地区の表流水・地下水・環境へどのような影響を与えるのか、千葉県立ち合いの場において新井総合から私たちに対して詳細な説明をするように行政指導するよう措置願いたい。

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産廃施設新井総合行政訴訟 [産廃処理場]

 産廃処理施設・新井総合第3期拡張工事に対する県の対応は癒着そのもののと言ってよい。何度も このブログで毎度指摘しているように、今回の第3期拡張工事に対しては、そのアセスメントで、地質学的な検証により、水脈が久留里の銘水が噴き出ている水脈に一致することが証明され、君津市議会、県議会ともにボーリングによる実質的検証を行うことを、新井総合に対し求めてきたし、県担当課交渉でも了解点に達していたはずのものである。
 にもかかわらず、新井総合は当初の主張をあっさり放棄して、産廃埋め立て現場で検証することに変更申請し、県は今までの経過を無視し一方的に工事許可を行ったという・・・あきれた決定であった。

 この経過に対し、実際に御腹川・小櫃川流域の利用組合や、銘水の里・久留里の人たちが中心になって、裁判を提起することになった。その原告数は150人を超えたという。かく言う私もその一人である。その結成大会が、3月10日に行われる。

 裁判は行政訴訟であるという。行政訴訟の場合、一般的に勝率は少ないという。それなのになぜ?という疑問に対しても、10日には弁護団から詳細な説明があると聞いている。たしかに、行政(県)の対応は、残土も産廃も、最近起きた再生土問題でも、県条例はザル法と呼ばれている。
原告団結成のことを今日は報告し、10日の結果についてはまた新たな状況を報告していきたい。

                                    kawakami

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新井総合施設株式会社に行政訴訟 [産廃処理場]

 悪名高き産業廃棄物最終処分場、君津環境整備センター(新井総合施設株式会社)の第3期拡張工事計画に対し、いよいよ31日に千葉県を相手に行政訴訟を起こします。
怒れる原告団は地元久留里、小櫃を中心に150名を超しました。市民の味方になってくれる弁護団も10名にもなりました。県民の健康、安全をまもるべき県行政が真逆の行政を行っている事への怒りです。

 なぜ訴訟まで行うのかについては、再三報告を重ねてきましたが、下記各報道機関に対するリリースをお読みください。行政訴訟は、ほとんどが敗訴になるといわれています。ただし今回は、1期工事で汚染漏洩の事故を起こし、それが修復されないままに2期の拡張工事を許可したり、環境アセスメントにおける、非科学的主張が、市民団体、学者、君津市議会、県議会で指摘され、通らないことがわかるとすぐに引っ込め、常識的には考えられない主張を行い、これを行政が追随するといった、考えられない措置を平然ととっていることからの行政訴訟です。勝てないはずはありません。

 2月1日のテレビや新聞に、詳しく報道されるであろうと思われます。皆さん是非お読みになって、訴訟の行方を見守っていただきたいと思います。(クリックすれば大きくなります)

訴状.PNG



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裁判原告団への登録を [産廃処理場]

 加齢の波が押し寄せて、もう体も動けないような状況であるが、今日、君津環境整備センターⅢ期増設を止める裁判の原告団への参加登録書を届けてきた。自分ができることをすればよい・・そういう考えでの参加である。

 私たちは、水に恵まれていて、空気のように、あることが当然のように思っている。でもドバイで暮らした時、ガソリンより水が高いことに驚いたし、売られている水は、カナートという地下水路を取ってくる水と、海水を浄化した水を混合して作られたものであった。(この水マサフィーを日本へ輸入している業者がいたことに驚いてしまった。)

 シルクロードで、やはり水源になる高地が見えないようなところでも、カナートで(地下水路)豊かな水が流れていて、人々はその水を本当に大切に使っていた。

 誰が考えても、水源に産業廃棄物最終処理場を作ることなど、許されてよいはずがない。千葉県知事であった沼田知事は、退職される当日ぎりぎりに許可の印鑑を押したという。悩んだことはわかるけれど、県民の命を守る観点では大きな過ちを犯したことを、どう考えているのであろう。現知事も、次から次へと拡大される工事に、簡単に許可を与え、君津議会、県議会からの満場一致の要請に応じる姿勢を見せない。事故が起きてからでは遅い。35万人もの飲料水が汚染してしまうのである。知事はどう責任を取るというのか?

