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不思議な会社「袖ケ浦エナジー」5 [石炭火力発電所]

 火力発電事業を行う場合、11万5000kW以上の発電量を生み出す施設には、法律で環境影響評価のための事前調査「環境アセスメント」が求められています。このアセスメントは4段階の手続きを取らねばなりません。「環境影響評価配慮書」「環境影響評価方法書」「環境影響評価準備書」「環境影響評価書」の4段階です。エナジー社はすでに「方法書」を終えて、準備書を制作中です。各段階では、市民・市長・知事の意見を求められています。

 さてこの「環境アセスメント」は「本来大規模開発事業による環境への悪影響を回避または低減するため、一定規模以上の事業で事業計画決定後に境境への影響を調査、予測、評価し、環境保全を目指す制度。」と、いうのがこの制度の正確な意味です。

 ところがこの制度、批判的研究者からはなんと呼ばれているかご存知ですか?「環境アワセメント」と呼ばれているのです。それはなぜか?企業体に都合がよいように作ろうとされる傾向が強いからです。「袖ケ浦エナジー」の環境アセスメント方法書でとりあえず1例だけをあげましょう。《このことについては、私たちがエナジーに対して提出する質問書で詳細に明示します。》

 それは、袖ケ浦市の大気汚染測定で、基準値を超しているのは光化学オキシダントです。北京やインドで起きている石炭火力による濃霧の状況はテレビでご存知でしょう。これはPM2.5が原因です。光化学オキシダントやPM2.5は、大気汚染物質の二次生成物としてその生成過程がいまだ解析されていないので調査の対象にしない・・と言うとんでもない理由が書かれています。現在調査記録の残っている光化学オキシダントが調査対象になれば、稼働後との比較で結果がはっきりするからです。 

 企業体に有利な「環境アセスメント」であれば、「環境アワセメント」と呼ばれることもうなずけます。こういうことを市民に知られたくない。

 私たちに言わせれば、「こういう企業は袖ケ浦には必要ない」と言えましょう。今のままの体質が変わらないのであれば、「袖ケ浦エナジー」ならぬ「袖ケ浦エレジー」になっていくであろうことを予言しておきましょう。(この稿終了)

                           kawakami

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