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東京湾海水温度を巡って 1 [その他]

 会員のペンネーム「浜田の翁」さんと「海クラゲ」さんが、東京湾の海水温度を巡って、興味深いメール交換をされています。お二人の了解を得て、紹介いたしましょう  kawakami

◆「浜田の翁」さんから「海クラゲ」さんへ     1日目

 東京湾の閉鎖型湾内の潮流に関して、またまた 興味深い論文が見つかりました。
「東京湾海水 恒流 シュミレ-ション図」です
 先に送った 論文「東京湾の面白い潮流現象」と 合わせて紐解くと、東京湾の特殊性と 海水の浄化能力等がうかがえます。私が何故 この論文を検索したか?は 、アクアラインは何故全長架橋ではなく、設置費が掛かっても 、全長の2/3は海底トンネル工事を選んだか? の疑問があったからです。
 理由は 橋桁を新設すると、湾内の潮流を変え 東京湾が死の湾になる可能性の有ることが、シュミレーションや模型実験で解明されたからです。自然の浄化作用の維持と建設費削減のせめぎ相いで千葉側は「海ほたる」までは架橋とし、残りの2/3は海底トンネルで川崎側へとする工事方法に決定した。先人の東京湾を守る 智恵なのです、是非2の論文の意図するところを読み取って下さい。

 これ以上東京湾の海水温度を上げる訳にはいきません。海苔の栽培は出来なくなるし、盤洲干潟(千葉県小櫃川河口に広がる干潟)に生息している微生物や虫・貝・魚・海藻類は、海水温度が上がることにより生態系が変わります。高度経済成長期に湾岸は埋め立てられました。
.
 現在の東京湾内で唯一広い面積で残っているが盤洲干潟なのです。

 東京湾内の潮流は 潮の干潮⇔満潮作用、一様でない海底の地形で湾内の潮流が大きく緩やかに右巻き 左巻きと渦巻く潮流現象、東京湾内の全海水が入れ替わるのに1ケ月~1.5ケ月かかると言う閉鎖型湾、流入する黒潮の塩分濃度と湾内の塩分濃度(比重)差による海中層の分層化、海面側と海底面側の温度差、夏と冬に向きが変わる季節風に依る潮水の温度差、豊富に流れ込む河川水(ミネラル等の溶け込んだ真水)等々、これらの複雑な相互作用と海や干潟等に生息する微生物・魚・貝・虫・海藻類で東京湾の浄化が保たれています。再度言います、これ以上東京湾内の海水温度を上げる訳にいきませんね。
TV番組 「鉄腕ダッシュ」の ダッシュ海岸 テーマ東京湾再生。 これを 全東京湾に広める事が大切ですね。
「海クラゲ」さんがよく言っておられる言葉に‟ コンビナート地区の温排水放流の闇”の解明にこの論文で少し光がさして来て、視界が広がった様に思えます。       
                                    以上

※論文名は「東京湾の面白い潮流現象」「東京湾海水恒流シュミレーション」
                        
                            (明日に続く)



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