 原告登録書様式も掲載しておく。多数の方々の登録を呼びかける。(クリックすれば大きくなります)

原告団.PNG

                              kawakami


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新井総合 [産廃処理場]

 毎日新聞の記事によれば、水源地にある産廃最終処分場・新井総合に既に、放射能に汚染された土壌が1万トンは搬入されたという。県はそういう実態を知ってか知らずか、第3期の拡張工事に許可を与えてしまった。水道民営化の問題も流れてきて、いったい個々の水道などうなっていくのであろうかと、憂慮されることおびただしい。

 地元市民団体は、一致して訴訟に踏み切る方針を決めたとのことである。「県は何をしているんだ」「産廃業者と癒着しているんじゃないのか」との声が噴き出るように聞かれる。過日の君津市長選でも、このことにかかわって陰の声が随分と届いている。君津市民の良識が、石井市長を当選させたというもっぱらの良い評判とあわせ、新井総合と、落選した候補者との関係でのささやきが絶えていない。

 水は命の源泉である。市民に被害が及ばないうちに、きちんとした手を打ってほしい。行政の責任である。

放射能汚泥.PNG

新聞広告.PNG
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小櫃川の水を守る会結成30周年 2 [産廃処理場]

小櫃川の水を守る会の30年   山田周治
出発点は、10人の農家の主婦の闘いだった。

 1988年2月。小櫃川の支流御腹川上流花立堀の谷に、竹田商事という企業が、小櫃川流域で最初の産廃処分場建設を始めた。
 埋立て面積4ha、深さ60m、容積56万㎥の安定型処分場だった。
計画地直下の谷田で稲作をしていた渡辺みつさん他10人の地元の主婦が、生命の水を守らなければと立ち上がった。彼女達を闘いを支援しようと、高教組の仲間など約40人の有志が集まった。

 1988年8月23日。渡辺みつさん達10人の主婦を中心に、40余名の有志は「小櫃川の水を守る会」を誕生させた。結成と同時に私達小櫃川の水を守る会は、木更津、君津、袖ケ浦、富津、市原の5市の住民達に、産廃処分場設置による小櫃川の水の汚染の危機を訴えて、3万人に及ぶ設置反対署名を集め、地元の4市議会と千葉県議会に陳情したが、同年12月、県議会は陳情を不採択とした。

 1989年3月、私達は次の闘いとして、千葉県公害審査会へ調停を申請した。
審査会は1990年まで8回開催された。

 一方、処分場の建設工事は1989年7月工事は一旦完了した。しかし、私達の様々な取り組みへの対応だろう、本来安定型処分場には規定されていない「水処理施設」が県の指導で追加され、11月30日工事完了となった。

 1990年2月6日、県は竹田商事に対し、川谷安定型産廃処分場の営業を許可した。 私達「守る会」は、直ちに厚生省に対し行政不服審査請求を行った。
しかし、この行政不服審査請求は却下された。理由はこういうものだった。
「処分場とは国民一般の公共の利害を保護することを目的とする規定であって、処理業者が地域住民個々人の具体的な利益まで保護するものではないので、審査請求するものとして該当しない」

 この論理には大きな欺瞞がある。「国民一般の公共の利害を保護する」という、いかにも正義の刀を振りかざした言葉の実態は、ずばり「企業の利益を保護する」ということであるし、その結果発生する「生命を危険にさらす水の汚染」を防ぎたいと、地元住民が基本的人権を守るべく行っている行動は、「個人の利益の主張にすぎない」として、切り捨てているのだ。

営業開始1カ月、堰の魚が死んだ!
投棄開始して2ヶ月で操業停止命令が出された。

 許可が出されると、事業者は直ちに廃棄物を埋め立て始めた。
水処理施設が設置されていたにもかかわらず、処分場から放流水が排出され始めると、排水の流れ込む沢は白濁し、泡が立ち、堰の魚が死んだ。

守る会が分析機関に依頼した結果は、COD45mg/l、MBAS 2.3mg/lだった。
(業者の排出目標値はCOD、BODとも 20mg/l)
操業開始前、県・業者・守る会3者が立会って行った水質検査の結果は、COD4mg/l、MBAS0.0mg/lだったのだ。

 この水質検査の結果を受けて、県環境部は90年5月11日から91年6月まで、業者に操業停止を指導した。だが、投棄停止中も沢水は白濁を続けた。放流水からはシアン 0.06mg/l、ヒ素.039mg/l、COD 143mg/lが検出された。

 危惧が現実となった。 操業を停止させても、水処理施設が作動しても、この汚染を止めることは、できないのか。
しかし、現行の法律体系=水道法、 廃棄物処理法、 水質汚濁防止法、 公害対策基本法、河川法等々では、水道水源の汚染を未然に防止することは難しい。
であるならば、自治体自身が、水を汚染から守る条例を持てばいい。私達はこの結論に達して、行動を開始した。(続く・武田商事排水口)

武田商事の排水口.PNG

 




