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「小櫃川の水を守る会」機関誌 3 [小櫃川の水を守る会]

人と自然すべてが一つに繋がっている                                  
                                  嶋津裕子  
  
わたしは海のゴミ拾いを2年前からしています。
富津や大貫の海岸付近の土の上のカラフルなプラスチックゴミが気になり、ゴミ拾いを始めました。自然な土に戻したくて、土に還らないゴミをひたすら拾い続けています。
今は、大きなゴミは減り、砂に混じる細かなプラごみをふるいにかけて拾ってます。
土が土のままでいられるように
海が海のままでいられるように
願いを込めながら拾っています。

ゴミ拾いをして学んだことは、自然は鏡写しだなと感じます。
目の前の砂浜に広がる無数の細かなプラスチックゴミ、ペットボトル。
自分自身(人間)がして来たことが、鏡写しのように自然に返って来ているだけなんだなと感じます。便利な生活が度を超えているから、こうして、自然に映し出されているんだなと感じます。

『自然なことをしていれば自然なことが返ってくる』
『不自然なことをしたら不自然なことが返ってくる』
そんなことを自然から教えていただいたような気がしてます。
砂に混じるプラスチックゴミや、ゴミを食べて死んでいくクジラたち。マイクロプラスチックを飲み込む魚たち。全部、自分自身がして来たことのように感じます。
不自然なことをしていると必ず自分に返って来るんだなと。

君津の産廃場の件を知ったとき、衝撃を受けました。
土に還らないゴミを土の中に埋める。
わたしには考えられないくらい衝撃的な事実でした。
土に還らないゴミを毎日海岸で拾っているのに、森林を伐採してまで土に埋めている。
ずっとそのまま。土に還らないものをずっと埋めたまま。
それに加え、有害なものが川に漏れていた事実もある。
そんな事実を飲み込むまで時間がかかりました。
自区内処理。自分で出したゴミは自分で処理をすることは大切だなと感じました。
自区内処理できなければ、ゴミを出さない努力をする。
人の都合でどんどん作り出され壊され出されたゴミは、大切なことに気付かない限りどんどん産廃のゴミは増え続けます。
そうしないと無限に産廃のゴミはやってきます。
いくら千葉県が処理場を許可しても、水の濃度がクリアしていても、答えはNO。
不自然なことをしています。

小学校4年と1年の子どもたちにこの件を話をしたら『どうしてそういうことしちゃうの?なんで?大人がしてるの?』と聞かれました。
わたしは子どもたちに話ました。
お金や産業を中心に考えているからだよと。
自然を中心に考えなければ、必ず人間に大きなしっぺ返しが来る。
だって人は自然がないと生きて行けないから。
とてもシンプルなことです。

ちょっとくらい山を削っても大丈夫だろう。
誰かが処理しないといけないからこういう産廃の場所が必要だろう。
自然意識がないから川の近くに産廃場を作れたんだろうなと思います。
自然を中心にした考えでお仕事をしていたらきっとこんな大きな問題にはならなかったのではないでしょうか?
まず、ゴミを出さないところから、元の部分からみんなと考えて行きたいです。
自区内処理は大切なことだと感じます。

きっとこうして毎日楽しく過ごせるのも、美味しい野菜食べられたり、笑って遊べて、一生懸命に働けてぐっすり寝られるのも、自然のおかげです。
当たり前だから。当たり前に過ごせるからついつい一番身近で一番大切な自然のことわすれちゃうけど、当たり前は大切にしているからこそ当たり前な毎日が過ごせるんだなって思います。
本当は当たり前の毎日が奇跡なんだと思います。それは、自然のおかげなのです。
自然は目に見えないけど、ものすごい働きをしてくれてます。自然があるからわたしたちは生きていけます。

目に見えないものを見ようとする力が必要です。
10年先、100年先、自然意識の元、お仕事や生活をしないと、自分たちに全てが返ってきます。
子どもたちに『どうしてそんなことしたの?どうしてあのとき止めてくれなかったの?』と責められないよう、ひとりひとりがしっかり自然意識の元、過ごして行きたいです。
お天道様に顔向けできるような
子どもたちに心配のない未来を残せるようなそんな気づき合いをして行きたいです。

新井さん。
漏れないために敷いたシート、保証期間が過ぎたらどうするつもりですか?漏れないですか?ちゃんと考えてますか?10年先、100年先、きちんと考えてますか?目先の利益だけを考えてはいませんか?
こうして裁判になっていることが、気づき合いの機会をいただいている気がします。
ごまかしごまかしやっていると、矛盾が生じます。
根っこの部分から、元の部分から、新井さんと一緒に考えたいです。
お天道様に顔向けできるように。

人と自然。
すべてが繋がっていると知ったとき
何もわかれてないと知ったとき
手遅れにならないように
自分のものではなく、地球の一部の場所をお借りしていることを忘れぬよう、ちゃんとお返しできる状態にしておくこと。
木、土、川、海、小さな生き物たち、大きな生き物たち、みんなみんな繋がってます。
すべてはひとつです。

目の前の景色が自分自身。

自然の中で遊ぶ子供.PNG



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