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議会傍聴記その5 となみ久子議員 [議会ウオッチング]

(昨日の続きを書きます。少し長いですが、お読みください。  kawakami)

2、公立幼稚園教育の理念・・答弁不能

 となみ議員は「公立幼稚園をなぜ設立したのか、公立幼稚園設立の目標というか理念というか、そのことについてどう考えているのか説明してください」という基本にかかわる質問をしました。答弁のお鉢は教育部長に回ってきましたが、答弁不能でまごまごしています。
 たまらず教育等が答弁しましたが、「袖ケ浦市は歴史的に幼児教育を重視してきたことは議員さんもお判りのことと思います・・・」とピントのずれた回答をされました。
 そのあと教育部長が「幼稚園教育要領があります。この中には5領域にわたって幼稚園の役割が書かれています」と答弁ならぬ、本の紹介をされていたのです。

 袖ケ浦市における幼稚園教育のあるべき姿について、教育長も教育部長も、ご自分の抱く抱負を自分の言葉で述べることができませんでした。幼保連携という言葉があるのですが、幼・保の違い、私立・公立の内容的違いなど理解されているのかな?もっとも教育部長は教育畑の経験のないお方と聞いています。それであればなおのこと、袖ケ浦市の子どもたちを、どのような施設でどのような子供を育てるのか・・・誰にも束縛されず、ご自分の意見をお持ちになられることをお勧めしたい。あなたの手に袖ケ浦の子どもたちの未来がかかっているのですから・・・。

3、市民のニーズ

▼ 行政主張の根拠は
① 幼稚園の定員割れと保育所の不足
② 27年4月からスタートした「認定子ども園」という制度ができたので、ここでは幼稚園と保育所を一緒に運営できる施設内容であると説明されています。老朽化した今井幼稚園を廃園にし、そちらに吸収させることで、二つの問題を一気に解決できる。民間にすると金の持ち出しもいらない。
③ 市民のニーズは変わってきている。そのニーズに従ったものだ。
以上が行政側の主張の柱であると聞き取りました。

▼ ニーズの実態
 この間行われた各種調査や、アンケートがあります。となみ議員は、その一つ一つの結果を質問で明らかにしながら、行政が主張する市民ニーズの変化と称するものは、市民の希望と反対の方向であることを明らかにしています。その典型的なアンケートの内容と発言を確かめてみます。

 それは私立幼稚園保護者アンケートでした。結論的に言います。
① 幼稚園に満足している保護者の割合・・・82%
② なぜ幼稚園を利用したのかの第一位は 経費が安いことと、子どもが思いっきり遊んでいる姿がいい。友達とのかかわりもとてもいい。というものでした。
③ 不満なことは
・3歳児の保育をしてほしいこと
・預かり保育をしてほしい
・給食をしてほしいこと

◎ 不満なことは制度にかかわることで、幼稚園の満足度は82%という高率でした。
◎ 預かり保育のことは、毎回の質問で検討すると答弁しながら、まったくしていないこと
も明らかになりました。

◎ このアンケートを含めて、幼稚園入園児父母のニーズは、圧倒的に幼稚園を存続させることでした。市長や、部長さん方が、言っている市民のニーズの変化なるものは、現象的な保育待機児童の多さからくるもので、幼稚園教育を否定するものではないことを、となみ議員の質問の中で、自ら認めざるを得ない状況に追い込まれていました。

▼ 結論を書きます。おそらく、これだけ論破され、過ちについて認めざるを得ない状況に追い込まれたにもかかわらず、今の行政は、方針の見直しをしようとしないでしょう。この現象を「市政における民主主義の崩壊」と言います。

森鴎外の小説〈最後の一句〉を思い出します。その言葉を市長に贈ります
「お上の事には間違いはございますまいから・・・」
このお話は短いです。市長への推薦図書としてお勧めします。

kawakami



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