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産廃施設・新井総合第3期拡張計画に許可? [産廃処理場]

 笹生議員の報告は、終盤に入っているが、多忙な方である。少し整理に時間がかかると思われる。
連載継続を前提に、空いた時間に新しいニュースを投入する。kawakami

 産廃施設・新井総合第3期拡張計画承認通知が届いたという。これほど県民を、地元市民を馬鹿にした話があるのか。新井総合自体が作成した拡張計画にある説明では、
「仮に汚染水が地下水層に紛れ込んでも、久留里の銘水層地点では10m深い層であることと、地層には不透水層があるので、汚染されることはない」
という説明であった。

 ところが、佐々木悠二先生を中心にする、地学研究者は、久留里の井戸の「柱状図」を発見し、新井総合の言う地層が、まさにピタリ久留里の銘水層にあたることを学問的に証明した。
その上、不透水層などありえないという環境審議会での指摘もあったという。

 この結果を証拠に、市民団体では、新井総合に、久留里の井戸までのボーリングでの確かめを提起し、君津市議会はこの提案を全会一致で採択、次いで県議会でも珍しく、この請願は全会一致という結果で採択され、その結果を受けて県は、業者を指導することになっていたはずのものだ。

 それがどうだ。新井総合は、ボーリングなど無視し、「埋め立て現場から汚染水を出さぬよう、井戸を掘って厳密な検証をするから事故は起きない」との訂正文を提出し、何と県がこれを簡単に承認して許可を出したということだ。

 反対運動を続けてきた関係団体の集会では、怒りに震えた報告が行われ、発言者の一人は「これほど市民を馬鹿にした話はあるのか。県がこのような態度であるのならば、残る方法は一つしかない。百姓一揆だ。討議は終わった。行動に立ち上がるのみである」
と叫んだ。

 今、地元では一斉の反対の署名活動を行っている。署名集約と同時に行動に移る。御腹川・小櫃川は、周辺住民35万人の飲料水取水の川である。他人ごとではない。関連する君津、木更津袖ケ浦、市原市民全体の命の水の水源に、産廃施設を作ったこと自体が、本来許されないことだ。県当局の、県民の命よりも産廃施設の利益を重視する、癒着の現実がやがて崩壊する時期が、必ず訪れることを予告しておこうと思う。
                            kawakami
 

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新井総合を撃つ 4 [産廃処理場]

「環境影響評価」(アセスメント)は、ご承知のように4段階に分かれている。新井総合はすでにその最終段階を28年12月1日に終えている。しかしこの過程でとんでもないことが起きた。

3段階目にあたる「環境影響評価準備書」(27年7月21日程出)の段階で、県の「準備書に対する環境影響評価委員会」で、委員から重大な指摘がなされている。
「新井総合が提出した地質断面図で帯水層が異なれば、地下水には影響がない旨が記載されているが、これは大きな誤りである。地下水に完璧な不透水層は存在しないというのが地下水学の考え方である」
という指摘である。

新井総合側は、「たとえ汚染水が地下水に流入したとしても、その層は、久留里の井戸より10mも深い層であり、その上不透水層があるので心配はない」という趣旨のことを言っていたのである。

更にこのことについて、講師の地質学の佐々木悠二先生は、久留里駅前の井戸の「柱状図」(井戸を掘ったときの地層の状況を明記したもの)を発見し、
「この柱状図によれば、新井総合の説明は、層の斜度が間違っている。久留里の井戸の層につながることがはっきりしている。新井総合の言い分に自信があるのであれば、ぜひボーリングして確認することだ。」
と発言されている。

市民団体側は「新井総合に久留里までボーリングで確認するよう、君津議会に請願」し、君津議会は全会一致でこの請願を採択した(28年12月20日)
次いで同じ趣旨の請願を、千葉県議会に提出。県側の答弁は「事業者から提出された申請書には、現地調査や文献調査に基づく調査結果が添付されており、そこには処分場の設置は周辺地域の井戸水の影響を与えないと書いてあります」という答弁であったが、29年7月22日、県議会としては珍しく全会一致で採択された

ところがこれがどうなったのか・・・30年4月13日に行われた請願4団体と石井県議会議員(君津市出身)も加わって、県担当課である「環境廃棄指導課」「環境政策課」との交渉でとんでもないことが出てきた。県側から
★ 29年の夏に開かれた「廃棄物処理施設設置等審議会」の中で、初めて地層間の地下水の流動を指摘され、完璧な不透水層というものは存在せず、処分場で事故が起きれば下流側の久留里の上総堀り井戸群に影響を与えると認識した・・との発言あり・・「それにより良い久留里にかけての連続ボーリング調査をする意味がない。それよりも盛らない処分場を造るため、処分場内の地層構造を把握するための場内でのモニタリング井戸の増設と、その際のボーリング調査を県廃棄物指導課から業者に指導した。」

