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産廃施設第一期工事汚染水漏洩に対する陳情書 2 [議会ウオッチング]

 昨日の続きです。質問 討議 執行部見解 採決へと進みます。どの議員が、どんな位置に立っての発言か、しっかり読み取ってみましょう。kawakami

 ◆ 質問  1
質問 吉岡議員  施設建設許可時点で、当時反対運動はなかったのか。
回答 当時から反対運動をしてきた。久留里では全自治会の組織 御腹川沿線対策協議会 小櫃川沿線全土地改良区が反対に立ち上がっていた。

質問 吉岡議員 塩化物物イオンの濃度をデータで見ると確かに増えている。地裁でも汚染水が出た結果であること認めている。問題はこの中に含まれている有害物質だ。その蓄積が人体に問題である。今回の陳情についての視察で「有害物質をどう考えているか」の質問に対し「係争中である」とのことで回答を得ることはできなかった。

回答 重金属が一番重要であるが、県と新井総合が出す値は塩化物イオン。君津市も調査をしてくれるようになったが、重金属についての内容をわたしたちがつかむことはできていない。
関陳情人補足 塩化物イオンとは処分場の他の有害物質も出ていると言うことでその指標になっている。高いことは有害物質を含んでいることを意味している。

質問 吉岡議員 第3期を終えた後第4期の可能性は?

回答 業者は言及することはない。しかし第3期の場合も、第2期の埋め立てと同時進行で着々と手続きを進めて来た。運転資金に200億の金を注いでいるので、埋め立てを続けなければ止まってしまう。周りの土地を君津市で買うことを提案したが、すでに50%が買われてしまっていた。
 第3期の埋め立て地には8000ベクレル以下の、どこにも持っていかれない放射能汚染土が搬入されている。宇都宮市の浄水場にあった汚染度が3500t搬入されていることが、宇都宮市議会議員によって明らかになった。情報開示を求めてようやく黒塗りの文書が出てきたが、その中に一枚、塗り忘れていた文書があって、契約書を発見。ここ(君津環境整備センター)が搬入地であった。
 自分たちのごみは自分たちの所で処理する。これが原則である。この施設をこれ以上続けることは許されない。子どもたちのためにも、市民と議会、行政が一体となってこの施設継続を差し止めたい。

◆ 質問  2
質問 笹生典之議員  力強い説明でひどい会社と思う。しかし客観的立場で考えなければならないのでお尋ねしたい。危険水がオーバーフローとのことであるが、企業の説明では対策を含めて行っている。危険性について信ぴょう性がどのくらいあるのか

回答 ここに出したデータはすべて県が公表しているものです。県は195m以下にせよと指導しています。しかし何と205mを超えている。10mも高い。一番上のシートで水を抑えその下は水浸しになっていることになる。井戸90本で汲み出しても水位は減らない。危険性はぎりぎりなのです。
 台風の時、電源が切れた。非常用電源で何をしたか。調整池に溢れた水を送り出した・・と言う。
 県に、(業者に対し)非常用電源を確保するよう要請したら、(業者の)県への回答は非常時にリース会社から優先的に借りる契約をしたとのこと。しかしその契約書もできていないという。危機管理が全くできていないという現状です。

質問 笹生議員 短時間で見ただけで理解がどこまでできているか・・と思うのですが、
水道法では、塩化物イオンの濃度は200mg/lあったと思いますが、観測井戸の濃度では下回っていると思うのですがどう考えますか?

回答 本来自然界で200mg/l 濃度などありえない。そんな濃度があったら搬入禁止になる値なのです。データでそのような数値がどこにあったのか、今日はすべてのデータを持参していないので不明です。
関陳情人補足 塩化物イオンは自然界では殆ど出ていないのが通常です。基準以上出ているということは処分場から汚染水が漏洩していると言うことで、有害物質が漏洩している証拠です。

質問 笹生議員  この施設が設置される以前には塩化物イオンは存在していなかったのでしょうか。
回答 埋め立て前(自然界では)20-30mg/Lで、三桁になる塩化物イオンは存在していませんでした。

6,執行部の見解
 ①「君津環境整備センター」は千葉県が平成16年4月に許可し設置されたものです。
 ② この産業廃棄物処理場は「管理型施設」であること。浸出水の処理施設は企業の責任において
  設置すべきものであること
 ③ 漏洩事故が起きたとき、市長、担当課長で訪問。事故解決につて厳しく申し入れを行った。
 ④ 目下係争中であり、市としての意見は差し控え、今後の動向を注視したい。

◆ 質問 吉岡議員 本市の水源地であり、市の対応はもう少し積極的であってよいのではないか
  回答 県の審査を確認しつつ、市としては見守りつつ対応したい。

7、討論
 ① 笹生議員  動議  趣旨採択の扱い提起
  理由 ・ 力強い説明であったが、残念ながら係争中でもあり細かなことは聞けなかった。
     ・ 塩化物イオンについて 上下しながら推移し、近年はブレ幅が小さくなってきている
     ・ 自分の資料でもこのことは確認していることもあり、判断できない部分もある。
     ・ 広報紙では 水質分析結果、社会的責任は果たしている
     ・ しかし陳情者の「水は命の源、安心安全な水を残していく」という願いもあり、継続し
てみていくことから趣旨採択としたい。

 ② 吉岡議員  陳情書を採択すべきである。
理由   係争中であり判決を待てば、最高裁まで行くとなれば長期になる。この間放置していてよいのか・・県に早急な指導を求めることが妥当だと考える。

 ③ 山口議員 趣旨採択賛成討論
   理由   現地視察から「県が指導していること」陳情者の願いは理解する。「しかし抜本的解決は困難であること」から趣旨採択に賛成

8、採決 趣旨採択について採択   
賛成5名(伊藤啓、伊藤章良、山口進、笹生典之、緒方妙子各委員挙手)
  賛成多数  趣旨採択決定

*(記録者注)この陳情の趣旨は「処分場の漏洩の根本原因を究明するよう、千葉県が業者に厳しく指導してほしい」、という意見書を袖ケ浦議会より県知事に出して欲しいという趣旨です。
趣旨採択とは陳情の趣旨には理解を示すが、意見書の提出は行わないと言うことで実質的には不採択と同じです。
  
    

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