SSブログ

「地域包括ケアシステム」の確立を目指して~その3~  [後期高齢者]

さて、冒頭に戻ります。さつき台病院に増設された「広域総合リハケアセンター病棟」をキーステーションに、先生方は、どのような取り組みをされようと、心に秘めておられるのか・・・すでにお分かりのことでありましょう。以上、私が聞き取ったことを整理してみれば次の課題で浮かんできます。

1、 病棟を中心に展開する活動
① 障害を持たれた患者の治療活動。特に症状が治まって、6か月以内のリハビリテーションが「ゴールデンタイム」と呼ばれています。この期間を過ぎてのリハビリは、回復が困難といわれているのです。その好事例は長島茂雄氏・・東京女子医大治療後、初台リハビリテーション病院で徹底したリハビリを行い奇跡的回復を遂げたことはご承知のことと思います。この事例のような、先進的リハビリ治療での回復を目指すこと。
② 通院・往診と同時に、訪問リハビリの追及・・病棟1~2階はそのための病棟になっています。退院した後も、通院できるし、急な病状にも往診し、医師が気になる患者を訪問する。そんな病棟機能を充実すること。

2、 地域に飛び出し「地域包括ケアシステム」のプログラム追求 
市役所には「地域包括支援センター」という担当課が設けられています。市は何を支援するのか?何のことはない「ケアシステム実現」を支援するのです。

そのことを厚生労働省は、次のように説明しているのです。
「重度な要介護状態となっても住み慣れた地域で、自分らしい暮らしを人生の最後まで続けることができるよう、住まい・医療・介護・予防・生活支援が一体的に提供される地域包括ケアシステムの構築を実現していきます。」
と書き、続けて
「今後、認知症高齢者の増加が見込まれることから、認知症高齢者の地域での生活を支えるためにも、地域包括ケアシステムの構築が重要です。」
と続きます。ところが最後は
「地域包括ケアシステムは、保険者である市町村や都道府県が、地域の自主性や主体性に基づき、地域の特性に応じて作り上げていくことが必要です。」
と後は丸投げの状態なのです。

これでは、市役所に担当課ができても何をすればよいのかわからない・・というのが実態でしょう。
この丸投げされた「地域包括ケアシステム」を、袖ケ浦の実態に合わせて創り上げる仕事を、竹内先生とともに、そして行政、地域の人たちとの協働で取り組みたい。これが先生の、強い意志であると私は聞き取りました。

③  お二人の先生は、上記の仕事を協同で進める一方、今までの病院にはない仕事としての分担があるのです。猪狩先生は医師会を通じて地域の「かかりつけ医師」を啓発する役割、あるいは、行政を動かす役割等があります。
竹内先生は地域のPT(理学療法士)、OT(作業療法士)、ST(言語聴覚士)や、ケアマネージャーなどの福祉職の強化の役割等があります。

 お二人の先生方の取り組みは、高齢者が最高のピークに達する2025年に向けて、高齢者、障害者、介護問題等をめぐる『地域を変える主体的取り組み』でもあるのです。

私たちの会の会員には、地域で高齢者のためのいろいろな活動に取り組みをしている会員が、数多くいます。そのような会員の力もぜひ貸していただきたいと思います。その上で、この問題に対する会員自らの学習を深め、市民に広げていきたいと考えます。
9月には先生をお招きして、学習講演会を開催します。会員、市民の皆様の積極的参加とご支援をお願いする次第です。

                         文責 かわかみひろし
全文をまとめたPDFはこちらから↓
http://seisakukenkyukai.web.fc2.com/


nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:地域

nice! 1

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

トラックバック 0