◎ 準備書の段階でこんな事はっきりと指摘され、(この欄冒頭)わかっていたことであろうに・・なぜ急にこのように変わったのか・・裏でどんな力が働いたのか・・君津市議会請願・千葉県議会・いずれも全会一致で採択された請願を無視し、何としてでも35万人もの水源汚染を止めようとするのではなく、一部業者とその背景にある力にひざまづく県役人の姿は、国会の偽証・隠ぺい・改ざんの高級官僚の姿と重なって、怒りがこみあげてくる。

この集会では、最後の質疑の中からの発言が、全員の意志になった。
「汚染された水、立ち枯れの水田を子どもたちや子孫に残すことはできない。ここまでされて、今我々にできることは百姓一揆よりない。議論はもういい。あとは行動に移ることだ」
(この稿終了)                     kawakami




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新井総合を撃つ 3 [産廃処理場]

 新井総合1期目は平成13年(2001年)3月前述のように沼田知事からの許可が下り、平成16年4月から搬入が始まった。しかし平成24年(2012年)1月に漏洩事故を起こす。内部保有水が場外に流出したのである。モリタリング井戸から、高濃度の「塩化物イオン」検出。そのため搬入停止。そのまま現在に至っている。26層の埋め立て予定であったが23層で埋め立て中止のままである。

 2期目の埋め立ては平成22年(2010年)3月、1期の事故処理が終わらないまま、2期事業が許可になっている。平成25年(2013年)1月搬入開始。埋め立て予定期間は10年であったが、平成29年(2017年)8月時で(まだ4年間)すでに7割を埋め立て済みになってしまった。

 そこで第3期の増設計画が出たということになる。今回の増設は、今までの容量と格段の差がある。
 1期目は 埋め立て容量 107万㎥、2期目は93万㎥、そして3期目は223万㎥というものである。その上高低差が1期40m、2期51.5m、3期はなんと70mの上に斜度がきつい。危険極まりない計画である。

 この3期について、「環境影響評価(環境アセスメント)」手続きが26年4月10日に提出された。あつさ20センチを超す分厚い冊子である。その厚さだけで、読む気を放棄させる狙いがわかる。しかしこのアセスに対し様々な問題が起きてきた…

 いったいこの「環境アセスメント」の内容に、どのような問題点があるのか。そのことは明日報告するがまず下の図面を見てほしい。(続く・下図は事業個所の図面である。クリックすると大きくなります)

IMG_0002.jpg  

 3期が許可されたら、最初にどんなことが起きるのであろう。
① 御腹川の源流域の森林が一挙に消え100年くらい復活しない。(すでに4期を予想し、3期の残土置き場に、4期予定地の森林はみな伐採される)森林は雨が続くときは水を蓄え、天気が続けばきれいな地下水を出す。その森林が100年も消えたらどうなる?
② 雨が降れば泥水の洪水、天気が続けばからからになる。そこに基準値いっぱいの排水が流されると、作物に大きな被害が出る。(太平興産が起こした水田の枯渇)
③ かくて御腹川の水は使用不能となる

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新井総合を撃つ 2 [産廃処理場]

久留里の駅前には、日本100銘水に選ばれた自噴井戸があり、だれもがその水を自由にいただけるものですから、連日近在・近郷から、多くの人たちがポリタンクを片手に押し寄せてきています。

「上総掘り」という掘り抜き井戸の代表的な工法があります。やぐらを組んで大きい車を仕掛け、これに割り竹を長くつないだものを巻いておき、その竹の先端に取り付けた掘鉄管で掘り抜く。古くから上総国を中心に行われた工法です。御腹側・小櫃川を中心に、現在も1000本を超えるこの工法で掘られた自噴井戸が、あるというのですから驚きです。

 なぜこのように、大きな洪水もなく、安定した、豊かな地下水が、この地にあふれているのでしょう。世界遺産になっても不思議でないと今回の講師である佐々木雄二先生は話されているのですが、そのわけを学問的にわかりやすく説明してくれました。 
 
 房総半島は隆起で出来上がった半島で、突出した山もなくゆったりとした丘陵になっています。そこに広大な森林があって、雨水をたっぷりと山に蓄え、水量を調節してきました。
 その上隆起した地層は、いくつもの地層に別れ、その中に「梅が瀬層」という地層があり、この地層は砂の層を挟んで粘土層があり、この砂の層が被圧地下水の通り道になっているので、地上から掘っていき、この層に突き当たると、きれいな地下水が噴きあがる・・という仕組みになっているというのです。(下図参照・クリックすると大きくなります)

