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遺骨埋没土砂に係る陳情 [議会ウオッチング]

 21日の東京新聞は、辺野古基地における「戦没者遺骨混じる土砂使用計画」について、既に25地方議会で反対意見書が採択されていることを報じている。
 太平洋戦争末期の沖縄戦では、住民を含む20万人を超す人たちが犠牲となり、県の推計ではまだ2800人の遺骨が収集できていないという。
 特に激戦地であり、遺骨が埋没されているという本島南部の糸満市と八重洲町の土砂を採取し、辺野古の米軍基地建設に埋立地軟弱地帯埋め立て用に使うというのだ。

 このことに対する「遺骨が眠る本島南部の土砂を埋め立てに使わないよう求める意見書」を沖縄県議会が全会一致で採択。同様の意見書は金沢市議会、東京都小金井市議会等、6月議会終了時点には、全国で23の地方議会で採択され、9月議会でも、山形県三川町議会、上山市議会では全会一致で採択されている。
 2016年に成立した「戦没者遺骨収集推進法」では、遺骨収集を「国の責務」と定めている。

 さて、袖ケ浦市議会9月議会に、「平和を願い戦争に反対する千葉県戦没者遺族の会」代表の上田美毎さんから、「戦没者の遺骨が眠る土砂を辺野古新基地建設の埋め立てに使用しないことを求める意見書採択の陳情」が提出された。わが袖ケ浦市議会は、この陳情に対しどのような対応をしたか、市民の皆さんはご存知であろうか。

 陳情はどなたでも行えることになっている。陳情は、陳情者の趣旨説明、議員からの質疑、執行部の意見という審議ルールがあり、採決をする。しかし、この陳情に対しては、今まで聞いたこともない扱いがなされた。陳情者の説明もなし。ただ「参考配布」という印が押された文書が配布されただけである。

「参考配布」という扱いがないとは言わない。ただ議会の誰が決定しているものなのか。議員に一人でもこの扱いに反対の方がいらしたら、陳情権を無視したこのような扱いはすべきではない。まして遺骨の混じった土砂を基地建設に使うことの是非について、袖ケ浦市議会は平然と無視する態度を表明したことになる。それでよいと議員諸氏は考えていらっしゃるのか・・

 今議会は、執行部の扱いに対する誤りを正すという、議会のあるべき姿を明示し、議会には自浄力があることを示してくださった。その一方で、陳情権を無視した決定を、議会の一部の意見で決めるという過ちを起こした。この事実に対して心からの怒りを感じている。(クリックすると大きくなります)

沖縄遺骨埋没土砂.PNG

(東京新聞掲載写真転写)

                                kawakami
                              




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