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「私たちの水の将来を考える」学習会 [産廃処理場]

 今日は久留里まで学習会に行ってきました。小櫃川の水を守る会の他三団体が主催。
 会場いっぱいで、後ろの席に座ろうと思ったら、どうぞどうぞと来賓席に。県議二人、君津市議6~7人、君津市の職員、上総地区自治会連絡協議会の代表の方、袖ヶ浦市議、富津市議も。

★ 質問するたびに、廃棄物の最終処分場の事業者の答弁が、だんだん変わってくるのを時系列で小櫃川の水を守る会から報告。・・理詰めで、質問し、答弁をもらい、また、質問する、この構造、ドイツで放射性廃棄物の最終処分場建設反対の市民団体の運動に似ている。

「私たちの水の将来を考える」・・御腹川・小櫃川、そして久留里の上総掘りは安全か?
小櫃川の水を守る会、第四紀学会会員 佐々木悠二さんの報告は、下記のとおり。(今までの交渉の経緯がよくわかる)

1 新井総合㈱のⅢ期処分場が許可になったら、御腹川の水質はどうなるのか?
 市民団体「今までの面積に比べて第Ⅲ期部分はとても広い。御腹川流域の前森林が消滅。千葉県の森林率は全国ワースト3 [→]ワースト1」
  
2 処分場に大雨がふったらどうなるのか?
事業者 「大雨が降っても、設置基準の2倍の汚水処理施設や貯水槽があるから大丈夫」
市民団体「この地域の雨量で計算していない。久留里場は別名雨城と言われるほど雨が多い。過去のゲリラ豪雨の時で算出すると、大雨が降ったら、汚染水が処分場からあふれでる」
  
3 処分場に大地震がきたらどうなるのか?
事業者 「震度6弱まで耐える構造。処分場にそんなに大きな地震はこない」
市民団体「しかし、今後30年以内に震度6以上の地震が起きる確率をみると、地震がないとはいえない」
市民団体「なぜ、Ⅱ期までの傾斜よりⅢ期の傾斜は急なのか」
事業者 「県の基準に合わせた」

4 新井総合㈱第Ⅲ期処分場と、久留里の上総掘りりの水との関係はどうなっているのか?
市民団体「地震や化学変化、経年劣化でシートが破れたら、久留里~小櫃の上総堀りは汚染される
事業者 「万が一、破れても、処分場の地層は久留里の井戸の下を通過するから大丈夫」

そして、ここからである。知恵比べ。軍配はと市民団体かなと私は思った。

市民団体「2つの井戸の柱状図(井戸を掘った時の地質断面図)から斜面の角度を割り出し、地下の地層の傾斜は6.6度と判明。それも梅ヶ瀬層の砂泥互層(砂と粘土がバームクーヘンのように層になっている)」
事業者 「傾斜は15~22度で下がっていくから井戸の下を通過する(2期アセス)

市民団体「梅ヶ瀬層の傾斜15~22度、それはありえない。」
事業者 「傾斜は、実は10度だ。処分場は梅ヶ瀬層だが、久留里の井戸は国本層だ。」

市民団体「10度の根拠は? 取水層が国本層という根拠は?」
事業者 「実は傾斜は7.5度だ。取水層は国本層でなくて梅ヶ瀬層だが、『日本油田・ガス田』の資料から計算すると、Ⅲ期処分場の地層は、井戸の10?下を通過する。」

市民団体「どういうことか。」
事業者 (数値で説明する)

市民団体「それは聞いたことがない。環境アセス本文の数値とも違う。何を根拠に作図したのか。」
事業者 「日本油田・ガス田」が唯一の根拠だ。他は参考にしない。」

市民団体(「日本油田・ガス田」の模式図手に入れる。)「計算が合わない。」
事業者 「国本層の傾斜ははじめ12度 途中から7.5度。」

市民団体「それはどこに書いてあるのか」
事業者 「『日本油田・ガス田』の地質図」

市民団体「どうして近くの数値7度を参考にしないで、少し離れた12度を参考にするのか」
事業者 ‥‥

市民団体は、『日本油田・ガス田』を作るのに、元にしたという地域を調査して書かれた三梨論文に立ち戻る。すると、久留里駅前は、小櫃川に浸食されて、標高100mが40mになっていたことがわかった。

結論。
 久留里の井戸水は、梅ヶ瀬層の水でその上流には首都圏最大級の管理型産業廃棄物処分場(埋め立て量200万?)がある。今、新たに第Ⅲ期処分場223万?の建設が計画されている。
 君津市議会は、全会一致で、過去の文献に頼らず、科学的な証拠で安全を図れるよう、ボーリング調査の実施を事業者に求めるよう、県への意見書を採択。
千葉県議会は、それを受け、2月議会の委員会では現地をみてから考えようと継続審議。現地視察を4月に実施。この6月議会の委員会が正念場。
というのも、せっかく現地視察した県議会議員の委員、6月議会でメンバー交代になるらしい。

処分場 [→]御腹川の水 [→]小櫃川 [→]私たちの飲み水 
 
 最終処分場は必要なことはわかるけれど、水源地はやめて。ましてや、原発事故後、8千?以下のものも受け入れることになったから、より安全の確保が重要に。

 ふと、木更津市の一般ごみの焼却灰、溶融飛灰は今、どのくらいかスマホでぐぐる。少なくなっている。原発事故後、新井総合㈱に搬入せず、しばらく保管し、その後、受け入れ先が決まり、低レベルのものを他県に搬出している。

 複雑な気持ちもかかえながら、現地でも同様にいやだなと思ってる住民がいるのだろうなと。

 報告のあとは原子力資料情報室の伴英幸さんの講演を聴きながら思った。

                木更津市議会 田中紀子議員報告 

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