 ところが、その水源に産廃施設、「新井総合」があるのです。こういうところには、本来建設してはいけない場所なのです。これを許可したのは、退任直前の平成13年3月30日沼田知事によるもの。ぎりぎりに印を押して逃げ出した背後には、相当の力が働いたものと思われます。

 明日はいよいよ新井総合の1期・2期に至る、問題の大きい歩みについてお知らせしましょう。

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新井総合を撃つ 1 [産廃処理場]

7月8日小櫃公民会を会場に「ふるさとの水を守る会」が開催された。主催団体を見て驚いた。以下の10団体である。

「君津市小櫃南部土地改良区」「君津市小櫃川左岸土地改良区」「梶山堰土地改良区」「君津市向郷土地改良区」「君津市浦田土地改良区」「君津市末吉土地改良区」それに「千葉水源愛護会」「御腹川と久留里地区の水を守る会」「御腹川沿線公害対策協議会」「小櫃川の水を守る会」以上6土地改良区と4市民団体・・合計10団体の主催で、満室の会場は怒りに満ちた人たちであふれていた。

 この集会には。、さらに県議会議員が4名、君津市議会議員が7人ほど、さらに君津市の職員がずらりと並び、君津市の農協からも数人の職員が参加していた。わが袖ケ浦からも篠崎市議会議員が姿を見せていたのはうれしいことであった。

 いったい何の集会であったのか。6つの土地改良区は、御腹川と小櫃川の水を利用している団体である。そして4団体は35万人の水源である二つの川や、ゆたかな自噴の銘水を守る団体である。水源にある新井総合(君津環境整備センター)Ⅲ期拡張計画に対する、増設阻止の闘いをいかに遂行するか・・その意思統一のための集会であった。
 今日の討議の中で明らかになった、この産廃施設のずさんな計画と県との癒着状況を、具体的に明日から報告する。乞うご期待!(クリックすると大きくなります・6団体の場所)

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新井総合に怒り・小櫃で学習会 [産廃処理場]

小櫃で学習会

久留里の新井総合による第3期処分場の認可申請について、新井がアセスメントを実施しているのはご存じのことと思います。
このアセスに対する県環境部の審査過程に於いて、地質の専門家から「処分場から汚染水が漏れた場合、久留里の井戸が汚染される可能性がある」と何度も指摘されていました。

新井は、これを受けて絶対に漏らさない方法をとると言って「処分場の外側に井戸を1本掘り、もし汚染水が漏れ出たらここで組み上げる」との対策案を出しました。こんな子供だましのような方法で汚染水を阻止できるなど誰が考えても無理な話です。処分場を作ること自体があり得ないことです。

このような状況で別紙のように、小櫃で学習会を開くことになりました。
この学習会は水を農業用水に使っている、久留里地区、小櫃地区の各地の土地改良区の人たちによる主催です。
新井から流れ出ている水を農業用水に使っている各土地改良区の人たちも人ごとではないと立ち上がりました。皆さんぜひご参加下さい。

小櫃川の水を守る会  関  巌

(下記は呼びかけのチラシです。クリックすると大きくなります。)

小櫃川.PNG


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県のだまし討ちに住職、怒るの巻 [産廃処理場]

 皆さんの水道水源である小櫃川上流に、新井総合の管理型産廃処分場があります。
ここはまた久留里の自噴井戸水の水源地でもあります。
ここに業者はさらに大規模な処分場を計画しています。
この計画に反対する市民により、「処分場から久留里までの地層を調べるため連続したボーリング調査を行うよう」
千葉県議会に請願を出し全会一致で採択されました。
そうしたら業者は久留里までの連続ボーリング調査を行わず、処分場内に簡単な井戸を掘ってお茶をにごそうとしています。
 この業者の言い分を千葉県廃棄物指導課はそのまま認めて市民の請願を全く無視しました。
県議会採択の請願の主旨をすりかえた業者と県当局によるだまし討ちに市民は怒り心頭です。
 これを知った久留里にある円如寺の住職の竹井宗弘氏が怒りの文をフェースブックに載せています。竹井氏の了解を得て掲載します。
        関 巌

