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「水と安全はタダ」ではなくなった 3 [水の問題]

 千葉県段階での広域化の働きかけを確かめます。(木更津市ホームページ)
平成19年(2007年)2月に県内水道経営検討委員会より出されました「これからの千葉県内水道について」の提言に基づき、平成19年度より当地域の水道事業の方向性について検討を進め、平成25年(2013年)3月に事業統合の方針や今後のあり方など事業統合の判断材料に必要となる「君津地域水道事業統合・広域化基本計画(案)」を取りまとめました。
(この年、前述の麻生発言あり)

 最も、4市の広域化には、それ以前に水道事業の構成に、自治体単独を許さない仕組みが存在していました。それは水源の一元化です。千葉県最初の多目的ダムである亀山ダムは、1971年着工、1981年に完成しました。
 
 この亀山ダムから放流された水は40キロメートル以上の距離を流れて小櫃川の下流にある「君津広域水道企業団」の大寺浄水場で取水され、処理したあとに水道用水として配水されます。
大寺浄水場で処理された水は4市(木更津市、君津市、富津市、袖ケ浦市)と市原市の一部に最大で1日220,200立方メートルが水道水として利用されています。

 つまり、水源は4市が一つになって、今までは大寺浄水場から受水し水道水として使っていたことから、水道問題が出てきたときは、4市で協議するという、やむを得ない状況があったわけです。今回、この県業務であった「君津広域水道事業団」は、その業務を新しくできる「かずさ水道広域連合事業団」に移し、国が言うコンセッション方式第一段「広域連携」という枠組みは完成したのです。

 次の段階は「老朽管対策」です。これは自治体によって大きく格差があります。
袖ケ浦 88.8%修理済み(残11.2%)  木更津 57.6%修理済み(残42.4%)   
君津  43.8%修理済み(残56.2%)  富津  50.8%修理済み(残49.2%)
 こんな格差のある老朽管です。距離数も違います。今までは各自治体が老朽管の整備に責任を持ち、進めてきたわけですが、これからは事業団が責任を持つことになります。

 老朽管整備のための費用は、袖ケ浦が先行投資の形で行った費用より、おそらく1.5倍の経費は掛かることが予想されます。10年間で老朽管整備を終えようとするならば、当然水道料金の値上げが待っていることになります。市が出した説明書では、第一回目が今月4月1日から始まり、第2回、第3回で4市が統一した価格になります。その説明図は1㎥当たりの値上げの金額が書かれてありました。

 これを、通常家庭の最低使用量口径20mm、使用料20㎥で計算すると、どのような金額になるのでしょう。そこに下水道の金額も加味されなければなりません。でもそれで3市の修理が袖ケ浦と同等程度になるとは、到底思えません。統一価格の金額はもっと高いものになることが当然予想されます。(続く)




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