袖ケ浦福祉センター暴行事件 [障害者問題]
袖ケ浦福祉センターにおける少年暴行事件、その後の経過は、県が調査に入りその実態が徐々に明らかになってきています。今回の事件について、私たちの考えは、すでにブログで数回に分けお知らせしたとおりです。
本日(17日)私たちの考えに基づく、再生への道を含めた要望書を福祉センター理事長あて提出します。この後、要望書に対する理事者との意見交流も予定しています。
この際、一切の膿をさらけ出し、問題点を一つ一つ克服しながら、障害者が安心して暮らせる施設への歩みを始めてほしいものと願っています。
次に要望書を添付します。
2014/01/17
袖ケ浦福祉センター
理事長 近 藤 敏 旦 様
袖ヶ浦市民が望む政策研究会
会 長 関 巌
事務局 川 上 宏
連絡先 090-1458-9652
袖ケ浦福祉センター少年死亡事件にかかわっての要望書
昨年12月12日、NHK朝のテレビニュースをはじめ、各紙で報道されたた職員の虐待による少年死亡事件について、地元での事件であるということから、私たち市民にとっては、驚愕すべき事件でありました。私たちは市民の目線で政策を学習している市民団体です。
あってはならない今回の事件に対し、事件後における理事者の対応を含め、その経過を注意深く見ておりました。しかし、その後の経過を見ている限り、根本的解決には程遠い、むしろ憂慮すべき状況のままにあると言わざるを得ません。私たちは、二度と起こしてはならぬ今回の事件から、私たち会員間の討議の中で導き出した教訓として、以下の点について緊急に是正を求め要望書を提出するものです。
1、 私たちの視点
犯罪を犯した職員は、勿論司法の場で厳正に裁かれなければなりません。
ただ、現場の施設職員の殆どの方々は、まさに献身的指導活動を続けていることを私たちは知っています。障害者は病状によって多種多様です。軽度の障害者から、他動的重症患者まで・・一人一人の病状に合わせつつ、入所者に寄り添い、その可能性を見出し、自立への道を探り援助していく。重症者であれば、希望の見いだせない状況が続くような中でも、その努力は続けねばなりません。
しかし、泊まり明けで疲れていても、翌日も夕方まで残らざるを得ないような状況になっていること。5時には勤務終了のはずだが、定時には帰れないで、日常的に数時間は残らざるをえないこと。入所者の無断外出や事故などがあれば落ち着くまでは帰れないこと・・・もちろん時間外手当などもらったことがないことも・・
そんな中にあっても、入所者の小さな変化に心を躍らせ、日々の勤務に喜びを見出し、福祉に従事していることを誇りに思い、日々を過ごしている現場実務者が圧倒的であることを、私たちは知っているのです。
今回の事件の根底は、そういう良心に満ちた実務者たちが、多忙劣悪な実務環境の中で、相互の信頼関係が薄まり、孤立化し、福祉のあるべき姿勢を放棄した、一部の職員集団が、狂気に走った事件となったものと私たちは見ています。
2、 事件後の経過の中で驚いたこと
捜査の入った14日夜には養育園入所者の家族を対象に説明会が行われました。この席上、家族側から、「この状況では、安心できない。監視カメラを設置してほしい」という要望が出されました。それに対し理事者側から「わかりました。設置します」という回答が、その場でなされたということです。
家族の方々のせめてもの気持ちは十分理解できます。しかし、表面的な監視カメラ設置で事が収まる性質のものでないことを、理事者はわかっているのでしょうか。そしてこの監視カメラは、誰を、なにを、何のために監視するというのでしょう?
このことにまずびっくりしました。それは職員を信頼せず監視することを、安易に平然と承諾する理事者は、障害者の福祉センターとはどうあらねばならぬかという理念が皆無であることを、自ら表明されたことでもあるからです。
改めてお聞きします。今まで、現場に直接入って、職員と入所者とのふれあいの実態を見、現場職員と一緒になって、困難を克服する努力を傾けた経験のある理事者はいらっしゃったのでしょうか?
