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あきれた自治基本条例策定手順~その4~総合開発審議会傍聴記

★ 7月13日に行われた総合開発審議会の傍聴に行った。
 議題に自治基本条例があったからである。
皆さん唐突に感じられたのであろう。委員からの率直な質問があった。

 「今の時点で何故この条例が必要なのか?本当の狙いは何なのか?
 誰の発議で、今の時点でやろうというのか?」

鈴木課長の答弁
 「市民の参画、協働を進めて行きたい。狙いの本音を言えば、
 市民の行政参画が進んでいるところであれば必要ないといえる。
 発議は市長のマニフェストにあり、すでに実施計画に入っている
 事業であることからの取り組みである。」

★ 「行政の自立」を考えたことはあるのか?
  総合計画の基本理念は『自立と協働』である。
 しかし総合計画には、市民の自立についての記述はあっても
 行政の自立についての記述は『財政の健全化』しか無かった。
 そのことを質問すると、「職員若手の育成」という的はずれの
 答弁があった。

 地方自治体における「行政の自立」とは、
 ① 国・県と対等の位置に立つという事である。
 ② したがって、法令に対し「自主解釈権」を持っていることを
   宣言し、実行すると共に、自治体に対する国・県からの不当と
   思われる事項に対し毅然と対処することである。
 ③ 自分の頭で考えた政策を持ち、市民に訴え合意を得て
   実行することである。

  上記実現のためには、職員の不断の研修が求められる。
 基本条例についても、ニセコ町でも、大和市でも、流山市でも
 全職員を対象にした共通意識確立のための学習会が無数に行われている
 ことを銘記すべきである。日程の中に職員組織を横断した学習会は無い。
 「行政の自立」の無いままに市民に「協働」を呼びかけるということは
 行政の都合のよいように、市民に協力を呼びかけるに等しい。
 それが本当の狙いであるとすれば、恐ろしいことだ。

 ★ ほんのりとした光も・・・
   ただ悪いことばかりではなかった。ぜひこのことは書かねばならない。

   鈴木課長の答弁が微妙に変わっていた。又説明資料にも小さな変化があった。
    一つ目は口頭説明ではあったが、
   「施行日の設定はあくまでも仮のもので、取り組み次第によっては、
    変更の可能性もある・・・」と話されたこと。
    二つ目は、説明資料内に、市民との意見交換会日程が設定されている。
   当初は2011年2月中旬~下旬と設定されていたものが、3月いっぱいまで
   延長になっているのである。短いと感じたのかもしれない。
   いずれも、かたくなな態度をとらない姿勢がほのかに感じられた内容である。
    こういう姿勢を、ぜひ大事にしていただきたいものだと願う。 


  自治基本条例の内容構成について書くつもりであったが、
 今回は、たまたま審議会を傍聴しての感想に変更した。

                        かわかみ


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