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12月議会傍聴記~その8~呆れた市の見解 [残土埋立]

 傍聴記最終号で終わりと思っていたら、忘れていた。委員会審議があったのである。15日建設常任委員会付託の二つの陳情についての審議があった。その一つは言うまでもない。表題が長いので、聞き慣れた表現で言えば「残土埋立事業反対決議書の採択を求める」陳情である。この陳情は単に地元住民の生活を脅かすことにとどまらず、袖ケ浦市の水源汚染、下流に広がる309haに及ぶ優良農地汚染につながるおそれのある事業である。委員会審議では、陳情者説明があり、それに対する委員会所属議員の質問、そして執行部(市担当課)の見解が求められている。一部議員の質問にも首をかしげたが、呆れたのは市当局の見解なるものだ。

 市の見解は、簡単に行って、「この陳情の採択に当たっては慎重に取り扱って欲しい」との見解であった。その理由に上げたのが①事業者への不信感があるとは言え、他の指定業者と同様に扱う必要があること。②県残土条例に照らして、安全基準を充たせば許可せざるを得ない。③赤道(市管轄道路)払い下げについては問題があるとは考えていない。というものであった。

 呆れた。彼らの頭には袖ケ浦市の水源汚染や、農地汚染などの認識が全くない・・びっくりした。これが市民の痛みを自らの痛みとして感じ、奉仕するべき市職員、それも幹部の思考レベルなのだ。議員から次々と質問が集中した。その質問に対し、もし汚染があった場合、それは事業者と地元住民の間で解決すべき問題で、市は直接関与する意志はないこと。事業後汚染などが起きた場合、県条例では責任は地権者にあることになっているのだが、地権者にそのことをしっかりと伝えてあるのか・・・地権者は知っていると思う・・・まあこんな調子である。地方自治体無視の県条例に対し、全く盲目的に従い、「法令の自主解釈権」についての認識のかけらもない。

 後ろの傍聴席から「あんな職員は必要ないな・・」の声が聞こえた。北海道弁で言うなら「魂消た(たまげた)あれで市の幹部か!」ということになる。幸い採決は継続審議を主張した吉岡議員。それに対し「情勢はそんな呑気に構えていられるものではない。可及的速やかに採決すべき」と福原議員の意見があり、吉岡議員を除くその他の議員の賛成を得て採決になった。結果は吉岡議員以外全員の賛成で採択になった。良識ある議員の判断であると思う。なお、圧倒的賛成の裏には、前議長である岡田議員をはじめとする、良識的議員諸侯の積極的働きがあったと聞いた。あとは17日の本会議を待ちたい。因みに建設常任委員会のメンバーをお知らせする。委員長・立原議員、副委員長・篠崎(龍夫)議員、長谷川議員、塚本議員、遠山議員、露崎議員、福原議員、吉岡議員である。

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議会ウオッチャーその2

陳情に対する市の見解なぞ必要はない。市は事実関係だけを述べれば良いのであって陳情に対して当否を言うべきでない。
昨日文教福祉委員会を傍聴して市民から出された教育関連の陳情に対し教育委員会幹部が「この陳情の項目は妥当でない」と言う主旨の発言があり委員の笹生議員から「良いか悪いかは委員が議論すべきで執行部が言うべきものでない」と強く叱責していた。その通りであると思う。市の見解が本当に市民の側に立っていないことがあちこちで見られる。市の職員は誰の金で飯を食ってるのだ!!
by 議会ウオッチャーその2 (2010-12-15 23:45) 

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