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浜松市で運営権譲渡無期延期実現 2 [水の問題]

 昨日に続きます。  kawakami

◆ 下水道に続き民営化の検討
 ―浜松市はどのような経過で、水道民営化計画を進めてきたのですか
 浜松市は18年4月、全国初となる、下水道(西遠処理区)のコンセッション方式(*事実上の民営化)を導入し、「浜松ウオーターシンフォニー」(フランスの水メジャー企業『ヴェオリア』日本法人を中心とした企業グループ)と契約しました。

 そして下水道に続き、上水道でも25年間契約で、コンセション方式導入の検討を進めてきました。推進する理由は、老朽化した水道管の更新、将来の人口減による料金収入の減少などをあげています。「命の水」である上水道を民間に売り渡すという行為と、下水道のコンセッションの状況からさまざまな問題が浮き彫りになり、市民が反対の声を上げました。

 また、民営化計画が進められたのは、市町村合併で水道広域化が進んだことが背景にあります。05年に12市町村が合併し人口約80万人の市となり、料金統一など水道事業が統合されたことが、民間参入を容易にした要因だと思います。

 ◆ 水道業者と共同広がる
 ―下水道のコンセッションや、上水道民営化計画で、どのような問題点が見えてきたのですか
 浜松市の民営化の動きと、安倍政権が改定水道法の強行を狙う時期が重なり、民営化をめぐる問題が数多く報道されました。
 水道などの民営化を推進する内閣府民間資金等活用事業推進室に「ヴェオリア」社の出向職員が勤務していたことが判明したり、海外では民営化した水道を再公営化した事例が加速していることなどが相次いで分かり、市でも話題になりました。
 市の下水道コンセッションでは、ヴェオリアの子会社である「西原環境」に設備改修工事を3億円で発注していたことや、運営権者の役員報酬や株主配当などの財務面は情報開示されないことなど、多くの問題点が判明しました。特に地元の水道業者からは、こうした外資系企業が水道事業を独占するやり方に反発が大きく、懇談や共同が広がりました。
        
◆ どのように運動が広がってきたのですか
 私たちの運動は、18年1月から毎週水曜日に市役所前でスタンディングアピールを続けてきました。そのメンバーを中心に6月に95人で発足し、学習会などを開催し、今年3月までに民営化中止を求める要望署名を約3万2600人分集めました。特に今年1月に開いた「命の水を守る全国のつどい・浜松」には全国から600人以上が参加し、メディアでも大きく報道され、市の姿勢を動かしました。
 市長は今年1月に無期限延期を表明しましたが、民営化計画は撤回していません。撤回まで全力でがんばります。
 水道の老朽化や水需要の減少を理由に、民営化をうながす流れは、浜松も京都府も共通しています。「命の水」を財界や企業に売り渡していいのかどうかが問われています。全国の運動と連帯し、民営化を許さないたたかいを続けたいと思います。   (この稿終了)

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