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豊驍の海であった東京湾 3 [漁業]

   ★ メタボと栄養失調が共存する東京湾の水
 高度成長で関東地方への人口集中2900万人の生活排水が多摩川、荒川、小櫃川などの河川、そして下水道を通じて東京湾に流れ込んで窒素リン酸過剰のメタボ状態、だから赤潮発生、青潮で大量死を繰り返す。

 その生活排水はキッチンやトイレ下水だけでなく髪を黄色に染める、お風呂石鹸からボディシャンプーへの変化、おまけにマイカーまでシャンプーということでバクテリアもさすがに分解困難な物質。

 おかげで汚染がひどく一方、都会化で森・里山がアスファルト・コンクリートになって落ち葉・腐葉土でろ過され腐葉土がつくるフルボ酸鉄という海藻・魚類が好む栄養・ビタミンが減った。
 フルボ酸鉄は動物の血液のヘモグロビンと同じ有機鉄で生物に必須の栄養・ビタミンのような働きもの。この栄養・ビタミン不足も相まって東京湾で捕れる魚は激減してしまっているのが現在である。

 そこに降って沸いたのが出光バルクターミナル空き地に火力発電所建設問題
日本を壊した問題児の第二次安倍政権が石炭火力増強の考えを2014年に発表したことで石炭火力建設を目指す会社が全国に降って沸いた。 袖ケ浦だけでなく千葉市にも市原市にも石炭火力の建設問題が勃発!!

 出光興産、九州電力、東京ガスの3社も時勢に遅れてはいけないと石炭火力発電所建設を目指した。
しかし、世界市民の 『地球危機の最中に石炭火力とはありえない』 との批判で断念したものの九州電力は九州地方での電力需要の縮小で関東地方に進出したいという欲望、東京ガスは将来ガス需要が減るから電力に活路を見出したいということで電気購入顧客をどんどん増やし120―>240―>270―>300万件もの契約を東電顧客から奪い取った。

『ガス火力は再エネの欠点をカバーできる』 を錦の御旗に進む東京ガス
 そうなると買って売る電気では儲からない、電力市場JEPXから買う電気は価格が不安定ということで自前の発電所が欲しいということで500万kWガス火力建設に方針を転換した。

 ガスが燃料ならCO2は石炭の6割、粉塵・硫黄酸化物はゼロ、窒素酸化物は石炭より減少するから市民は納得するだろうという予測判断であったと想像する。
 実際、ガスなら仕方ないという市民は多かったのは事実である。 しかし近年の気候変動を見て市民は疑問を持ち始めている。
  漁獲減少でお金に困っている漁民には保証金を支払うということで批判をかわせると判断していたようで、温排水影響を小さく見せようと思っていた形跡が見える。 
 それは東京湾の海岸を80%埋め立て地にした 【大企業の今だけ金だけ自分だけ】 の論理で東京ガス創始者の渋沢栄一翁の母の言葉の  皆が幸せでないと本当の幸せはないよ! とは離れている。
(続く)

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