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教育ビジョンのパブコメ~その2~ [教育]

 コスタリカという国があります。この国を訪ねたとき驚いたことがあります。
道で小学校5~6年生と思われる子供たちに聞きました。
「あなたたちにとって、一番大事なことはどんなことだと思いますか?」
子供たちは口々に言いました。
「友達と、遊ぶこと」「親や大人たちに愛されること」
これが子供たちから返ってきた言葉だったのです。なんと素晴らしいことだと思いませんか?
小学校の子供でも日本人だと聞くと、
「コスタリカと同じに戦争をしない国でしょう?」
と答えてくれるのです。勿論ヒロシマ・ナガサキのことは知っていました。

 中学2年生の男の子が二人、公園で話し合っているので、用意していた質問用紙を見せました。そこには4点の質問が書かれていました。

1、 あなたの国にはどうして軍隊がないのですか?
2、 外国から攻められたらどうするのですか?
3、 平和を守るためにはどうすればよいと考えていますか?
4、 この国の最大の問題点を話してください。

 この子たちは、その場で話し合いを始めました。そして質問用紙に、次々と回答を書いてくれたのです。

 コスタリカは自然は豊かであっても、人々の暮らしは決して豊かだとは言えません。学校施設も内容も、決して十分とは言えません。でも子供たちと話してみると、ホッとする感じがします。

 なぜこのことを冒頭に書いたのでしょう。教育計画策定に当たっては「教育は子供の幸せのためにこそある。このことを唯一の座標軸としなければならないもの」と、私は考えています。子供たちを「人間としてではなく、経済発展や企業活動の人材」としか考えない教育観には一線を引きたいと考えています。

 地方教育委員会が、教育ビジョンを考えるとき、十分論議されることもなく改悪された「教育基本法」をもとにして国から県、県から市へと下りてくる教育ビジョン策定枠に基づいて作り上げていくのではなく、袖ケ浦の現実の子供の姿が、憲法や子供の権利条約で保障されている、子供の発達段階にふさわしい状況にあるのかという観点から、創り上げねばならぬものだと考えるのです。
 
 では、教育ビジョン策定の基準となるべき、袖ケ浦の子供たちが置かれている現状はどうなのか。そのいくつかの視点を明日書いてみます。


 

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