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ワクチン予約騒動記 3 [コロナ問題]

 今日は、マイクロソフトニュース掲載記事を、そのまま紹介させていただきます。中央が混乱を招いている元凶であることがはっきりわかります。            kawakami

 3回目の緊急事態宣言が4月25日、東京、大阪、兵庫、京都で再発出された。新型コロナウイルスの感染拡大はなかなか収まらず、予定通り5月11日までで宣言を解除できるか不透明な情勢だ。菅政権が切り札とするコロナ・ワクチン接種の予約の受け付けが、各自治体で始まっているが、現場は大混乱している。

 受け付け開始と同時に高齢者から申し込みが殺到し、インターネットのシステムがダウンしたり、コールセンターの電話がつながらないなど職員らは対応に追われているという。急きょ電話回線を増やしたり、接種券の配布を見合わせる自治体も相次ぐ。

 緊急事態宣言が出た兵庫県に住む81歳女性がこう語る。
「ワクチン接種券が届きましたが、窓口に電話してもぜんぜん繋がらない。こんな調子ならワクチン接種ができるのは、数か月先になるでしょう。いま、兵庫県は変異株の新型コロナウイルスが拡大し、病院もパンク状態。もし感染したらわれわれのような年寄りは、助からないかもと覚悟しています」

 ワクチン接種で現場が大混乱している元凶は、そもそものワクチン不足と、複雑なシステムにある。
 国のコロナ、ワクチンに関するシステムは主に3つある。厚生労働省が所管し、自治体や病院が利用するワクチン円滑化「V-SYS」、河野太郎ワクチン担当相率いる内閣官房が所管し、自治体や病院が利用している接種記録システム「VRS」、厚労省所管し、保健所、自治体などが利用する陽性者数把握システム「HER-SYS」だ。

「医療現場や自治体からは『ワクチン接種に関するシステムが複雑怪奇で何をどう使っていいの かわからない』という声が寄せられています。その要因は、関係大臣間の『縦割り』です。河野大臣は菅政権の目玉として官僚組織の縦割りを打破するため、起用されたにもかかわらず、 ワクチン現場ではかえって悪化させています。システムが乱立したそもそもの責任は全体を見通す発想がなかった田村厚労大臣にあります」(政府関係者)

 厚労省が所管する保健所はコロナ患者数が増加した昨年、陽性者の集計作業で「FAX」を使用。 手書きであることから見づらく、 集計ミスを連発した教訓を踏まえ、 厚労省は威信をかけ、陽性者数把握システム「HER-SYS」を開発した。さらにワクチン円滑化システムも必要と昨年から「V-SYS」を別個に開発したが、今年1月に河野大臣が登場し、混乱に拍車をかけたという。

「自治体は以前から予防接種台帳で管理していたのですが、把握に数か月かかると河野大臣の肝いりで内閣官房がワクチン接種の予約システムVRSを開発しました。こうしてシステムを機能ごとに分化してしまったので、情報を一元管理ができず、地域ごとの感染状況をリアルタイムで捉えたワクチンの供給体制の構築ができていません。ワクチン接種を見切り発車したツケで混乱に拍車をかけています」(前出の政府関係者)

 これらのシステムは地方自治体や病院など現場からの評判が最悪で、「粗悪なシステムの押し売り」「システムハラスメント」という批判が相次いでいるという。

「あまりにも使い勝手が悪く、全国の病院からシステムのコールセンターへ電話が殺到しています。何度、電話してもつながらない、コールセンターですら詳細を把握できておらず、話にならないという苦情も多い。このように混乱している中、『ワクチンは必要数を確保できるが、いつまでに接種が完了するかは自治体次第』などとワクチンの遅れを現場に転嫁するような発言をした河野大臣に批判の声が各自治体で上がっています。河野大臣を“混乱太郎”と揶揄しているという笑えない話も聞こえてきます」(厚労省関係者)

 頼みのワクチン接種が思うように進まなければ、菅義偉総理が命運をかける東京五輪・パラリンピック開催も危うくなる。

「ワクチンが入ってきません。我が国のワクチン接種回数は(2回目も含め)スタートから現在までで累計約251万回。米国は1日で約400万回です。訪米した菅総理は9月末までに全国民が受けられるワクチンを確保したと言いましたが、ファイザーのブーラCEOはツイッターでEUとの追加供給は公表したものの、菅会談については何の言及もしていません。

会談が終わって1週間が経過しても契約書はもちろんない。ワクチン外交の失敗を隠匿する詐欺のようなものです」(官邸関係者)

 混乱の収束の道筋はいまだに見通せていない。
(AERAdot.取材班)


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