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耐震構造 1 [市政全般]

 市役所建設工事開始が近づいてきています。市議会議員5名討議に参加。続いて根本議員が、ご自分の支持者向けの広報紙に、建設賛成の立場からの意見を表明されています。6人の議員が市民に、あるいは支持者あてにご自分の態度を表明されたことになります。

 さて、建設の基底になる、耐震基準については、プロに委任しての結果だけが絶対視されての論議になっていますが、このことについて、私たちの事務局長が、問題点を指摘した文書を公表しました。
2回に分けて、連載します。

 ◆ 市役所建て替えか補強かみんなで考えよう
 補強にもさまざまな方法がある。袖ケ浦市の市民を入れた検討委員会があったと聞くが、どんな補強方法が提案され、その長短、予算などちゃんと理解して建て替えを選択されたのでしょうか? 誰か内容分かりますか?

 以下の写真は筋交いで補強する方法、これはがっちり固定するタイプとダンパーを入れて制振する方法があります。
 横浜市は職員が業務をそのまま継続したまま地下を免振構造に変更して揺れない方法とした。
引っ越しも仮庁舎も不要で市民も工事していることすら分からないで耐震工事完了

1) 免振構造とは(クリックすると大きくなります)

耐震構造1.PNG

耐震構造、制振構造、免振構造の特徴と施工方法とコスト比較(コストは一般住宅の例)

耐震構造2.PNG

(1)耐震工法のメリットとデメリット
まずは、日本の建築基準法などの法令にも定められており、最もポピュラーな工法である耐震工法について、メリットとデメリットをまとめましょう。
①耐震工法のメリット
• 現状、日本で最も取り入れられている工法である
• 3つの工法の中では最もコストが安い(数十万円)
• 現在の建築基準法に則って建てれば追加費用なしで耐震工法の住宅を建てることできる
• 激しい地震でも建物を倒壊から守ることができる
• 台風による強風程度ではほとんど揺れを感じない
• 地下室などの設置も可能

②耐震工法のデメリット
• 地震の揺れがダイレクトに伝わるため、揺れが激しい
• 建物の上部ほど激しく揺れる
• 建物内部にある家具などの損傷は免れない
• 家具の転倒などによる二次被害のリスクがある
• 建物は頑丈だが、繰り返しの揺れや何度も地震が起きた際には倒壊の可能性も増す
• 大きな震災があった後はメンテナンス費用にコストがかかる

(2)免震工法のメリットとデメリット
続いて、最も優れた工法であり、今後日本において主流となってくるであろう免震工法のメリットとデメリットをまとめます。

①免震工法のメリット
• 地震がきても建物がほとんど揺れない
• 地震対策においては最も優れた工法である
• 建物内部の損傷を防ぐことができる
• 家具の転倒などによる二次被害を防ぐことができる

②免震工法のデメリット
• 地震が起きたら免震装置が建物ごと揺れるため、ビルなら1m、住宅なら50cmは空き地にしておく必要がある
• 耐震、制震工法に比べてコストが高い(300〜600万円)
• 定期的なメンテナンスが必要となる
• 免震装置の交換の際もコストが高い
• 緩やかではあるが多少の揺れを感じる場合がある
• 歴史が浅いため、技術面や耐用年数については疑問視の声もある
• 施工できる業者が限られる
• 地震には有効だが、強風や暴風による揺れには効果が少ない
• 免震装置を設置する分、一階の床が地面よりも高くなる
• 地面の上に免震装置を設置するので地下室を作ることができない

(3)制震工法のメリットとデメリット

 最後に耐震と免震の良いとこ取りである制震工法のメリットとデメリットをまとめます。

①制震工法のメリット
• 建物の倒壊をほとんど防ぐことができる
• 耐震工法よりも建物内部の損傷を小さくすることができる
• 免震工法よりもコストが安く、工期が短い
• 繰り返しの揺れに強い
• 台風や強風の揺れにも強い
• 地震後のメンテナンスがほとんど不要

②制震工法のデメリット
• 建物自体は地面にくっついているため、地盤が弱いと導入できない
• 免震工法よりも制約は少ないとはいえ、制震装置の設置の関係上、狭小地には不向きである
• 耐震住宅よりもコストは高くなる(50〜100万円程度)
• 耐震工法よりも建物内部のダメージは少ないが免震工法よりはダメージがあるため、家具を固定する金具をつけるなどの工夫はした方が良い
• 建物内部にいた場合、地震の揺れは直接感じる

 このように、制震工法は、地震の揺れを抑え、建物内部のダメージを防ぎつつ、コストも免震工法よりもお手頃であるため、耐震工法と免震工法のちょうど間をとった工法といえます。また、地震があるたびにメンテナンスや検査をする必要がほとんどなく、定期的なメンテナンスといっても簡易なもので済んだり、数年おきで良かったり、耐震工法や免震工法よりも手間がかかりません。
さらに、免震工法のように基礎部分に大掛かりな工事をせずに済むので、リフォーム工事で地震対策を検討されている方にもおすすめです。

     (明日は、耐震補強工事をした公共施設を、いやになるだけお見せします。)



                      






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