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袖ケ浦市農業委員会は実に立派です。 2 [農業]

  二つ目は10月に行われた農業委員会で、ここでは蔵波行政センター近く(蔵波調整池の隣接地)の谷地田を埋めた土地に、大東建託が14棟84世帯の市内最大規模のアパート群を建てるため、市外の投資家が農地を取得したいとの申請である。この土地は今年の5月に開発行為の申請が出され、許可された土地である。しかし、請負業者である大東建託の工事が始まり、周辺の地権者や住民から疑問の声が出て、市長にこの経緯を調べるように・・などの要望書が出され、また9月市議会では篠崎典之議員、山口進議員が質問をしている。
 
 この開発行為については大変疑問で、問題のある開発である。(詳細は後述)
 今年の5月の農業委員会では、埋め立てた経緯がわからないかなどの質問が出たが、事務局より埋め立てた経緯はわからない、書類も残っていない、地権者も埋め立てた経緯はわからない、などと説明があった。このため5月の農業委員会では許可となった。(農地法5条・地元土地所有者から、市外の投資家への移転が認められた。)

 しかし、市長への要望書が出されるなどして、事務局で再調査をしたところ、この土地は平成9年に地権者から谷地田を畑にしたいので2mの盛り土をしたいとう申請が出され、県知事から農地法に基づき許可された土地だが、埋め立てが始まると、残土であっという間に10m以上の盛り土になり、さらに隣接した山林部分も無許可で埋め立ててしまった。土質についても東京湾のヘドロ等、問題のある土質が埋められた。
 地権者が困って市に相談した結果平成10年、11年にかけ数回「違法であるので是正するように・・と工事を行った業者を、県・袖ケ浦市が指導している」と言う文書が見つかった。業者は是正工事をせず逃亡。是正命令に従わず放置されたままで現在に至っている。
 このため、再度審議をするべきという意見が委員から出され、10月の農業委員会では全員一致で再審議を行うべきだと決まり、再審議となった。

 この10月の会議では、この埋め立ては違法であり、是正命令が出されていても従わなかったのは農地法違反であることが明確になった。なお山林部分についても、埋め立ては県に無届けであり、埋め立てが終われば県の完了検査が必要だが、その手続きをしていない。さらに、地権者は埋め立ての経緯を知っていながら知らないと虚偽の答弁をしている、などの理由により全員一致で許可を取り消し不許可とした。

 普通、農業委員会に出された許可申請で一旦許可されたものが、不許可になることはまずない。袖ケ浦市始まって以来のことである。上記の2件が不許可になったことは極めて異例のことである。
このような問題のある土地を全員一致で2件とも不許可にしたことは、袖ケ浦市農業委員の皆さんが、しっかりとした見識と判断力を持っており、実に立派であり、最大の敬意を表したい。

 2件とも、とても高く残土が埋められた土地で、先般の熱海のように土砂崩れが発生しないか、とても心配な土地である。

 なお蔵波の現場はすでに大東建託がアパート建設の工事を始めている。蔵波地区、隣接地権者の動きが注目されるところだが、これに対し市や県はどう対応するか・・重大な関心事として今後を見守っていきたい。(明日に続く)


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