3、福祉センターに再生の道はあるのでしょうか・・
上記のような経過を注視してきた中で、この福祉センター再生の道はあるのかを討議しました。以下私たちの考えを述べます。自らの過ちを深く受け止め、私たちの提言を真剣に検討いただきたいと思います。そのうえで再生への道程を明らかにしていただきたいと思います。以下要望事項を述べます。
◎内部的取り組み
① 再生への第一は、何事もなく(あっても隠蔽し)過ごせばそれでよし。そういうシステムを廃止すること。百歩譲っても、日常的経営に携わる役員は、福祉の経験のある、可能であれば現場体験豊かな適任者を位置づけること。これが第一です。
② 現場実務者集団の質を高めることは、採用の現実を見るだけで必須な要件であることがおわかりのことでしょう。相互の信頼性と、学び合い協力するシステムづくりのための知恵を出し合い、仕事への喜びと誇りを取り戻す取り組みを早急に構築すること。問題点は現場職員、施設長、役員が共有して、ともに対処する組織を作ることです。
◎地域との共生を目指す取り組み
従来は内にこもった施設内支援活動であったものを、入所者の自立化と結びつき、家族、地域、自治体と輪を広げ、理解を深める活動へと、質的転換を目指す。そのために
③ 利用者家族を含めた、運営の透明性を図ること~利用者の運営への積極的参加をはかること。~
④ 地域との連携の強化(地域教育力)・地域に支援者・協力者の輪を広げる運動を進めること~積極的広報活動やボランティアを受け入れること。監視カメラを容認する気持ちがあるならば、福祉センター発行の名札をつけた市民は誰で施設内に入れるようにする等。~
⑤ 市の行政との密接な関係を持つこと・・(例えば、公民館の一部に喫茶室をセットし、販売と活用を呼びかける等)
かくて障害者施設が地域にどっしりと位置づき、地域に見守られ、共生のための運動の基地となっていく。そこに障害者と健常者共生の社会づくりを目指した道が開かれてくる。再生の道はそこにこそあると私たちは思っています。
以上、私たちの今回の事件に係る要望書として提出するものです。要望にかかわる福祉センターとしてのお考えを知りたいと思います。今月末までに文書でも、話し合いでもその機会を持っていただきたく要請申し上げます。
本日(17日)私たちの考えに基づく、再生への道を含めた要望書を福祉センター理事長あて提出します。この後、要望書に対する理事者との意見交流も予定しています。
この際、一切の膿をさらけ出し、問題点を一つ一つ克服しながら、障害者が安心して暮らせる施設への歩みを始めてほしいものと願っています。
次に要望書を添付します。
2014/01/17
袖ケ浦福祉センター
理事長 近 藤 敏 旦 様
袖ヶ浦市民が望む政策研究会
会 長 関 巌
事務局 川 上 宏
連絡先 090-1458-9652
袖ケ浦福祉センター少年死亡事件にかかわっての要望書
昨年12月12日、NHK朝のテレビニュースをはじめ、各紙で報道されたた職員の虐待による少年死亡事件について、地元での事件であるということから、私たち市民にとっては、驚愕すべき事件でありました。私たちは市民の目線で政策を学習している市民団体です。
あってはならない今回の事件に対し、事件後における理事者の対応を含め、その経過を注意深く見ておりました。しかし、その後の経過を見ている限り、根本的解決には程遠い、むしろ憂慮すべき状況のままにあると言わざるを得ません。私たちは、二度と起こしてはならぬ今回の事件から、私たち会員間の討議の中で導き出した教訓として、以下の点について緊急に是正を求め要望書を提出するものです。
1、 私たちの視点
犯罪を犯した職員は、勿論司法の場で厳正に裁かれなければなりません。
ただ、現場の施設職員の殆どの方々は、まさに献身的指導活動を続けていることを私たちは知っています。障害者は病状によって多種多様です。軽度の障害者から、他動的重症患者まで・・一人一人の病状に合わせつつ、入所者に寄り添い、その可能性を見出し、自立への道を探り援助していく。重症者であれば、希望の見いだせない状況が続くような中でも、その努力は続けねばなりません。
