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「小櫃川の水を守る会」機関紙 4 [小櫃川の水を守る会]

自然環境の貴重さを考える    

                              花岡 一仁

 木更津駅近くに住まう高校生以上の2児の父です。私は四月末に「ふるさとの水を守る会」に入会しました。関係者の方とのご縁で、こうして寄稿させて頂きます。

 水を守る会の方の主催で、かずさ地域の水環境、特に君津の山中にある管理型最終処分場の及ぼす影響について勉強する会があり参加しました。その会が終わってから即刻入会を決めたのは、処分場が問題を抱えながらも規模を拡大しつつある事に、驚きと憤りを覚えたからです。
 
 勉強会ではその他に、房総丘陵の成り立ち、自然水における丘陵の果たす機能、その恩恵に与かる私たち県民の生活環境についても学ぶことが出来ました。およそ1時間のうちに私の持つ認識はガラリと変わり、正に目の覚める思いでした。

 これまで私は、現在問題になっている場所に限らず、処分場や危険物を扱う類の施設について、あまり反対する考えを持ちませんでした。むしろ、しかるべき機関が許認可を出すので、当然ながら適切に運営されるであろうから、特に騒ぐこともないとさえ思っていました。また、我が家は水道水ということもあり、水の汚染についても心配に至りませんでした。

 現在の処分場は汚染水が漏れて、廃棄物の搬入が停止中と聞きます。しかし、拡張工事が進んでいる事をこの目で見ました。
 何故、問題点の改善がされないまま、その先の許可が出せるのでしょうか。許可した県にはがっかりです。きちんと目を光らせて、寸分の甘さも見せず監督して欲しい。周囲の川も水田も、あの久留里の名水も、汚染の脅威に晒されていると言うのに、です。

 木が切り倒され山が削られている事についても、房総丘陵の貴重さを知った今、悲しさを通り越して怒りが込み上げてきます。何ということを!と。
 処分場がこのまま騙し騙し運営されることで、地下水や川の汚染、貴重な森林の消失が進み、元に戻らなくなる……。今、きちんと安全が担保されなければ、例えば将来自分の孫に対して、
「昔は久留里に行けば美味しい水が汲めたんだよ。」
そんな話をしなければならないでしょう。
 何故あの時、もっと多くの人に事実を知ってもらって食い止めなかったのかと、そんな後悔をしたくはありません。私は、水を守る会の活動を多くの人に知って頂くため、自分の出来ることを進めます。

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