SSブログ

脱炭素化紀元元年 2 [石炭火力発電所]

巨大市場をだれがとる
 しかしそれだけではありません。地球を動かす、とにかく巨大なエンジンです。付け替
えには巨額の費用が掛かります。再生可能エネルギーへの移行など脱炭素化には年に5兆ドルものインフラ投資が必要だとされています。
 費用が掛かるということは、巨大な市場が創出されるということです。脱炭素化市場は
自動車産業の2倍以上の規模に成長する見込みともいわれています。パリ協定には消極的なトランプ米次期大統領にも魅力的に映るでしょう。政治の意志と巨額の資金が渦巻く中、その熾烈な争奪戦がすでに始まっているということです。

一方、化石燃料による発電施設には座礁資産化のリスクも潜在します。使い物にならな
くなるということです。切り替えの遅れた企業は、温暖化の被害者による膨大な訴訟リスクを抱えることにもなるのです。
環境投資は、今や社会貢献ではありません。企業の生き残りをかけた主戦場と化したの
です。COP22サイドイベントには、大手機関投資家の最高投資責任者が大勢顔を見せました。気候変動にまつわるさまざまなリスクを踏まえ、世界を巡るマネーの流れもこれからますます大きく変わると思います。

さて日本はどうか。パリ協定の国会承認(批准)さえ発効に間に合わず、リスクを共有
できない国として国際社会の失笑を買いました。温室効果ガスの削減を再稼働のままならない原発に頼りすぎているからです。

フクシマに教えられ
脱炭素化のエンジンは世界的には、再生可能エネルギー、原発ではありません。原発は
石炭火力以上に「燃費」が悪いと、多くの国が気付いたからなのです。
福島第一原発事故が原子力の潜在リスクの膨大さ、平和利用の難しさ、ひいては投資リ
スクの大きさを世界に知らしめたからなのです。
ところが当の日本がなぜか方向転換できません。旧態依然、痛みをわかちあえません。
新年宇宙船「地球号」のカウントダウンが聞こえてきます。私たちを置き去りにしたままで・・・

nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

トラックバック 0