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幽谷分校請願問題 [議会ウオッチング]

 北海道の日本海側に、倶知安(クッチャン)という小さな町があり、そこに比羅夫というスキー場がある。ご存知であろうが、このスキー場こそ、日本におけるスキー発祥の地である。ここの小学校は、児童数20名前後の小規模な学校である。大規模校との統合が言われて10数年たつが、いまだにそのままである。それはなぜか???

 児童数20名前後のうち、約半数は外国人、あるいはハーフの子どもたちである。昨年も一昨年も、ここの周辺土地は日本一の価格上昇率であった。なぜか?南半球のオーストラリア、ニュージーランドのスキー愛好者にとって、雪質が抜群に良いこの地に別荘を持つことで、一年中スキーを楽しめることになる。夢である。

 ここの学校の面白いところは、父母はすべてPTA役員だ。体育館の壁に作られたクライミングウオールも父母たちが作ったものであり、ずらり高低のある一輪車が並んだりしていて、子どもたちはそれを自由に乗り回している。授業はオープンシステムで、手の空いている先生は、教室に自由に出入りし、担任の先生の授業を援助する形で子どもたちの学習を個別に援助している。親たちの仲が良いから当然子どもたちも仲が良い。英語と日本語が飛び交い、バイリンガル教育をしなくてもそれが当然のごとくになっている。

 何を言いたいのか・・・父母、地域住民が一致して、学校存続のために毎年のように行政への要請をし、自分たちの力で学校存続を続けてきているのだ。コミュニティースクールとはこのように地域に生きた学校ということだ。~実は協働とはこういう姿を言う~

 幽谷小学校の在籍人数が少なくなって、その検討の結果、特区制度の活用になったと聞いたときとても嬉しく思った。ただ、その内容が、豊かな自然の中で育てたいというだけの理由に一抹の不安があった。と同時に、通学を保障するスクールバスは、全市からと言っても小さな町である。当然配置されるであろうと思っていた。地域の人たちは、特区について、その相談に乗っていたのであろうか?教師の配置も、特色ある教育に意欲的取り組みをする人材の配置は??

 今回、議会に幽谷分校についての請願が出ていると言う。取り寄せて読んでみた。首を傾げた?これが請願?子供たちの交通安全を保障するため?教育委員会はそんな危険な状況を放置していたのか?教育委員会との話し合いや、市長への要請は当然行われ、市長からも、教育委員会にも拒否されたからの請願なのか?地域の自治会長の名前もない?企業と行政との話し合いは?次々と疑問が出てくる。到底請願にはなじめない内容であると思わざるを得ない。また、幽谷分校の在り方についての検討会議(委員会?)も予定されているとの答弁も出てきた。つまり特区にしたのは間違いであったということを認めることか?

 さて、議会はどのような論議を展開するのであろうか?    kawakami

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