【県のだまし討ちに住職、怒るの巻】

Q. 新井総合施設の処分場の第Ⅲ期ってどうなってるの?
A. 環境アセスが終了、林地開発の手続きもほぼ終了で、廃棄物処理法のもとでの許可申請が提出されて一年以上が経っていて、審査は最終局面に入っているというのが現実かな。

Q. もう第Ⅲ期が作られちゃうってこと?
A. わからない。県議会での請願採択の話は知っているかな?新井は「処分場が作られる場所の地層は、久留里の井戸の水を取っている層(地下650mくらい)よりも下を通っていくから、万が一汚水が漏れても大丈夫」っていう主張を繰り返してきたんだけど、それは本当なの?ってことで、アセスの際に、地元から、きちんと処分場から久留里までボーリング調査して、地層がどうなってるか客観的にはっきりさせて欲しいと何度も言っていたんだ。結局、新井も県もそこは無視して、新井の主張を認めるかたちでアセスを終えちゃったんだけど、その後いろんな資料にあたったらやっぱり怪しいだろうってことで、今度は市議会、県議会に、県が新井にちゃんとボーリング調査して安全かどうか確認するよう行政指導しろっていう請願を出したんだよ。そうしたら市議会でも県議会でも全会一致で採択されたんだよ。それで一応、去年の9月に指導が出て、後はまあ、それが歯止めになるかどうかってところだったんだけど・・・

Q. 結局ボーリング調査はするの?
A. 今年の県議会2月定例会での環境生活警察常任委員会の場では、「新井がボーリング調査の計画を持って来たけど、それに指導したら文書を持って帰っちゃったから、具体的な内容は話せない」みたいな答弁があったようなんだけど・・・

Q. 計画作ってるくらいなら、少しは希望が持てるんじゃない?
A. それがね・・・

Q. どうしたの?
A. 4月に入って、指導を受けて修正したボーリング調査の計画が県に提出されて、担当の部署から請願でお世話になった議員さんのところに届いて、それを見せてもらったんだけど・・・ボーリング調査っていっても、処分場から久留里までの地層を明らかにするためのものではなくて、処分場の敷地内でボーリングしてモニタリング井戸を一ヶ所増やすってだけの話なんだよ。

Q. どゆこと?
A. えーとね、廃棄物処理法による手続きの中で、専門家による審議会で処分場の計画を検討してもらうんだけど、事務局側で議会で採択された請願を委員に紹介したら、「地層が異なっていて、地層と地層の間に水を通しにくい層があったって、大丈夫とは限らないよ~久留里なんてあれだけ地下水が自噴してるんだから、相当の圧力がかかってるだろうし、下から上に水が動いて混ざるってことあると思うよ~」っていう指摘があったんだ。

Q. へー。ていうか今更??
A. 実はこの数年前、アセスの方の専門会の委員会でもそういう意見があったんだけどね、そっちはスルーされてて、よくわかんないけど今回はそういう意見が重視されることになったんだよ。それで、地層がどうなっているかにかかわらず、処分場から何かしら漏れ出たら久留里に影響があるって前提で行けってな話になったわけですよ。

Q. 議論の前提ひっくり返ってない?どうなるの?
A. 要は漏らさない施設にして、もし漏れても揚水井戸作って汚水汲み上げるとかして、敷地内で汚染を食い止めましょうっていう、フリダシに話が戻りましたとさ。それで、モニタリング体制を強化しようってことで追加で井戸を掘って、地質についての基礎資料もゲットしておこうって計画みたいだね。

Q. んー???でも新井はずっと地層の構造から漏れても大丈夫って話をしていて、それが吹っ飛んだってことなんだろうけど、そこのケジメはどう付けるの?
A. そこなんだよね。丁寧に段取りしていくなら、新井が住民向けにこれまでの地層についての見解の撤回について説明会を開くとか、県が新井に対しアセスの評価書き直すよう指導するとか、更に言えば新しい前提のもとで手続きを全面的にやり直させるとか、いろいろやることはあると思う。

Q. 県と新井はどこまでやったの?
A. 何もしてないよ。どうなってるんだってことで、この前県の職員の話を聞きに行ったら、処分場から久留里まで地層がどうなっていても影響が出る可能性があるのなら、もうボーリング調査しても意味ないでしょう、請願の趣旨は久留里の水を守るってことなんだから、漏らさないもの、漏れても対処できるものを作らせることが、水を守るってことですよね~みたいな論理展開してました。

Q. わかるようなわからないような・・・。
A. 住民も議会も知らないところ、県と業者の間だけでいつの間にか議論の前提がひっくり返されていて、請願を出した本人たちに何の断りもないまま向こうの理屈で請願を都合よく解釈して、ハイこれでいいでしょーって幕引きに向かっているんですよ。上手といえば上手ですよ。学術的な立場からの意見を使って、請願を無効化してるんですから。でもそれをこちらの知らないところで進めてきたっていうやり方は許せないですよ。大体、計画にかかわる文書の縦覧とか、自治体への意見照会とか、住民への意見公募とか、地元側とのやり取りが終わって、土壇場の土壇場、瀬戸際の瀬戸際にきて最重要の争点となってきたところの話がいつの間にかひっくり返されてたなんて、フェアじゃないですよ!!

