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2024-05-21

鴨川のメガソーラー計画 反対運動の今(2) 2024/05/22

鴨川の山と川と海を守る会 事務局:川口 訓平

4「法の遡及適用は不可」(?!) 屈折した県の行政指導
現在千葉県森林課は、改正された新審査基準をベースにした事業の見直しを、新事業者に求めています。
事業者は 5 年前に許可された事業計画(現計画)通りにサッサと進めたいところですが、「行政指導だが」と言いつつも断乎として譲らない森林課の指導に沿って、現在新たな計画を検討・作製していることが推察され、4 月以降も半年間程度の休止届を出して再開の準備を進めているようです。

5 15,000 余の反対署名、民意を目に見える形に
6 年前に立ち上がった「鴨川の山と川と海を守る会」は、3 度目の反対署名に取り組みました。一昨年 4 月に始まった「FIT 認定失効制度」に焦点を絞り、昨年 10 月から「FIT 認定取り消し」を求める経産大臣宛の署名活動を開始した結果、1 月下旬には手書き署名 7,138 筆とネット署名に 8,000 名余りの賛同者がありました。 また講演と話し合いの集会には 100 名を超える参加者があり「着工前になんとか止めなければ!」の熱気が広がりました。(同封した「メガソーラー通信 NO12」をご覧ください。)

6 国会で鴨川メガソーラー問題が取り上げられた
3 月 13 日、国会の衆議院経済産業委員会で田嶋要議員(立憲民主党)が質問に立ち、鴨川市のメガソーラー計画を具体例にして、林地開発許可制度の問題点とFIT認定の失効制度の問題点を指摘し早急な改善を迫りました。
一つは、許可後に厳格化された新審査基準が、着工前の案件に適用できないのはおかしい、旧基準では安全が担保されないため、人の命に係る新たな知見を採用すべきだ、と。
二つは、3年以上かかると云われる用地造成工事が、計画見直し中且つ開発工事も未着工なのに、発電施設関係の手続きが終わっていることを以て、運転開始態勢完了とみなすことは間違っている、と指摘。30 分の質問時間の間に具体例として9回も「鴨川メガソーラー」と名指しであげて、森林法と再エネ特措法の歪みを是正するよう大臣に求めたものです。

7 鴨川市議会『安全を最優先!』に舵をきる
昨年 12 月の市議会定例会では、市のメガソーラー問題への対応について、18 人中 5 人の市議から一般質問が集中しました。
また今年 3 月定例会でも 4 人が質問に取り上げた会期中、国会中継録画を鴨川市長はじめ幹部の皆さんや全市議さんにも視聴してもらいました。『STOP! メガソーラー計画』ないしは『ブレーキをかけよう』という多くの市民の声を受けて、 3 月 22 日の鴨川市議会最終日に「鴨川市田原地区における太陽光発電事業の安全性等を求める決議」が全員一致で可決されました。
市長はこの決議を受けて、鴨川の生活環境の保全と災害防止を目的にして、事業者を躊躇なく正面から指導出来るのではないでしょうか。

8 今後の動向と課題
事業者は、時価 10 円未満の Kw/時調達価格を、10 年前の 36 円で売電できるという FIT 法 ID( 売電))を後生大事に、過剰な利益に目が眩んで無謀な山林の乱開発に突入するかもしれません。
私達は、本計画の撤退を求めていますが同時に、市が出来ることや県が今出来ること、すべきことを明確に示して、引き続き行政の賢明な対応を求めていきます。
小櫃川の水を守る会の皆様の粘り強い活動に学び、私たちも鴨川の里山と里海を
守るために活動を展開しますので、今後ともお力添えを宜しくお願いします。
                            スクリーンショット 2024-05-21 214504.png(おわり)





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