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日刊ゲンダイ [国政]

 「日刊ゲンダイ」という新聞を愛読している会員がいて、いつも読後の新聞を届けてくれる。そこには遠慮会釈のない痛烈な政治批判記事が掲載されている。1月29日の記事の中から、その一部を紹介する。  kawakami 



お友達優遇の一方で、自分に逆らう人間は徹底的に潰す。恐怖支配も安倍政治の特徴である。

 河井案里と同一選挙区の候補者ながら、落選した溝手が選挙資金で10倍もの差をつけられていたことを知った自民党内は、ますます安倍を恐れ、おもねることだろう。そこまでやるか、という戦慄。それは溝手に対してだけではない。

 2018年の桜を見る会は、例年に比べ地方議員の出席者が多かったが、理由は同年9月の総裁選。「党員票」で圧勝し、ライバル・石破茂元幹事長に引導を渡すためだった。それでも石破が次の総裁選への出馬を諦めていないとなると、組閣人事で石破派からは派閥領袖を通さず一本釣り。各派事務総長を招いた首相公邸での食事会には、石破派だけを排除。そして昨年9月の内閣改造では、ついに石破派からは誰も入閣させず、完膚なきまでに干し上げた。

 安倍は元日に放送されたテレビ番組で「ポスト安倍」について、「(ネクストバッターズサークルで)バットをぶんぶん振っている」と岸田政調会長に言及していた。岸田を推すのは、絶対に石破には渡したくないという憎悪の表れでもある。

 政治評論家の野上忠興氏がこう話す。

「安倍首相が強いのは人事権とカネを持っていること。裏を返せば、統治能力が高く、公約を次々と実現させていく実力派首相ではないので、恐怖支配でしか求心力を保てないということです。長期政権の最後に、安倍首相は何らかのレガシーを残したい。見せしめ人事や公認権乱用など、これまで以上に露骨になるのではないか。政権は末期に近づいている。権力とカネという武器を使って、ますます党内掌握に遮二無二なるでしょう」

施政方針演説のウソもバレた

 恐るべき破廉恥政権なのだが、そうした下劣さをウソで塗り固め、国民には口先ペテンの耳当たりのいい話をしてだましてきた。アベノミクス、雇用改善、賃金上昇……。ご自慢の政策はほとんどウソだ。

「全国津々浦々で確実に経済の好循環が生まれている」「もはやデフレではない状況をつくり出すことができた」と言うなら、異次元緩和はとうに終わり、出口戦略に向かっているはずじゃないか。「有効求人倍率が全都道府県で1倍を超えた」というのも、分母である求職者数の減少が背景にあるのに、不都合な真実には一切触れない。

 28日の予算委での前原誠司衆院議員(国民民主党)の質問も核心を突いていた。安倍は施政方針演説で「公債発行は8年連続で減額」と言っていたが、真っ赤なウソだったのだ。当初予算では安倍の言う通りだが、補正予算を含む決算ベースになると、8年連続減額にはなっていない。そのうえ、本来は2分の1を借金返済に充てなければならない前年度の剰余金を、特例法で財源に繰り入れ公債発行額を減らす“粉飾”までやっていたのである。

 痛いところを突かれた安倍は、「ウソは言い過ぎ。(8年連続減額は)基本姿勢だ」「決算はまだ出ていないから比べようがない」と苦しい言い訳だった。

 政治評論家の森田実氏が言う。

「戦後の政治家で安倍首相ほど最低で恥知らずな人はいません。政権を私物化してやりたい放題。国会では自己弁護と偽善的発言に終始し、詭弁を弄する。ピンチになれば官僚を犠牲にし、官僚にもウソをつかせる。そして、そんな安倍首相を非難する『正義の士』が出てこない自民党も深刻です。自分の立場よりも社会正義を実現するために政治家になったはずではないのか。いま行われているのは、正義を失って、堕落し、腐敗した政治。こんなのがまかり通れば、社会全体も何が正しいのか分からなくなってしまう。この国は沈没しています」

 長期政権の力の源泉は、ウソとカネと恐怖支配――。こうして憲政史上最低最悪の政権は8年目に突入し、憲政史上最長としてのさばっている。こんな醜悪政権にいつまで勝手放題されるのか。国民はもっと怒らなきゃダメだ。

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