Q. あれ?でも2月の議会だか委員会だかでボーリング調査の関係の答弁があったなんて話がさっきあったけど、その時は何も話出てこなかったの?
A. 県職員の話では、2月の時に持ってきた計画では、井戸を掘る位置がよくないから、変えるよう指導したんだって。つまりこの時点でもう地層の話はひっくり返って、請願無効化の方針になっていたんじゃないかな。答弁では新井が書類を持って帰ったから説明できないようなこと言ったらしいけど、そんなことないでしょ。答弁は課長がしたっていうから、じゃあ仕事の範囲が広くてそこまで把握してなくて説明できなかったのかなとも思ったけど、いつ書類を持ってきて、指導して、そしたら書類持って帰ったってところまで部下から報告受けてたら、当然その書類や指導の中身までわかってるでしょうに。そもそも課長なら審議会に出席してるから、審議の流れは知っているはず。まして県議会で全会一致で採択された請願もかかってくる案件なんだから、説明できない方がおかしいでしょ。委員会が紛糾するのを恐れて具体的なところは言わずにおいたんじゃないかってのが私の推測です。

Q. まあ・・・言いにくいだろうね(笑)
A. そうだろうね。でもあの答弁で、新井がボーリング調査の計画を持ってきたっていう話で、ああやっと少し前に進めたなあって思ったよ。私だけじゃないよ。この問題にかかわっている人たち、議員の先生方だって、きっとそう思ったと思うよ。2ヶ月、淡い期待を抱かせておいて、見事に人の心を踏みにじってくれたよ。県の連中は。「ボーリング調査」っていったら、当然、処分場から久留里までの地層の調査のためのものって思うでしょ。まさか敷地内で一ヶ所井戸を掘るだけのことなんて、想像しないよ・・・。

Q. これからどうするの?
A. 県のやり方が汚いってのは言ってやりたいよ・・・。だいたいあの請願、誰が出したって話だよ。私たちだよ。私たちが出して、それを議会が採択したんだよ。私たちと議会の意図するところ以外にあの請願の意図するものはないし、他人がいじくりまわす余地なんてないんだよ。その請願をどうして課長か室長かその上かわからないけど一介の県職員が手前の理屈で勝手に意図するところ捻じ曲げて幕引き計ってんだよ。それもこっちの知らないところで、業者と一緒になって。県民、議会への冒涜以外の何物でもないよ。県職員は請願は重いものと受け止めているって口では言ってるけど、どんだけ馬鹿にされてんだろう・・・。

Q. まあまあ。
A. 公務員が法律の縛りの中で働かざるを得ないこと、できることできないことがあるのは理解しているつもりだよ。だからきちんと審議会でこういう見解がまとまって請願の意味なくなっちゃうと思うんですがどうしますか?って連絡があればそれはそれで対応したし、指導しても業者はいうこと聞きませんでしたって報告があればそれはそれで受け止めるよ。正直にやってくれれば、例え許可が出されたとしても、職員を恨むようなことはないよ。でも今回は全く一線を超えてるよ。これまであちこちの反対運動調べていて、県の担当はひどい!って煽っているような文章読むと、そんな県の職員を悪者にしなくても・・・って思ってたけど、いざ当事者になってみると、冷静でいられないね。

Q. いやいや冷静でお願いします。
A. じゃあ冷静な話ね。そもそも処分場設置の審査で6キロ先の井戸への影響を考えるなんてのが異例中の異例だと思うよ。だから新井もアセスの方法書を出してきたとき、調査の対象に久留里の井戸なんて入っていなかった。それがまあ、普通なのかなとも思うよ。でも久留里は平成の名水百選だってことで、住民からも意見出して、それで方法書への知事意見の中で、久留里の井戸への影響も調査の範囲にしてっていう意見が含まれることになった。そこまでしてくれたのは、県のひとつの見識、良識だと思うよ。その後の議論が平行線になってしまったのは残念だけどね・・・。

Q. もう地層のことは議論する価値がないの?
A. どうなんだろう?県の考え方次第だけど、別に井戸を追加してモニタリング体制の強化を求める指導と、請願に基づくボーリング調査を求める指導と、二本立てでいいじゃんと思っちゃうんだけどね。ダブルスタンダードになるじゃんって言われそうだけど。あと、処分場がどうこうじゃなくて、自分たちが住んでいる土地の地層がどうなっているのかってのは知りたいよね。ていうか、そもそも名水の町とかいうなら、新井とか全然関係なしに自前でボーリング調査を行い、基礎的な資料揃えておいたらいいのにと思うんだけど。そうしないといつまで経ってもまわりに振り回されて後手後手に騒いでることになりそう。

