SSブログ

自治基本条例3話紹介~その3~南足柄市の場合 [自治基本条例]

 気は優しくて力持ち「金太郎」のふるさと南足柄市の自治基本条例は、なぜか読むとすっきりした感じがします。
いつ出来たのかな?と思いちょっと調べてみますと、昨年の6月21日施行でした。まだ生まれたてのほやほやなのです。平成19年からかかったそうですから、やはり足掛け3年の年月をかけたのですね。
 
 何故読むとすっきりした感じがするのでしょう。それは、この自治基本条例が目指しているまちのあり方が、簡単明瞭に描かれているからです。冒頭前文の締めの文章は「ここに私たちは、市民自治の確立を目指して、自治の基本理念、及び基本原則を共有し、すべての市民に遵守される最高規範として、この条例を制定します」
とあるのです。
 次のページをめくると、第1章・総則・第1条には(目的)とあり
「この条例は、本市における自治の基本理念及び基本原則を定めるとともに、市民、議会、及び市長等の責務、その他の市政運営の基本的事項を定めることにより、市民自治によるまちづくりを実現することを目的とする」
と明確に謳っています。目的は「市民自治によるまちづくり」なのです。行政や議会のためのまちづくりではありません。当たり前といえば当たり前のことなのですが、なかなかそれが通らないというのが現実です。

 「自立と協働」という言葉がはやり言葉としてあります。しかしそれが、ともすれば目的化され、自治基本条例づくりがめざすものは、あたかも「自立と協働が実現するまち」で終わってしまう説明書が、時折行政側から流されているのを見かけます。これはごまかし以外の何者でもありません。「自立と協働」というのは手立てであって目的ではないのです。だからよく説明を聞いていると「市民の自立と行政からの呼びかけに対する協働」が強調されていることが見えてくるはずです。私たちは、この基本的捉え方を、常に確かめるべきであると思っています。南足柄市の自治基本条例は、短い言葉の中にその事をはっきりと述べているのがすごいのです。吾が袖ケ浦市の自治基本条例が、このような文言で提起されたら、きっと行政からも、議会からも猛反発を食らうだろうな・・・と思うのは、私一人の僻みでしょうか・・・杞憂であれば・・と願っています。

                                               一会員
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0