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災害を考える 2 [天災・自然災害]

 今回の災害の翌日10日。袖ケ浦市議会では、議員の皆さん全員が「災害の実態をつかむことが第一」と、情報把握に走った。これは素晴らしいことだ。「カフェ de 議会」以降、こんな素晴らしい取り組みは聞くことがなかった。さすが・・と思い、議員さんたちの活躍ぶりを書こうと思っていた。そこにとんでもないLITERAのニュースが入った。武田防災相なるものの暴言である。
 その全文を紹介することにした。          kawakami

LITERA  武田防災相・河野義博・農水大臣政務官の暴言
千葉県を中心に大規模な停電をはじめ甚大な被害をもたらした台風15号だが、本日1日、ようやく国会では災害対策特別委員会の閉会中審査がおこなわれた。

 災害発生からもうすぐ1カ月を迎えるというのに、あまりに遅すぎると言うべきだろう。実際、千葉県では台風による農林水産業での被害額は367億6200万円(9月26日時点)にものぼり、同県の東日本大震災での被害額346億100万円を超えた。支援策の打ち出し・検討は喫緊の課題なのだ。
 だが、そんな切羽詰まった状況だというのに、きょうの衆参災害対策特別委では、新大臣である武田良太防災担当相から信じがたい言葉が飛び出した。

 きょうの審議では、当然ながら政府の初動対応の遅れに批判が巻き起こったが、武田防災担当相は非常災害対策本部を設置しなかったことを「総合的な判断」などと述べ、災害対応も「ベストを尽くしてきた」「次に備える」などと答弁。停電による熱中症の死者やブルーシート張りによる転落死まで招き、停電をここまで長期化させておいて「ベストを尽くした」とはよく言えたものだが、驚かされたのは、武田防災担当相のこの一言だ。

「今般、千葉県に起こりました災害につきましては、千葉県自体がですね、あれだけの台風、われわれ九州とは違いまして、非常に慣れていないという状況も作用したんだと思いますし」
 千葉県が台風に慣れていなかったから被害が拡大した……? 気象庁のデータによると、台風の上陸数が多い都道府県(1951~2019年第7号まで)では千葉県は熊本県と並んで全都道府県のなかで第8位にランクインしており、けっして「台風に非常に慣れていない」県などではない。

 だいたい、今回ここまで被害が拡大したのは、首都圏を台風が通過した前日の9月8日に気象庁が「記録的な暴風となるおそれがある」と発表していたにもかかわらず、暴風に備えた対策を政府が怠ったからだ。それを象徴するように、13日の記者会見では菅義偉官房長官は今回の災害を「豪雨災害」と呼んだ。災害発生から4日も経ってもなお、暴風被害・台風被害を「豪雨災害」などと言っていたのである。
 そして、言うに事欠いて、「千葉県が台風に慣れていないから被害が拡大した」と防災担当大臣が虚偽の事実に基づいて言い訳する──。まったくいい加減にしろという話だろう。

 いや、耳を疑ったのは、この武田防災担当相の答弁だけではない。
 前述したように、今回の台風15号によって千葉県内の農林水産業の被害額は367億6200万円にものぼっているが、そのうちビニールハウスなどの農業施設関連では238億7000万円もの被害が報告されている。ビニールハウス被害では園芸施設共済に加入していれば補助が受けられるものの共済非加入者も多いため、野党からは手厚い補助を求める意見が出たが、公明党の参院議員である河野義博・農水大臣政務官はこう答弁したのだ。

「災害対策の基本は農業者の自助、共助の努力を土台といたしまして、法制度により国が保険料などについて国庫補助することにより確立してまいりました農業共済制度にございます」
「モラルハザードを防止し、農業者のみなさまが事前に災害に備える努力を促す観点からも、とくに災害が多発するなかでは、園芸施設共済に加入していただくことが重要と考えていることから、共済未加入者への補助率引き上げは現時点では考えてございません」

 千葉県は主要な農産物産出額では全国4位(2017年度)の農業県であり、「首都圏の台所」とも呼ばれている。その千葉県の農家がかつてないほどの打撃を受けているというのに、「災害対策の基本は農業者の自助、共助の努力が土台」「農業者が事前に災害に備える努力を」などと農家に“自助努力”“自己責任”を説き、共済非加入者への補助率引き上げを拒否したのだ。


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