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第2期君津地域広域廃棄物処理事業 4 [ごみ処理施設]

 ●おかしいことその3
 水銀蒸気が低い59m煙突から出ていきます。 毒性金属の水銀には水銀条約という国際的な取り決めがあり、日本には外国に比べ緩やかな規制があります。

 1992年の電池業界の水銀ゼロ化運動で普通の電池には水銀を使わなくなりました。ごく少量のボタン電池で使われるのみです。蛍光灯にはまだ水銀が使用されていますが分別収集で今回のゴミ焼却炉には極少量混ざってくる程度でしょう。でも排気ガスの仕様を見ると、いくつかの疑問があります。

水銀濃度.PNG

 水銀は公害防止基準通りの値が本施設基準であり、本来自主規制値で厳しく管理すべきですが甘い姿勢。こんなに多くの水銀はそもそもどこから来るのでしょうか?

 石灰石は大昔のサンゴ礁です、サンゴは自然界の水銀を取り込みつつ石灰石をつくって積み重なっていきます、その石灰石を高温でゴミと一緒に焼いてしまうことで排ガスに水銀が出てくるという理屈です。
 その証拠に石灰石を使ってセメントを作るために日本ではセメント業界に特別に緩い規制が用意されています。

★ セメントクリンカー製造施設に対する水銀の排出基準値は、新規施設で50μg/Nm3、既存施設で80μg/Nm3と設定されました(既存施設については、石灰石中の水銀含有量が0.05mg/kg以上である場合、140μg/Nm3が適用できることが別途規定されております)。セメント協会が実施した調査結果によると、我が国における石灰石中の水銀含有量は、算術平均で0.044mg/kg

 水銀はコークスを製造する段階で利用する石炭自体から水銀が発生してしまうことから石炭の選択とコークス炉や高炉ガスからの水銀除去技術の改善を待ちたいが本焼却炉については排ガスをバグフィルター+活性炭で吸収しきれないものについては、スクラバー+液体キレートで補足することを考えて欲しい。 そうすれば副次効果として塩素、硫黄酸化物などの値を下がることが期待できます。
https://www.union.tokyo23-seisou.lg.jp/gijutsu/kankyo/toke/chosa/sokute/documents/h28chuo.pdf

東京二十三区清掃一部事務組合 中央清掃工場H28年度環境測定結果

水銀.PNG

窒素酸化物は本計画より超過しているものの硫黄酸化物や塩化水素については不検出となっており、もっと厳しい自主規制基準を定めるべきと思う根拠です。  (明日に続く)
 
                         


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