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袖ヶ浦市議会の快挙 [議会ウオッチング]

6月5日~6月24日まで、20日間の定例袖ケ浦市議会が開催される。この市議会を前にして、「袖ケ浦市議会の快挙」と呼んでいいと私には思われる嬉しいニュースが飛び込んできた。

コロナウイルス蔓延を前にして、市議会の議員各位、各会派それぞれに、市民のアンケートを取ったり、訪問活動を行ったり、市の窓口一覧表をつくったりと多面な活動を展開しながら、克服に向けての行政への申し入れ、提案等が行われてきたことは、新聞チラシ折込でご承知のことであろうと思う。

今回、それらの活動を結集し、会派を超えて、議会として問題点を整理し、一つにまとめ行政に対し全一致の提案を、前田議長、佐藤副議長名で28日に申し入れたことが分かった。
議会が行政に対して申し入れたことは数多くある。しかし政策上の問題での建設的提案を全会一致で申し入れたことなど寡聞にして聞かない。これはすごいことだ。
「新型コロナウイルス感染症対策に関する要望書」がそれである。本日市議会議会ホームページに掲載された。その全文を紹介する。

新型コロナウイルス感染症対策に関する要望
                        袖ケ浦市議会議長 前田美智江
                             副議長 佐藤 麗子

 新型コロナウイルス感染症については、全国各地に感染が拡大し、市民生活、地域経済及び教育など、様々な分野に多大な影響を及ぼしている。
 袖ケ浦市では、新型コロナウイルス感染症対策本部を立ち上げ、感染拡大防止の対策を講じるとともに、本市独自の支援施策も進められているが、今後もより一層市民及び事業者に寄り添い、不安解消やさらなる市独自支援施策の拡充に努めるよう、次のとおり要望する。

【行財政】
○政策決定を迅速に行い、市民に対する支援のスピードアップを図ること。
○市の役割を再確認し、市民に寄り添った支援策を講じること。
○災害支援に特化した災害対策基金の創設を検討すること。
○財政構造の見直しを図ること。
○SDGs のコンセプトを尊重した支援を行うこと。

【防災・支援物資】
○感染症対策に必要なアルコール消毒液等物資の確保策を講じること。
○企業等からの受援体制を構築すること。
○複合災害への対応を検討し、適切に進めること。
〇避難所の新しい生活様式、ソーシャルディスタンス、消毒液等を充実させること。

【広報】
○妊婦へのマスク配布及び医療機関への防護服配布など、市が実施している支援策のより一層の周知を図ること。
○外国人に対する広報を充実すること。
○市、教育委員会からコロナ対策について、市民へ情報提供をすること。

【福祉】
〇フリーランス、アルバイトなど、影響を受けた低所得者に対する国民健康保険税など税の猶予や補助を検討すること。
〇ひとり親、低所得者への支援の方法が相談できる窓口を設置すること。
〇児童虐待が潜在化している可能性があるため、早急に把握し対応を図ること。
〇学生のアルバイト収入の減により、学業をあきらめないよう生活への支援をすること。
〇デイサービス利用自粛に伴う高齢者の運動能力・認知機能レベル低下について、注意喚起すること。
〇介護施設等、感染しない対策を支援すること。
〇保育士等の勤務について、適正な運用となるよう現場判断だけでなく管理すること。
○子育て世帯に対する食費の一律支援を行うこと。
〇子育て世帯への臨時特別給付金の対象者年齢を拡充するなどの対策を講じること。
〇貧困世帯だけでなく、子育て世帯へ経済的支援を行うこと。

【医療】
〇予防接種の遅れは非常に高いリスクとなるため、適切な時期での実施を周知すること。
〇感染者の追跡情報(治癒・入院中)を提供すること。
〇首長会に PCR 検査を受けやすい体制整備を要望すること。
〇PCR 検査を簡単に受けられる場所について医師会に要請すること。
〇除菌アルコール、マスクなど衛生用品の配布、もしくは入手が容易になる対策をすること。
〇コロナウイルス感染症にまつわる市民の心のケアの対策をすること。

【教育】
〇学校のマスク、消毒液を確保すること。
〇学校でのオンライン授業を検討すること。
〇奨学金を受けて返済している方への手当、生活・学業への支援策を講じること。
〇学業が困難となった学生への奨学金を検討すること。
〇自宅学習への支援をすること。

【中小企業支援対策】
〇飲食店に限らず、店舗を借りている個人事業主に家賃3か月分を補助し、持ち家の事業主には、市内店舗の平均家賃分を補助すること。
〇中小企業等への支援の中で、感染拡大防止に協力する飲食店等に対し10万円を支給するとあるが、飲食店に限らず、他業種へも支援を拡大すること。
〇融資を必要としている個人事業主に対し市が融資を行うこと。
〇飲食店でテイクアウトを購入する際に、その購入費用の一部を市が補助すること。
〇市役所庁舎内において、事業者による飲食の販売を可能にすること。

【公園】
〇公園の遊具の使用について、心と体の健康のバランスを考慮し全て禁止せず、利用規制を適切に行うこと。


◆ 以上である。今回のコロナウイルス、今後も起きるであろう風水害等、議会が一致しての行動が要請される状況に遭遇した時の、素晴らしい前例を作ってくれたことに、市民の一人として感謝申し上げたい。なお今回の要望書作成にあたってきっと討議の中では出たであろうが、このことも付加していただけたら…と思う点を最後に書く。

1、新市長がこれらの要望に対応したいと思っても、ハタと困る点は財源不足である。財源ねん出についての知恵を加えていただければありがたい。例えば、「事業仕分け」とか「市庁舎建設の延期」等・・・
2、議会事務局に感謝申し上げたい。せっかく28日に提出された今回の要望書が公表されていなかった。そのことを議会事務局に昨日お願いしたところ、即刻本日の公表となった。
スピード感のある対応に感謝申し上げたい。
                             kawakami
 

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