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議員様の海外視察特集~アメリカ開かれた市議会報告 [海外視察]

 昨日に続き、市民に開かれた議会を視察すべく、ひとりぶらりお出かけになって、しっかりとその実態を捉えて報告されている記事を紹介します。この記事は今年の6月20日付けのものです。明日はこの市議会議員のお名前と、ブログアドレスをお伝えします。
                                           事務局  かわかみ

 市民の議会・サクラメント市議会で大興奮!

 本当に早いもので、つい先日こちらに来たと思ったのに、もう帰る日が近づいて来ています。(え?別に帰って来なくてもいいって??)ブログは全然追いついてませんが、本当に沢山の人達と会って、いろいろ見て回ってます。ひとつひとつ書いてられないのですが、特に印象的だったサクラメントの最後の夜。おりしも、その日は朝からマスコミ、新聞、市民の間で一番の関心事である議案が採決される日でした。サクラメント市の市政を「強市長制」に移行するかどうかの決議です。

 少し前解説をしますと、アメリカでは、州によって法律が全然違うのは周知のところですが、州ごとにだけではなく、市や町によってもそれぞれ自治体のシステムや議会のしくみが違っているのです。特に議会と市長、市の執行部との関係にはいろんなパターンがあります。市長を議員の中から選んだり、市長は議員の一メンバーでもあったりします。で、この日、サクラメント市では新しい市長が当選以来ずっと1年半かけて訴え続けていた「強市長制度」というシステムにして、もっと市長の権限を強化するかどうか、という事を議会できめる日だったのです。もちろん、提案者は市長。私も議会の傍聴に行って来ました。

 こちらの議会は夕方から始まります。傍聴席は満席。入りきれないほどの市民で議場はいっぱいでした。とても面白かったのは、日本の議会とちがって、こちらの議会というのは、議員や市長や執行部職員だけが討議したり話し合ったりするのではなく、基本的には、議員と市民が議論したり討論しあったりする場所なのです。ですから、議場の半分は市民の傍聴席なのです。議員席はわずか9席(サクラメント市議会議員定数は8名+市長1名=9名です。)そして、市民の傍聴といっても、ただ聞いているだけではありません!まず、議案が提案され、その議案説明が終わると、「この議案に対して意見のある市民の方々はいませんか?」とアナウンス。すると、市民が傍聴席から順番に出て来て、自分の意見を一人ずつ述べるのです。サクラメントの場合は一人2分以内と決められていて、市民がそれぞれ「私はこの議案についてこう思います」とか、「この議案に賛成、反対です」とかいろいろな意見を言います。

 パブリック オピニオン というのですが、これが実はこちらの議会の一番の中心です。このパブリックオピニオンは、市民に限らず誰でも自由に意見を言えます。また人数制限は無いので、意見のある市民が居る限りずっとこのパブリックオピニオンは続きます。なんと、この日の市長制度の議案については、議場内の傍聴者のほぼ9割近くの人が次々と演題に立って意見を言いました。学生からお年寄りから隣りの市の市民から、様々な人達が自分の思いを言い続けて、なんと60~70人以上もの人が意見を言いました。聞いていると、段々いろんな思いがわき上がってくるので、危うく(?)、もう少しで私も演題に立とうかと思ったくらい…!!夕方6時から始まった議会もパブリックオピニオンが修了したのが11時過ぎ。それから今度は、それを全部聞いていた議員が一人ずつ自分の意見を言い合います。それも時間制限なく、1回だけではないので、議員同士が賛成や反対を言い合ったり、時には、先ほど意見を言ってくれていた市民の人に質問を投げ返したりして、本当に、議会が活発な「議論の場」である、という感じをまざまざと感じました。そうして、最後に市長が自分の意見を言いました。意見といっても、ほとんど演説。延々と20分位喋り続けました。途中で様々な反応が議場内にわき上がり、拍手喝采したり、ブーイングが出たり、なんともスゴいエキサイティング!!!みんな大興奮なのです。シーンと静まりかえった日本の議会とはまるで違います。 とうとう、市長の演説も終わり、最後に採決。

 しかし、この日はなんと反対7対賛成2で、市長案は否決されました。賛成の2名は市長と副市長。あと他の議員は全員、市長に反対だったのです。最後の採決が終わったのは、なんと夜中の12時過ぎです!!!
みんな、興奮覚めやらず、マスコミもテレビも大騒ぎ、ワールドカップも顔負けの一大事でした。

 傍聴していて、5年前の市町村合併の時の湯布院町議会を思い出しました。合併採決をした時の、あの歴史的な議会の議場の雰囲気。本当に沢山の町民が議場に詰めかけ、緊張と興奮とそれぞれの熱くて真剣な想いが満ち溢れていたあの議会。あの熱かった議論がこちらでは日常的に繰り返されているのです。

 市民と議会と行政と政治が一体となって真剣に自治を考えている、そういう雰囲気が強く感じられて、私も興奮がおさまりませんでした。本当に「議論が活きている議会」が、とても羨ましかったです。という訳で続きは、次のブログへ。


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