東京湾は時限爆弾 [天災・自然災害]
刺激的な表題です。フライデー6月1日号です。東京湾は時限爆弾であるとまで言っています。この記事を読んでみましょう。
東京湾は時限爆弾だ
東京湾北部を震源とする直下型地震が起きた場合、3・11の比ではないことは明らかだ。より大規模な液状化によって、タンクが沈み込み、倒壊する可能性もある。さらに津波も押し寄せる。震災の時ですら、東京都江東区~千葉県浦安市の沿岸部では大規模な液状化が発生し、1~2m強の津波が襲った。神奈川県と千葉県によれば、直下型地震によって川崎市で最大3・7m、千葉市中央区で2・9m、木更津で3mの津波が想定されている。液状化で倒壊したタンクを津波が襲うような事態になれば、図2(次ページ)のように広範囲に油が流出すると見られている。濱田教授が警告する。
「東京湾にはスロッシングの起きやすい浮き屋根式タンクが600基あります。M7規模の首都直下型地震が発生すれば、その約1割で油漏れが発生し、海上火災が起きると私は想定しています」
震災では、宮城県の気仙沼湾で、津波が襲った後、流出した重油や軽油が炎上して2日間燃え続け、約30万m2を焼いた。東京湾に大量の油が流出した状況で、コスモ石油の爆発火災のような事故が起これば、湾内は、まさに〝火の海〟と化すだろう。脆いコンビナートを抱えた東京湾は、地震で湾全体が炎に包まれかねない〝時限爆弾〟なのである。
たとえ火災が起きなくても、電力不足という危機が生じる。東京電力によれば、7月に供給が見込まれている電力5786万kWのうち約50%にあたる2685万kWが、東京湾にある12基の火力発電所(位置は図2を参照)でまかなわれることになるという。しかし、油の流出事故が起これば、この発電が止まる可能性がある。「海洋汚染等及び海上災害の防止に関する法律」に基づいて作成された「東京湾排出油等防除計画」で、海上保安庁は、油が流出した場合の船舶の航行を制限するとしているのだ。濱田教授が続ける。
「油が海上に大量流出すれば、東京湾での船の航行は禁止されます。仮に京浜臨海地区から油が1万2000kl流出した場合、航路は2ヵ月間も封鎖される可能性があります。油が混じった海水を冷却水として使用することはできないので、火力発電所も稼働できなくなるでしょう。つまり、被災直後に電力不足となり、救護・医療活動に2ヵ月もの間支障が出てしまうのです。我が国の存亡に関わる大問題です」
東京湾炎上を避けるために一刻も早い対策が求められる。
平凡な一市民
タグ:液状化 直下型地震
2012-06-01 12:50
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