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JERA新社長への手紙 [石炭火力発電所]

東京湾岸には4か所の石炭火力発電所建設が計画されていました。しかしこの3年間で千葉、市原、袖ケ浦の計画は断念されました。残っているのは横須賀だけです。横須賀に建てられようとしている発電所は、株式会社JERA、東京電力ホールディングス株式会社、中部電力株式会社の3社によるものです。「石炭加力を考える東京湾の会」では、下記要請書を各社あて届ける予定です。
                               kawakami


2019年4月1日
株式会社JERA
 代表取締役社長 小野田 聡 様

横須賀火力発電所の建設中止を求める要請

                        石炭火力を考える東京湾の会

拝啓 時下ますますご清祥のこととお喜び申し上げます。
この度は、株式会社JERAの新社長へのご就任、誠におめでとうございます。

 私ども「石炭火力を考える東京湾の会」は、東京湾岸に建設が予定されていた市原、千葉、袖ケ浦、横須賀の住民団体と環境NGOのネットワーク組織として2017年に発足し、石炭火力発電所による様々な環境汚染問題を訴え、各計画の事業者や行政などに中止を求めて活動してまいりました。ご存知のとおり、市原、千葉、袖ケ浦の計画が事業者の英断によって中止となり、将来のCO2排出や大気汚染物質などによる環境破壊を未然に防ぐことができたことを大変喜ばしく感じると同時に、横須賀に石炭火力の計画が残り、今も御社が計画を推進していることを大変憂慮しております。

 現在、気候変動の状況は極めて厳しい状況に直面しています。水準で世界の温室効果ガスの排出が続けば、早ければ2030年に地球の気温上昇が1.5℃に到達すると言われて、すでに多くの命が豪雨や巨大ハリケーンや台風で奪われる現状が、さらに深刻化するのです。昨年、スウェーデンの少女グレタ・トゥーンベリさんが行った学校ストライキとデモ活動は世界中の若者たちが共感し、「Fridays For Future」の活動として日本でもその輪が広がっています。横須賀で石炭火力発電所を進め、2023年や24年から稼動し、大量のCO2を排出することは、こうした子どもたちの未来を奪うことにほかなりません。

 御社が2月に掲げた新体制でのミッションは、“世界のエネルギー問題に最先端のソリューションを提供する”ことでした。また2025年に向けたビジョンには、“クリーン・エネルギー経済へと導く LNGと再生可能エネルギーにおけるグローバルリーダー”と示されています。どんなに「高効率」をうたったところで、横須賀火力発電所は、石炭を燃料とする限り、こうした御社のミッションやビジョンにも完全に逆行するものであり、世界の中で日本の価値を下げることになるでしょう。
 クリーン・エネルギー経済を目指すのであれば、「黒い電気」とは手を切って、再生可能エネルギーへといち早く舵をきり、気候変動対策を訴える子どもたちにも胸を張って向き合えるような企業になっていただきたいと願います。

 新社長のご就任にあたりまして、私たちはあらためて石炭火力発電所の新規建設の中止の決断を求めます。
                                 敬具


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