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産廃施設第一期工事汚染水漏洩に対する陳情書 1 [議会ウオッチング]

 今日は18日に行われた下記常任委員会の討議記録を掲載する。内容は、産業廃棄物処理施設の第一期工事が、汚染水漏洩のため、9年間搬入停止のまま放置されていることに対し、県へ根本改善を指導するよう議会として意見書を出してほしいという陳情についてである。このまま汚染水が漏洩すると、私たちの水道水、久留里の銘水汚染が現実のものになる危険性がある。そのことに対するお願いの陳情である。委員の皆さんはどう対応したのか。読んでみていただきたい。  kawakami


 袖ケ浦市議会建設経済常任委員会記録

開催日 2021年6月18日  13:30
委員   委員長   村田  稔     副委員長   伊藤  啓
     委 員   伊藤 章良     山口  進  笹生 典之
           緒方 妙子     吉岡 淳一
陳情説明者 「ふるさとの水を守る会」     共同代表 金森 春光
      「袖ヶ浦市民が望む政策研究会」  会  長 関   巖           

陳情4号  産業廃棄物最終処分場「君津環境整備センター」
第一期処分場漏洩事故の改善を求める陳情書

◆ 陳情書審議の取り扱い  (議長より、審議の流れと留意事項の説明)
 ① 陳情の趣旨説明
 ② 委員からの質問と回答
 ③ 事務方からの見解説明
 ④ 陳情についての判断

◆ 陳情書の内容説明  金森春光   説明のための資料配布
 (資料は15ページにわたる詳細な図面・統計を含めたものであり、資料の順を追って説明。明快で、歯切れがよく、とても分かりやすい説明であった・・委員の発言にもあり、参加者の実感である。)

1、「君津環境整備センター」いわゆる、産業廃棄物最終処分場はどこにあるのか、どのように施設配置がなされているのかということを写真図で説明。君津市の奥、御腹川の水源地の水が処理場の防水調整池の排水溝から流れ出て、御腹川から小櫃川へと合流することを画面で説明。
2004年(H16年)4月の第一期の営業が開始。
2013年(H25年)1月第2期営業開始で関東一の広さを持つ処分場になる。
2021年(令和3年)の第3期営業開始で日本有数の広さになり、
もし、このまま進んで第4期を迎えるとなれば日本一になることを、実態図を示しながら説明。

① 下の写真は、防災調整池の排水口(写真)
② 4期が予定されている、伐採跡の端から向こう側は市原市で、県と市原市で購入し、一面保全林になっていることを写真で見ることができる。

御腹側水源は防水調整池排水口.PNG

産廃施設全図.PNG

2,この過程で、第一期の処分場は、2012年(H24年)事業者から塩化物イオンが漏洩したとの報告があり、県は搬入停止措置をとった。 漏洩状況はどういうことであったのか
 ① 埋め立ては17層の高さからオーバーフローになっている。最上部にも遮水シートを敷き、ポンプでくみ上げているが、水位は一向に減らない。そのため汚染水の浄化は不可能になったままの状態にある。
 ② 県は4か所の観測井戸を設置。水位が195m以下を指導したが、ポンプでくみ上げていても、水は減ることはなかった。現在は保有水のプールになっている状態で浸出水の漏洩の危険性は著しく高くなるのは明らかである。埋め立てた廃棄物は水につかったままの状態にある。
 ③ 300㎜の雨が降ると浅い井戸の塩化物イオンが急上昇し、一定時間後、深い井戸の通常10-20の塩化物イオンが上がる。つまり漏洩している。
 ④ 台風時には保有水水位計測せず、県からの厳重注意
 ⑤ 2012年(H24年)漏洩発覚後9年経過したが、いまだに観測井戸から継続的に高濃度の塩化物イオンが検出されている。降雨量がひと月300㎜以上になると浸出水漏洩の可能性が出てくる。

3,専門家の見解
 ① 福島大学地下水専門家  漏洩後地下水に混入した場合、修正不能。
 ② 県の環境影響評価委員会・廃棄物処理施設設置委員会の専門家の先生方は、異口同音に、この地に産廃施設があってはいけないと力説し続けていること。新井総合が主張し続けてきた、「仮に汚染水が地下水に混入したとしても、その水層は、久留里地域の井戸の地下水層の下10mの位置にあり、その間に不透水層があり、水の混水はあり得ない」という主張は、現在の地下水学上完全な間違いであることを指摘。このことは、県も知っている。

4,署名簿の提出と採択の要請
  常任委員会委員の方々が、今回の問題で視察に行かれたことに対しては感謝と敬意を表したい。
 私達は「第一期埋め立て地における汚染漏洩が続いている現状を、根本的に改善していただきたい」
 この一点に絞って、県に意見書に6262通の署名を添えて提出した。現在署名は7000通を超えまもなく8000通に達するであろうと思っている。市民の安全と、子どもたちの未来を守るために、命をかけて年寄りが頑張っていることを理解していただき、是非陳情について採択いただきたくお願いする。

5,関・陳情者の補足説明
①  「ふる里の水を守る会」の陳情は、隣の街のことではない。君津広域行政区として同じ文化圏、同じ経済圏であり同じ街の問題として、自分たちのことでもあること。
②  小櫃川を水道水源としていることから、私たち市民の問題であること。
  以上2点を強調しておきたい。

                         (明日に続く)






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