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袖ケ浦市議会一般質問傍聴記~その5~ [議会ウオッチング]

 緒方議員の質問を聴く。緒方議員の質問をなぜ聞こうと思ったのか。質問項目の中に重要な課題2点が含まれていたからである。一つはいわゆる2025年問題を前に、急速な高齢化社会に対応する、地域包括ケアシステムの構築問題。もう一つは教育の中立性を揺るがすことが危惧されている新教育委員会制度の問題を取り上げているからである。

 地域包括ケアシステムについては、多くの自治体が委託業務としたものを、袖ケ浦市は「地域包括支援センター」を設置し市の責任において構築する姿勢を示していることは、喜ばしいことである。

 その構想内容は、第6期介護保険計画(案)に示されているが、この机上計画案と実際の現状との関連をひょっとしたら聴けるのではないかと思ったのである。緒方議員は、そのつなぎ目のような部分を、質問によって少しずつ結び付けてくれたような気がした。

 袖ケ浦市における地域包括ケアシステムの構築も、関係機関とそこに従事している方々の努力によって、その形が浮き彫りされてきているような感じを受けている。
 又、医療機関でも献身的な努力を注いでくださっているお二人の先生を中心に、その輪が広がりつつあることを。事実としてみてきている。地域包括ケアシステムは、別な観点から言えば、高齢者社会での地域の在り方を変革する取り組みでもある。緒方議員が、これからも、この問題について、一層関心をもたれ継続されることを期待している。

 教育委員会制度での最大の問題点は、首長の関与の問題であり、先のブログで野田市長が、新教育委員会制度への移行に当たって、「首長としての関与はしない」ことを明言したことを紹介した。緒方議員は首長が主管する「総合教育会議」の構想と、首長の権限強化について質問していた。特に最後に3点についての確認があった。

① 市長と教育委員会との連携はよくなったと理解してよいか。
② いじめ問題等で責任の所在が明確になると理解してよいか
③ 教育の政治的中立性と継続性、安定性の担保はどのように保証されるのか

私は③の項目に最も注目している。答弁は「市長と教育長の権限は変わらない。もし判
断が分かれた場合は教育委員会の職務に関する事項については教育委員会が最終責任を持つことが明示されている。」との答弁であった。

 せっかくここまでの答弁を引き出しながら、答弁内容に対する緒方議員のお考えはどうであるのか。この答弁を「関与しない」と受け取り満足なさったのか、それではだめだと思われたのか・・ご自身の明確なご意見がなかった。

 この二つの制度共に、政権与党である公明党は関与している。そして、決して優れた制度ではなく、地域包括ケアシステムの構築は、地方自治体に丸投げした制度であり、一つは日本の教育の進路が危ぶまれる制度改悪であると思っている。あえて今回の質問を取り上げた緒方議員の真意はなんであったのか?それを聞きたかった。以降、可能性は薄いと思うが、公明党中央の意見にあまり拘束されることなく、地方自治体の議員として、市民と密着した立場からの、ご自分の意見開陳を含めた質問を創り上げていっていただきたいものと願っている。   kawakami

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