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「議会のひろば」182号 [議会ウオッチング]

「議会の広場」182号にちょっと魅かれるページがあったのでそのことを書いておく。12ページ「令和2年3月定例会の議決結果」の一覧表である。ここには「賛否の別れた案件」として5件の案件が掲載されている。「賛否の別れた案件」だから、案件に対する各議員の賛否明細が明らかになっている。

 議員一人一人の案件に対する賛否を明らかにすることは、私たちの会が議会に陳情し、継続審議という壁を乗り越えて決定されたものであることをご存知の方は、ほとんどいらっしゃらないであろう。今では当たり前のようになっているが、それまでは個人の賛否が不明で「賛成多数」とか「少数否決」とかの表現で、だれが賛成したのか、反対したのかがわからないままの表現での報告であったのだ。

 今回の案件で目を引いたのは「副市長の選任」案件である。「全員賛成」と思いきや、なんとお二人の方が「退場」となっていた。「退場」とは採決に参加しないことである。このことで興味ある事例を紹介しよう。沖縄那覇市議会で賛否が同数となった案件について退場者の扱いが問題となった。ここでは反対として扱われ、議案は否決となった事例がある。
 つまり、退場者の意志は「賛成でも反対でもない」のだが、結果的には反対に扱われることになる。

 この場合の退場者は、佐久間議員と鈴木議員であった。「同じ会派かな?」と思ったが、よく見ると佐久間議員は啓政会であり、鈴木議員は市民クラブだから、会派での退場ではない。あくまでご本人の意志ということになるが、理由は明らかではない。しかし賛否同数の場合は否決の扱いになることが多いことから、少なくとも賛意の割合が少ないことの表明ということになる。

 案件は「副市長選任」である。出口市長提出の副市長案件はすべて「少数否決」であった。今回退場者2名があったが、そのほかの議員は賛成で「原案同意」となった。
副市長・花澤一男氏の健闘を祈る。
                             kawakami


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