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南米パラグアイ国イグアス移住地から [天災・自然災害]

 パラグアイ国の首都アスンシオンから東、約150キロブラジルとの国境近くに、有名なイグアスの滝の名前を取ったイグアス移住地がある。南米移住地としては最期の地になった場所でもある。ここには約130世帯の日系人がすんでいる。戦後移住で、50年の歴史を持ち、不耕起栽培という、畑を耕さないままに、次の種をまく農法を編み出し、有数な大豆の産地になった移住地でもある。

 ここの農協に属する組合員約75世帯が、一世帯1トンの収穫したての大豆を、今回の災害援助に日本へ送ることを満場一致で決めたという。パラグアイは地球の反対側だから、目下大豆の収穫期なのである。ここは遺伝子大豆を断固として拒否している栽培農家が多いということもある。目標は100トン。栽培農地が広い農家は拠出量がそれだけ多くなり100トンという数字が出てきたわけだ。移住者の中には岩手県出身の方々も多い。故国それもふるさとの惨状に胸を痛めていらっしゃる方々の姿が目に浮かぶ。100トンと簡単に言うけれど、4トントラックで25台分の大豆である。この大豆で100万丁の豆腐が出来る計算であるとのことだ。イグアス移住地の決定を受けて、その輪はパラグアイ全体に大きく広がりつつあるとも聞いた。

 昨夜成田に着いたイグアス移住地の友人が、千葉の娘さんのところに一泊し、今日我が家に来訪しそのニュースを伝えてくれた。彼女も移住者で大豆を拠出することを当然のごとく話してくれた。昨日はアルゼンチン、今日はパラグアイからのニュースである。戦後国策で移住させられた人々が、今故国の大災害にふるさとへの熱い想いを伝えるべく立ち上がってくれている。

 大きな災害を受けなかったわれわれが出来ることは何か?自分で出来ることは何か。あらためて自らに問いかけている昨日、今日である。

                                                kawakami

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