しかし、泊まり明けで疲れていても、翌日も夕方まで残らざるを得ないような状況になっていること。5時には勤務終了のはずだが、定時には帰れないで、日常的に数時間は残らざるをえないこと。入所者の無断外出や事故などがあれば落ち着くまでは帰れないこと・・・もちろん時間外手当などもらったことがないことも・・
そんな中にあっても、入所者の小さな変化に心を躍らせ、日々の勤務に喜びを見出し、福祉に従事していることを誇りに思い、日々を過ごしている現場実務者が圧倒的であることを、私たちは知っているのです。
今回の事件の根底は、そういう良心に満ちた実務者たちが、多忙劣悪な実務環境の中で、相互の信頼関係が薄まり、孤立化し、福祉のあるべき姿勢を放棄した、一部の職員集団が、狂気に走った事件となったものと私たちは見ています。
2、 事件後の経過の中で驚いたこと
捜査の入った14日夜には養育園入所者の家族を対象に説明会が行われました。この席上、家族側から、「この状況では、安心できない。監視カメラを設置してほしい」という要望が出されました。それに対し理事者側から「わかりました。設置します」という回答が、その場でなされたということです。
家族の方々のせめてもの気持ちは十分理解できます。しかし、表面的な監視カメラ設置で事が収まる性質のものでないことを、理事者はわかっているのでしょうか。そしてこの監視カメラは、誰を、なにを、何のために監視するというのでしょう?
このことにまずびっくりしました。それは職員を信頼せず監視することを、安易に平然と承諾する理事者は、障害者の福祉センターとはどうあらねばならぬかという理念が皆無であることを、自ら表明されたことでもあるからです。
改めてお聞きします。今まで、現場に直接入って、職員と入所者とのふれあいの実態を見、現場職員と一緒になって、困難を克服する努力を傾けた経験のある理事者はいらっしゃったのでしょうか?
3、福祉センターに再生の道はあるのでしょうか・・
上記のような経過を注視してきた中で、この福祉センター再生の道はあるのかを討議しました。以下私たちの考えを述べます。自らの過ちを深く受け止め、私たちの提言を真剣に検討いただきたいと思います。そのうえで再生への道程を明らかにしていただきたいと思います。以下要望事項を述べます。
◎内部的取り組み
① 再生への第一は、何事もなく(あっても隠蔽し)過ごせばそれでよし。そういうシステムを廃止すること。百歩譲っても、日常的経営に携わる役員は、福祉の経験のある、可能であれば現場体験豊かな適任者を位置づけること。これが第一です。
② 現場実務者集団の質を高めることは、採用の現実を見るだけで必須な要件であることがおわかりのことでしょう。相互の信頼性と、学び合い協力するシステムづくりのための知恵を出し合い、仕事への喜びと誇りを取り戻す取り組みを早急に構築すること。問題点は現場職員、施設長、役員が共有して、ともに対処する組織を作ることです。
◎地域との共生を目指す取り組み
従来は内にこもった施設内支援活動であったものを、入所者の自立化と結びつき、家族、地域、自治体と輪を広げ、理解を深める活動へと、質的転換を目指す。そのために
③ 利用者家族を含めた、運営の透明性を図ること~利用者の運営への積極的参加をはかること。~
④ 地域との連携の強化(地域教育力)・地域に支援者・協力者の輪を広げる運動を進めること~積極的広報活動やボランティアを受け入れること。監視カメラを容認する気持ちがあるならば、福祉センター発行の名札をつけた市民は誰で施設内に入れるようにする等。~
⑤ 市の行政との密接な関係を持つこと・・(例えば、公民館の一部に喫茶室をセットし、販売と活用を呼びかける等)
かくて障害者施設が地域にどっしりと位置づき、地域に見守られ、共生のための運動の基地となっていく。そこに障害者と健常者共生の社会づくりを目指した道が開かれてくる。再生の道はそこにこそあると私たちは思っています。
以上、私たちの今回の事件に係る要望書として提出するものです。要望にかかわる福祉センターとしてのお考えを知りたいと思います。今月末までに文書でも、話し合いでもその機会を持っていただきたく要請申し上げます。
タグ:袖ケ浦福祉センター
2014-01-17 10:45
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