SSブログ

「地域包括ケアシステム」の確立を目指して~その1

「地域包括ケアシステム」の確立を目指して~猪狩友行先生・竹内正夫先生の紹介~
           (3回に分けて連載します。その1)

 猪狩友行先生というお医者さんがいらっしゃいます。袖ケ浦市・長浦駅南口前通りを登って突き当りにある「さつき台病院」の副院長です。先生から私たちの会の関会長へ、君津在住で市民活動をしている友人を通して「お話があるのでぜひお会いしたい」との連絡が入りました。何のことであろうと思いつつ、事務局のかわかみも同伴し、お訪ねしました。先生は、初対面であることを忘れてしまうような、熱気のある、意欲的で、素敵なお話を、じっくり話してくださいました。その概要を、ぜひ会員や市民の皆さんにも報告したいと思います。その熱気を、夢を、少しでも共有し、実現に向けて、微力でも共に歩みたいと願ったからなのです。

 さつき台病院は、2年前道路向かいに大きな病棟を増設しました。この病棟は一つの独立した性格を持っています。それは「総合広域リハケアセンター」としての性格です。「リハケア」とは、高齢者・障害者のための「回復期リハビリセンター病棟」機能と、「地域におけるリハビリ向上のためのケアセンター」機能を持っています。つまり、この二つの総合的センターとしての機能を持つ病棟であるということです。

 2010年、千葉県は「脳卒中患者の地域的リハビリ向上を目指す取り組み」の、モデル事業として君津郡4市を2年間の期間限定で指定しました。2006年に制定された「回復期リハビリテーション病棟」における国の基準では、人口10万に対し50床が必要であることを明示しています。その基準で言えば、君津郡4市で150床が必要ということになるのです。しかし、県全体で38床、全国でビリから2番目の位置にあったそうです。その上、君津郡4市は全くの0床であった・・ということから、急速な展開を目指して、モデル事業ということで指定されたと聞いています。

 先生は、当時君津市にある、あすなろ敬愛クリニックの院長と千葉医療福祉専門学校・君津あすなろ学園の校長をしていらして、理学療法士・作業療法士の育成に力を注いでおられました。一方医師会での担当理事をなさっていたこともあって、この機会に、この地域にキーステーションとしての「回復期リハビリテーション病棟」設置と、そこをセンターとして、高齢者・障害者の地域リハビリテーション向上に取り組みたいという決意を固めておられました。

 この時、猪狩先生に共鳴された先生がいらっしゃいます。竹内正夫先生です。先生は帝京大学千葉総合医療センター勤務のリハビリ専門医師で、専門医の立場から地域リハビリの重要性を感じられて、その確立を志向してこられた方なのです。お二人の意見は一致しました。そこで、医師会としての意も含め、お二人の気持ちを率直に訴えつつ、病棟建設の要請を、さつき台病院・矢田洋三理事長へされたのです。

 矢田洋三理事長はようやく病院経営が軌道に乗った時点で、また新しい課題を背負うことに一時ためらいがあったようですが、猪狩先生・竹内先生の熱意あるご意見と、矢田理事長ご自身もこの問題に対する関心を深くお持ちになっていたことから、病棟建設に踏み切ってくださいました。

 お二人の先生共に「病棟建設完成」と同時に赴任され、猪狩先生は副院長であると同時に、「回復期リハビリセンター病棟」責任者として、また竹内先生は「地域リハケアセンター」のセンター長として
お二人が、一つの車の両輪のように、この2年間運営整備に努めてこられたのです。         
その見通しも立ったことから、いよいよ、「高齢者の地域包括ケアシステム」の具体的実践段階へと踏み出すべく、その第一歩として市民団体として活動している私たちに声をかけてくださったという経緯でした。(続く)






nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

トラックバック 0