Q. で、久留里の水はどうなるの?
A. どうなるんだろうね。どうなるのじゃなくて、どうしたいってことなんじゃない?
Q. どうしたいってこともないんですけど。

A. それが普通だと思うよ(笑)
(とりあえず完)



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法律と解釈 [産廃処理場]

法律と解釈
   小櫃川の水を守る会 会長  関  巌

 公務員や政治家は最も法律を守るべき人達です。県庁職員や市役所職員達は良く「法律に基づいて行っております」と言います。さてその法律ですが当然日本語で書かれています。数式と違い日本語の文章はあることがらを完璧に表現できるものでしょうか。そこには読む人の解釈によって若干あるいは大きな違いがでてきます。一番良い(悪い?)例が昨年政府が解釈した集団的自衛権の問題です。歴代の政府の解釈は「日本は集団的自衛権を有しているが憲法9条の下では許されない」として海外での武力行使を認めてこなかった。それが安倍政権で「集団的自衛権は憲法9条の下でも許される」として海外での武力行使を可能にしてしまった。

 さて、私達が県知事に「新井にボーリング調査をさせるよう行政指導をして欲しい」と再三県当局に要請してきたが、そのような行政指導をする法的根拠はない、と言って申し出を認めてこなかった。しかし、県議会で私達の請願が通ったことにより、県知事は新井に対してボーリング調査をするように行政指導を行った。

 このことから県庁職員は法に則ってと言いながら、その解釈や運用は必ずしも一義的に決まっている物ではないことを示している。解釈や運用を市民の立場で行うのか、業者あるいは権力者側の立場で行うのか、結局は彼我の力関係、あるいは論理的勝負などによって大きく変わるものである。

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水源地に巨大な産廃処分場 3 [産廃処理場]

 今日で最終稿です。追い詰められた新井綜合はどんな手を打つのでしょう? 業者よりとみられている県は、どう対応するのでしょう。私たちの水源に関することです。しっかりと監視の要アリです。kawakami



県議会が請願採択

 処分場の地層は久留里の自噴井戸の取水層の下10mを通るので万一事故が起こったとしても影響ないと業者はアセスに書いてあります。地層について本当にそうなのか、アセスに書いてあるデータを読み解いても疑念があるので、実際にボーリング調査をするよう業者に求めてきました。  しかし業者は行わないとの一点張りでした。そこで私達は「業者にボーリング調査をさせるよう千葉県知事は業者に行政指導をするように求める」という請願を君津市議会に出し全会一致で採択されました。
 これをうけ千葉県議会にも同趣旨の請願を出しこれも全会一致で採択されました。このような住民からの請願が県議会で採択されたのは初めてのことだそうです。県当局はこの議会の採択を受け、業者にボーリングを行うように行政指導をすることになりました。

様々な問題点

 上記地層以外にもアセスメントには様々な問題点が見られます
① 地震に関して震度6弱に耐える構造になっている、とあるが久留里では江戸時代に直下型地震も起こっており、また政府の報告でも震度6強以上の揺れが起こる確率が高いと言っている。
② 久留里城は別名雨城と言われるようにここは千葉県内で一番の降雨地帯です。しかし、遠く離れた館山のデータで水処理施設などの設計をしている。九州豪雨に見られるようにこれからの異常気象に対応ができていない。
③ 放流水の排水基準が今までの第1期、第2期の基準より甘くなっている。
④ 埋立て壁面角度を今までより急角度にして容量を増やしているが、急傾斜になれば地震や豪雨による崩壊の危険が増す。
⑤ 汚染物質を出さないための遮水シートの耐用年数は永久でなく、劣化したら汚染水が漏れ出てしまう。
などなど

放射能

 3.11以後放射性物質が大量に運び込まれています。特措法ができた以降に運び込まれた8000ベクレル以下の放射性物質の総量は610億ベクレルにもなっています。特措法以前に搬入されたもの(これは統計が取られていない)を合わせれば膨大な量の放射性物質が入っています。
 今春新潟市長が新潟市の放射性物質をこの処分場に運び入れたいとの意向があると知った私達は新潟市長に搬入しないで欲しい、と要請書を送りましたが「搬入にご理解いただきたい」との回答でした。

 今後、第3期の処分場を造らせないため地元の人達とともに粘り強く戦って行きたいと思っています。

  (この稿を終わります。小櫃川の水を守る会・会長の関巌氏の報告です。)


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