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東京ガス社長広瀬道明様 1 [石炭火力発電所]

東京ガス株式会社
代表取締役社長 広 瀬  道 明 様

                              富 樫 孝 夫
拝啓

 初めてお手紙を差し上げます、袖ヶ浦在住の富樫と言います。
三浦千太郎社長時代に(株)エネルギーアドバンスのガスタービングループにお世話になっていたものです。現在は東京ガスエンジニアリングソリューションという会社になって発展していることをインターネットで知って喜んでいます。
 ホームページに写っている社員のほとんどが知っている人たちでとても懐かしい思いがしています。

 しかしながら東京ガスさんが石炭火力発電所を袖ヶ浦に、出光、九州電力と三社で建設する計画と聞いて心から驚きました。
 なぜならば在職中、コンプライアンス・環境教育などが定期的に実施され、また仕事でミスがあった場合関係者に報告、客先にも丁寧に説明し対応をとる社風であり、クリーンなイメージの会社と感じていて、この会社で仕事ができることを誇りに感じていました。
 とても環境を破壊する石炭火力に投資する会社でなるとは思っていなかったから驚いたのです。

一般市民の多くは今でも東京ガスが石炭火力に手を出していることは知らないと思います、なぜなら環境アセスメントの方法書が公表されるまで自分自身が知らなかったし近所の人に石炭火力建設計画があることを知っているか聞いてもほとんど知っている人はいませんでした。
もし知れば私のように”えー、東京ガスが、、どうして”という反応をするのではないでしょうか?

 環境を大事にする東京ガスですから重役の方々から反対の声はなかったのでしょうか? YES MANの重役に世代交代してしまったのでしょうか?そう考えざるを得ない大転換であり、歴史的汚点に向かっていることに憂いを禁じえません。

 少し具体的に私が石炭火力に反対する理由をお話しします。

① 天然ガスのガスタービンコンバインドサイクルに比較して2倍のCO2を排出し 地球環境を破壊します。 異常気象で食料不足を引き起こし、水害などの原因を 東京ガスが加速することになるし、 もちろん世界へ公表した日本のCO2削減の約束を反故にする悪役を演ずることになります。

② 天然ガス火力では出ないSOX、煤塵も出します。 PM2.5、SPM(細かい浮遊粉塵)、光化学スモッグの原因物質がNOX、SOX、HC、 SPMと紫外線です。

③ 温排水も石炭火力は2倍出すことを知っていると思います、100万kW当たり毎秒42トンの+7℃の熱水を水中放水するというのです。
100万kW2基ですから毎秒84トンです、小中学校の25mプールの水量が500トン程度ですから6秒でいっぱいになる温排水量で海面を覆いつくし海底水と表層水の垂直循環を阻害して貧酸素水塊をできやすくし、漁民への被害条件を作り出します。 現に被害がでています。
 先日、近所の漁協組合長と話す機会がありました、若いときは1日数万の収入があったが環境破壊でアサリの収入は1日に数千円になっており、馬鹿馬鹿しいので出漁しなくなっているとの話を聞きました。
 (一度こちらに環境担当者が来てくれれば漁協に案内しますのでお知らせください)

④ 石炭の10%は灰です、その灰には豊洲で有名なヒ素、クロムなどの有害物質が含まれるだけでなく水銀があります、この灰の引き取り手のセメント業界の引き取り能力をすでに超え道路路盤材として環境にまかれていることを知っていますか? 特に震災復興地の水道、下水道工事で多く使われていますので将来、豊洲のように土壌汚染、地下水汚染、海洋汚染となって表面化してくると思いませんか? 豊洲も東京ガスの水性ガス製造工場跡ですよね?私が20歳のころ電気雑誌オーム社のイベントでガス工場見学しましたが豊洲だったと思います。
もし石炭火力建設をしたならば日本全土が長期間の後に豊洲になってしまうのです、そんなことの片棒をお世話になった東京ガスが担ぐなんで考えたくありません
 他の従業員も退職者も口をつぐんでいると思いますが腹の中では泣いているでしょう

⑤ 煙突からも金属水銀が3割排出され、灰と併せると100 万kWあたり160kgの年排出量となります。 これは熊本水俣病の推定排出量400kgから6000kgと言われる、最低排出量400kgの3分の1であり数年で超過します、運転継続したいったら雨水となり、地下水となり、工場排水は東京湾に結局流れて、食物連鎖で東京ガスは将来、東京湾水俣病の加害企業として被告企業になりませんか?
 かしこくこんなリスクは避けるのが真の指導者です、目の前の石炭は安い燃料にこころを奪われたのでしょうが後で原発のように高くつきと思いますよ

⑥計画の石炭火力の位置から3kmに盤洲干潟があり、ここの生態系も破壊が進み
 現在ではアサリすら希少になっているのです。
  過去、盤洲アサリはブランドで ぐっつんでいた(隙間なく生息していること)のです。
 私や兄の子供が幼稚園、小学1-2年のころはタコやシャコ、いろいろな貝をバケツ一杯道具なしでしかも潮干狩り場でない無料の浜で取っていました。

 社長さんもご存知のようにトヨタやリコーはRE100を目指しています。GEもAppleも 世界は再エネ社会の到来を予測してビジネスチャンスとして取り組んでいます。あのイメージ悪い中国・インドですら石炭からの撤退をし始めました。

 せっかく 東京ガスはガスエネルギー専門会社なのだから、まず出光・九州電力との関係を解消し、今のイメージ通り、環境重視の姿勢で経営方針を再建してください、石炭火力などつくってもわずかの期間、わずかの従業員しか吸収できないし、近い将来 鉄のゴミ、運転禁止発電所になることは分かっているのではないでしょうか?

人類はいつまでも限りある地下資源に頼れません。水素、燃料電池など、将来性のある事業分野に活路を見出し、真のエネルギーフロンティア 会社を目指すよう期待しています。 

                                                敬具

追記
 社長さんがこの手紙を読んでくれると期待しています。
 
                             

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渡辺

環境にやさしいグリーンエネルギーに関してはこちらにあります:
https://selectra.jp/energy/guides/environment/green-energy
by 渡辺 (2020-02-17 22:19) 

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