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議会傍聴報告 2 [議会ウオッチング]

 一般質問2番手は小国勇議員である。小国議員は大綱2点について質問した。1点目は創業、就業支援について、2点目は農業振興についての質問である。1点目については、市が行っている取り組みについての説明で、県の関係業務との連携のほかに、創業支援で「創業塾」の開設など、聞きなれない新たな取り組みが興味を引いた。
 私自身で言えば、大綱2点目、農業振興についての質疑部分が興味深かった。この点に焦点を当て、以下報告したいと思う。

★ 遊休農地の現況と農業委員会の取り組みについて

▼ 遊休農地については利用意向調査を農業委員会で行ったことが報告された。
 ① 遊休農地・・71.7ha 30年調査である(小国議員からは72ha前年度より4ヘクタール増)
  自ら保全管理・耕作する・・・58%
  担い手に貸借する・・・・・・39%
  権利移転したい・・・・・・・ 3%
 ② 内訳・・水田 52ha  畑・・19.7ha
 ③ 復元可能な農地・・農業委員会としては71.7haを復元可能と考えている
   復元不可能な農地(再生困難な農地)235ha(農業委員会では離農地と考えている)
▼ 農地中間管理事業という取り組みがあり、ここでは56haを扱っているが、なかなか貸付にはつながっていない。
▼ 借り手のない農地について小国議員は、市民農園としての開放を訴え、市街化調整地域でも、可能性はあるので積極的検討を訴えられた。 

★ 新規就農者と親元就農者

▼ 農家戸数は871戸(27年センサス)
 ① 新規就農 16名(内親元就農9名)
 ② 新規就農者への支援体制・・補助金交付、相談窓口、意見交換会
▼ 女性の就農希望者への対応 ・・女性限定ではなく栽培講習→ステップアップ講座などがされているという。

★ 農畜産物のブランド化について

▼ JA君津での調査によると 「エコレタス」レタス作付面積30ha中3.7ha。
「エコ米」作付面積983.4ha中36ha。いずれも正常より高い価格で引き取られている。
▼ なぜ作付面積が少ないのか・・栽培法の公開や農薬使用減などの規制を含めた承認必要

★ 今後10年先の見通しについて

▼ 市のアクションプラン前期の成果として、8項目中6項目達成。残り2項目(このうち一つは耕作放棄地の増、もう一点はメモできず不明)後期に力を注ぎたい。
 10年先の見通しについての十分な回答は、聞き取ることができなかった。

◎ 農業政策の根本的間違いは、小規模農業者に対する農業政策欠如にあると思っている。国の政策そのままの具体化で袖ケ浦の実態に合わせた政策は見ることができない。
 とりあえず当面早急に取り組むことは耕作放棄地の土地利用流動対策である。72haの耕作放棄地に、1ha当たり10万(地主・借り手5万ずつ)としても720万の賃料補助で間に合う・・(これは農地保有者である会員からの提案)このまま何もしないままで10年先など見通せるわけがない。
 農家871戸中、専業で成り立つ農家はどのくらいあるというのか・・圧倒的に兼業農家であることはすぐわかるはずだ。政策の出発はそこに依拠しての政策であるべきだと私は思っている。
 小国議員の貴重な質問は、行政の心にグサッと突き刺さったか?・・安価な輸入農産物が流入してくることでの困難もある。ロシアの完全自給率を目指した取り組みは完成に近づきつつある。日本は食料自給率は39%(2012年度)今の政策ではますます低下していくであろう。
 小国議員の今後のさらなる奮闘を期待する。

★ 大綱
▼ 明らかになった問題点
◎ 筆者の個人的感想

kawakami


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