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小農学会を考える [農業]

横田地区の老舗スーパー「吉田屋」が店を閉じることになったという。このことを知らせてくれた老舗をよく知っている方は
「寂しいことだ、高齢者が増える、遊休農地が増え、人口は減る。大型スーパーが乗り込んできての過当競争だ。この店で働いていた地元の人もたくさんいたろうに・・時代とはいえ袖ケ浦市の5つの地域を同じように発展させる・・と言っていた約束事はどこかへ吹っ飛んでしまった。「吉田屋」も、その犠牲者と言ってよいのじゃないのかな・・・」
と話しておられた。

 数日前の東京新聞「こちら特報部」欄に「大規模化政策に異議あり」「挑む小農学会」「兼業が未来切り拓く」というような見出しで、農政の在り方を痛烈に批判しながら、着実に地域に根差した農業経営を進めている『小農学会』の活動を紹介していた。

 安倍政権の「攻めの農業」が念頭に置くのは、大規模経営のプロ農家。2015年11月の国会で、兼業農家や小規模農家の保護について問われた安倍首相は
「小規模ではコストが高くなるのは当然だ、基本的には大規模化を進める」
と、はっきり答弁している。しかし、その政策の具体化で考えている大規模とは、30h以上
というささやかなものだ。この方は、例えば南米の農家の耕地面積の広さをご存じなのであ
ろうか。すべて三ケタが並ぶ広さなのだ。200ha,300ha、広い人は500ha、700haと並ぶ。
 
 袖ケ浦市の農家の耕地についての資料がある。7年前でちょっと古いのだが掲載してみよう。
袖ヶ浦市農家の実態数である。(2010年世界農業センサス)

0,5ha       111 戸  
0,5ha~1ha      320戸
1ha~ 2ha     366戸
2ha~ 3ha     125 戸
3ha~ 10ha    143 戸
10ha以上       7戸
          972 戸  

 前に、いわゆる「攻めの農業」の成功例をとうとうと述べていかれた講演があった。数多くの農家の方々が聞いておられたようであるが、その聴衆の中に市長もおられた。ただただ感心して聞かれておられたのであろうか?袖ケ浦の農家のこの現実を、「攻めの農業」で打開できるとお考えになっておられたのであろうか?(続く)

kawakami

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